熊野筆の北斗園は、広島県安芸郡熊野町にある会社です。
伝統工芸士のつくる熊野筆を筆の町・広島県安芸郡熊野町からお届けいたします。
北斗園オリジナルの商品はもちろん、同じく町内の熊野筆有名メーカーの商品も取り扱っております。
熊野書道筆について

熊野筆/書道筆について

書道筆の主な毛の種類と特徴 書道筆ができるまで  >> 書道筆商品一覧
書道筆の主な毛の種類と特徴
書道筆に使われております、主な毛の種類です。
鼬毛
鼬には俗称、支那鼬・コリンスキー・ウィーゼル・セーブル等々、呼び名がありますが、北方で獲れる鼬ほど、繊細かつ身がしまり、良い毛と呼ばれています。 剛毛の一種です。剛毛の中では中ぐらいの硬さです。
使用部分は、しっぽです。オスとメスがあり、オスはメスに比べて倍の長さがとれます。 毛質は、オスは強く、メスはオスに比べて弾力が少し劣ります。
最長の物では、90mm近くの物がとれますが、一般的には60mm以下の毛を使用いたします。
毛の形としては、真ん中部分が膨らみ、先に来るにしたがって徐々に細くなります。太いところより根元に近くなると、細く弱くなっていますので、使用部分としては太くなっているところから切って、先の部分のみ使うのが最適です。
細筆・面相筆等は鼬のみで毛のずらし具合、オス・メスの配合で作る筆が多いです。 中筆以上になると、天尾とか羊毛・オロンピーを混ぜて作ります。 先が効くので、初中級の方には最適の毛です。
羊毛(山羊)
毛筆で使う羊毛は、一般的に知られている綿羊ではなく、長江流域で飼育される山羊の食肉を取った後の副産物です。
柔毛です。 使用部位は各部位で細かく分類され、最高級のものを細嫩光鋒・細微光鋒と呼び、喉下でヒゲの後ろから少量とれる毛です。 その他、細光鋒・粗光鋒からヒゲに至るまで、筆(書体)により、使用部位を使いわけます。
一般的に言う、捌き筆とは柔らかい部位のみを使って作り、ヒゲなどは一般的な太筆の弾性補強に使われます。 一番の特徴は、墨含みが他の毛に比べて極端に勝っているのと、柔らかいため専門家が自分の書を自由に表現するために用いられます。
馬毛
馬毛は、色別の差はなく、全体の部位を用途により使用します。たてがみは、一般的に白毛特大筆等を作ります。
よく言われる天尾は尾脇とも呼ばれ、特大筆から太筆まで使用されます。
背中の毛は固めですし、腹の毛は柔らかいので、作る筆・書く書体によって使う部位をより分けます。
天尾は、極端な剛毛、腹毛は柔毛です。
通常言われるのは、北米の馬は毛に身が入って弾力があり、中国の馬は柔らかいとされています。
大きく分けて、日本狸と中国狸があります。
日本狸は、高級筆の原毛として使い、中国狸は少し毛が粗いので、太筆等の中に入れ先を強くするのに使用します。
毛の形の特徴をしましては、極端な中太りの形です。 太いところから根元は、使用できないので切って破棄します。
先の良い毛は仮名用として、重宝がられています。
生息地により、毛の性質に大きな差があるので、職人の目効きが重要な毛です。
中国では、狸のことを貉と表記します。 毛質としては、粗く太く強い狸毛と言えます。
貉毛だけの筆もありますが、一般的には他の毛と使用し弾力を増すのに使います。
俗に、玉毛と呼ばれます。 白玉・茶玉の2種類が中心ですが、他の種類の毛が入荷することもあります。
玉毛という由来は、猫の毛先部分が少し膨らんでいると言われているところから来ています。
しかしながら、現在使用頻度の多い中国の猫毛には玉が見かけられません。 長い毛はとれませんので、通常面相筆から小筆ぐらい迄が限度です。
面相筆等は、弾力が強い毛ですので仮名筆に最適とされています。 特に「高野切」は猫毛の筆で書かれたとされています。
化学繊維(ナイロン)
現在では、身のない毛が多く毛自体に弾力がなく切っ先が近く質の悪い毛が多くなっております。
いろいろな動物が食用の為にブロイラー化され小さいうちに毛を刈り取られる為と言う説もあります。
その現状を補うために、化学繊維(ナイロン)などで補完する筆が多くなっています。
特に、小学生または初心者等の方々が練習するにはかなりの弾力が必要ですので、ナイロンを多く含んでいる筆がほとんどです。
今では、技術も向上し一概にナイロンと言っても、太みも先の具合も全体の形状も多々あり、その組み合わせの妙により獣毛のかわりをしてくれます。
ページトップへ
書道筆ができるまで
1.毛組み
筆の種類によって、必要となる毛の種類は様々です。
数多くの毛の中から必要な毛のみを選び、量を決めて組み合わせていく作業です。
同じ動物の毛の中にも、筆に使える良質な毛と、そうでないものがあります。
毛の質は、その動物の性別や、毛の採れた季節や、体の場所によっても大きく異なります。
その中から長年の経験を頼りに、毛の良し悪しを選別していきます。
この作業が筆の出来具合を左右するといっても過言ではない、重要な工程です。
2.火のし・毛もみ
選毛された毛に籾殻(もみがら:米を包んでいるかたい外皮)の灰をまぶし、『火のし』と呼ばれるアイロンをあて、加えた熱の冷めないうちに鹿革に巻いてもみます。
毛をまっすぐに伸ばし、油分を抜き取るこの工程は、墨の含みを良くするために大切な作業です。
3.毛そろえ
もんだ毛に櫛をかけて、筆にならない綿毛を取り除いた後、毛の束から少しずつ指先で抜き取り、毛先を積み重ねてそろえます。
4.さか毛・すれ毛取り

