「玄関に入ったところの正面の壁に鏡を飾りたいと思うのですが、知り合いの方達は正面には鏡を飾らない方がいいと昔から言われているよと言います。私は初めて聞きますが、それは本当なのでしょうか??教えて下さい。もし本当だとしたら側面に鏡を飾るのなら良いのでしょうか??」
「風水では八角形鏡、八卦鏡は縁起が良いと聞いています。縁起が良いというのは本当でしょうか?」
よく同じような質問を頂きます。
世界中にはいろんな風習や考え方がありますので、その代表的なものを以下の通り、出来るだけ公平にご紹介します。尚、以下が全ての風習や考え方を代表しているということでもありませんのでご留意ください。
古代から世界の色々なところで伝わってきた風習や考え方がそのまま現代のインテリアに当てはまるかどうかは疑問も残りますが、ひとつの経験訓として環境づくりに生かすことは大切なことだと思います。
しかし、環境づくりでいちばん大事なのは自分たちがいかに住みよいものにするかということ、それを基本に考えることが第一だと思っています。
■風水
<玄関について>
玄関は気の入り口です。気を引きつけるためには明るく、綺麗であることがポイントです。玄関を入って正面に鏡があると運気が跳ね返されて、玄関から出て行ってしまいます。鏡は横に掛けてください。玄関を入って左に掛けると金運がアップ、右に掛けると地位・名誉がアップします。とはいえ鏡の位置などは、もっと大きな、玄関の位置・土地の形状・気の回り方・周囲の環境などの影響に比べれば、些細なものでしかないとも言えます。
<八角形について>
八角形というのは、陰と陽の中間の形、あるいはその両方を合わせた形です。陰と陽というのは、風水の陰陽説でいう宇宙観のことです。陽は円形を指し、陰は四角を指しますが、八角形はその中間の形です。八卦では八方位、つまり東、北東、北、北西、南東、南、南西、西で吉凶を説明しますが、八角形はその8つの方向に広がる形、つまり宇宙の形であると言われています。陰と陽の中間である八角形は鬼門に対して柔軟に対処できる。すなわち八方位に気を配り、エネルギーを引き寄せ、守りを置いて身を守ることが出来ると言われています。
■現代家相学
鏡を玄関に置くと運気が逃げるとか八角形の鏡を置くと幸運が来るなどというのは迷信です。鏡は外出の前に、健康状態や身だしなみを確認出来る。つまり玄関の鏡は社会運向上のための強い味方です。重要なことは縁起をかつぐことではなく、一番綺麗に写る場所に綺麗な鏡を置くことです。
■こういう考え方もあります
「鏡に反射して運気が逃げる」と考えるのではなく「鏡に反射して不幸を入れない」という考え方があります。これは西欧的な考え方です。
■西洋
西洋では鏡は魔除けとして使われてきました。従って、玄関を入って正面には鏡を置かないという考え方は無いと思います。
一方で、キリスト教の教義では、8は霊魂の再生、復活を表す数字とされている。恐らく八角形の鏡が作られた背景にはそういう意味もあるのでしょう。
■東南アジア
東南アジアでは玄関の内どころか、玄関の外に小さな鏡がかけてあることがあります。これも西洋と同じで魔除けのためです。
■インテリアデザイン
デザイナーに聞きますと、狭く暗い玄関を明るく広く見せる工夫として鏡を使うことはとても良いといっています。
■どの面に鏡を取り付けるか?
玄関扉の開き勝手により、どの面に鏡を取り付けるかということも大切です。通常は玄関扉の吊り元側に鏡を配するほうが、出入りの時に鏡に手をつく事が少なく、視界の広がりも大きく感じます。
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