ローマ神話の神バッカス。ワインと酩酊の神様で美男子で描かれていることが多く、おそらく当時の神様の中でもイケメンチャラ男キャラ。いつもよっぱらって周りには女の子をはべらせてキャッキャやってたわけです。(←筆者の主観です)
ある時、月の女神ディアナの下に使える女官「アメジスト」を見かけます。 「何だあのかわいこちゃんは!僕と楽しく遊ぼうじゃな〜い」と口説きにかかります。 しかし神官であるアメジストが相手にするわけはありません。 そこで腹をたてたバッカスは家来たちにアメジストを襲うように仕掛けます。
アメジストピンチ!しかしそこで女神ディアナがアメジストを救うために、彼女を白い石に変えてしまいました。
そこでバッカスは悪酔いから醒め、ひどいことをしようとした自分を顧みて反省。涙を流しながら、石にワインをそそぎ懺悔しました。どんなに深酒をしても悪酔いをしてはならない。そこで誕生した石がアメジストなのだそうです。
そんな言い伝えがあってのことか、古代ギリシャではアメジストを持っているとお酒に酔わないと信じられ、アメジストで作られた杯も存在しました。
アメジストは司教の石とも呼ばれます。
信心深い者たちの間では、酩酊するなどタブー。悪酔いせずにありがたくお酒を頂く為のお守りにアメジストを身に付けたのが始まりなのか…アメジストに神聖な意味合いを見出したのが先かはわかりませんがアメジストは次第に「神聖な石」としての見方が広まります。
筆者的には、司教であれど人間だもの。酔ってはダメだけどお酒飲みたい〜って時のお守りにと身につけたのが先じゃないかなと思うんですけれどもどうでしょう?
悪酔いしない=冷静な判断ができる=本当の愛を見抜く …意味合い転じすぎでしょ!って感じですが、現代のアメジストの石言葉は「誠実」「愛の守護石」とされています。
ピンク色や赤色など、いかにも恋愛運UPに繋がりそうな色合いでなく、紫色のアメジストが恋愛の石と言われるのはこの色合いに冷静さと誠実さを想起させる力があるからかもしれません。現に、紫色は日本でも聖徳太子が冠位十二階でもっとも位の高い色であると制定していました。
見た目の美しさや好みで選ぶのももちろん結構ですが、石の持つパワーを知るとさらに面白いですね。こじつけと思うかパワーを信じるかはあなた次第。