毛そろえした毛のうち、一握りくらいの毛を取り、完全に毛先側にそろえた後、『ハンサシ』と呼ばれる小刀を使って、逆さになっている毛や、毛先がすれてなくなっている毛などを、指先の感覚を頼りに抜き取ります。
時間をかけて、筆にならない悪い毛のみを、徹底的に抜き取っていきます。
5.寸切り
毛を、それぞれの長さに切ります。
経済産業大臣指定伝統工芸品の場合、この工程に『寸木』と呼ばれる定規を使って長さを決め、はさみで毛を切ることとされています。
6.練り混ぜ
寸切りした毛を、薄くのばし、うすい糊を付けながら、何度も折り返してまんべんなく混ぜ合わせていきます。
さらに残っている逆毛やすれ毛も取り除きながら、均一になるまで混ぜ合わせる工程です。
7.芯立て
練り混ぜた毛を適量取り、『コマ』と呼ばれる筒状の型に入れて毛の量を規格の太さに合わせます。
この工程でも、不必要な毛をさらに抜き取って、コマから抜き取り、ここでようやく、毛が筆の穂先の形に近づいてきました。 これをを乾燥させて出来たものが、筆の穂先の芯の部分となります。
8.衣毛(上毛)巻き
衣(ころも)毛には、芯になる毛より上質の毛を用います。
衣毛は、芯の練り混ぜとほぼ同じ工程をたどって作ったものです。 薄く延ばして乾いた芯に巻きつけて、さらに乾燥させます。 この工程で芯に巻く衣毛には、穂先を美しく見せる以外にも、芯の短い毛を外に出さないようにするといった役目もあり、筆の書き味を良くするために一役買っています。
9.糸締め
乾燥させたら根元を麻糸で締めて、焼きごてをあてて少し焼いて、すばやく引き締めます。 焼きごてをあてられた毛は溶け、毛のたんぱく質同士がくっつきあって毛が固定されます。 この工程で、筆の穂首が完成します。
10.くり込み

一定の長さの軸を、回転させながら小刀で穂首をはめる部分の厚みを調整し、穂首を接着剤で軸に固定します。
11.仕上げ

糊を穂首に十分含ませてから櫛でといて毛を整えます。 それから、台に固定された糸を穂首に巻きつけ、まわしながら、不要な糊や毛などを取り除きます。 形を整え、乾燥させてからキャップをはめます。
12.銘彫刻

軸の部分に筆の名称などを彫刻する工程です。 彫刻の方法は、軸に三角刀をあて、軸のほうを動かして、運筆順の反対のコースをたどって彫っていくやり方です。
彫りあがった部分には、顔料を入れて彩色します。 こうして1本の筆が出来上がります。
ページトップへ