せっかく食べるなら美味しい桃がいいですよね。
今回は美味しい桃の見分け方をご紹介します。桃を買う時に参考にして桃をたくさん食べてください。

  1. いい香りのするもの
  2. 産毛があるもの
  3. 表面に白いそばかす(果点)があるもの
  4. 割れ目に対し左右対称のもの
  5. 割れ目が深くないもの

色は品種によって違うので、色合いよりは上記ポイントで判断してみてください。
なお、桃は非常にデリケートなので、出来るだけ触らないようにしましょう。
買ってきてすぐに食べない場合は、冷蔵庫にはいれずに常温で保存しましょう。
直射日光の当たらない風通しのよいところに置いておくのがベストです。

 

和歌山県の桃の生産量は、山梨、福島、長野に続き全国第4位で、西日本最大の産地となっています。
紀の川市で多く生産されており、中でも桃山町の「あら川」地区が最大の産地となっています。
「あら川」での桃の栽培の起源は、江戸時代初期まで遡るともいわれていますが、現在の近代的な桃栽培は、明治30年代から桃の袋掛けと整枝剪定の普及により、はじまったと言われています。 さらに、明治40年代の出荷組合の設立で、栽培面積が飛躍的に増加しました。このように見ると、紀ノ川沿いで桃の栽培に適した水はけのいい土壌に加え、桃を栽培する人々のさまざまな創意工夫と熱意が、西日本一の桃の産地へと発展させたのでしょう。

 

日川白鳳は、山梨県山梨市で発見された白鳳の枝変わりで、1979年に品種登録の出願が出され、1981年5月に登録された品種で、和歌山県でも多く生産されています。 6月下旬から7月上旬に収穫される早生種で、果実は楕円形で熟すと真っ赤な色になるのが特徴で、比較的大玉に成長します。 甘みは控えめですが、酸味が低いため、さわやかな上品な味です。 かぶりつけば、果汁が滴り落ちるほどジューシーで、早生種を代表する品種です。 ぜひ、一度ご賞味ください。

 

むき方は、用途にもよると思いますが、色々方法があるので自分にしっくりくるやり方でチャレンジしてみてください。

1.くし形に切る
    甘い部分は下(くぼみとは逆の部分)になるので、1個の桃を数人で食べる場合にお勧めですよ。

  1. 割れ目にそって、種まで包丁で切れ目を入れます。(種が割れてしまっても大丈夫です。)
  2. 4等分になるよう、十字に種まで包丁で切れ目をいれます。
  3. どの切れ目からでもいいので、包丁を入れ、種から外すように切り込みを入れると4分の1が外れます。これを4回すれば全て種から外れます。
  4. 皮は端から包丁を使ってむきます。
  5. 縦に半分に切ります。8等分に出来ます。

2.湯むき
    湯むきをすると簡単に皮をむくことができます。

  1. 桃がひたるくらいの水を用意し、沸騰させます。
  2. うっすらと切れ込みを入れた桃をお玉の上にのせ、熱湯の中にさっとくぐらせます。
  3. 氷水にひたすと手でつるんと皮がむけます。
 

桃は、甘くて大好き!だけど太りそう…、と心配されていませんか?
心配ご無用です。桃はいにしえから薬用としても重用されてきました。古く中国では「不老長寿の果実」とされていました。
現代では科学的な成分分析により、その効能が裏付けられてきています。
桃の実はエネルギー代謝を助けるナイアシン、糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病の予防効果があるビタミンE、肌の調子を整えたり、老化防止作用があるビタミンCなど、ビタミンが豊富に含まれています。
また、腸内環境を整える食物繊維やソルビトールも豊富です。
さらに、コレステロール正常化作用や腸内細菌改善作用があるペクチンも豊富。
さらにさらに血圧を下げる作用があるカリウムも、疲労回復効果のあるクエン酸なども含まれています。
皆さん、安心してお召し上がりください。でも、くれぐれも食べ過ぎには注意してくださいね。

 

清水白桃は、岡山県で生まれた品種で、1932年に岡山市で、「白桃」と「岡山3号」の混植園で発見された偶発実生とされています。 果皮は完熟しても一部しか色づかず、桃の中でもその色白で上品な外見です。 また、肉質が緻密で柔らかく、上品な甘さと香りが特徴で、「桃の女王」と言われています。 和歌山の「あら川の桃」といえば、この清水白桃です。 収穫時期は7月下旬~8月上旬がピーク。

 

桃は、病虫害の被害を受けやすいナイーブな果物。 しっかりと桃を育てるためには、きめ細やかな農薬散布が必要で、その分作り手の手間は相当なもの。 また、実が大きくなる5月頃から、害虫や病気、強風などの自然災害から桃の実を保護するために、袋掛けを行います。 袋掛けは、桃の種類によって、新聞紙(みたいな遮光袋)と白い袋を使い分けます。 収穫時期は、時間との勝負。桃の食べごろに合わせて収穫するよう、雨でも収穫を行います。 こうして、手間暇かけて収穫した桃ですが、傷がついていたり、変色や変形しているものが全体の約3~4割ほど発生してしまい、商品として販売できないとのことです。 私たちが美味しく桃を食べることができること、農家のみなさんに感謝です。

 

西日本最大の産地、和歌山県では主に「白鳳」、「日川白鳳」、「清水白桃」、「川中島白桃」が栽培されています。 成熟の早さが特徴の早生、中生品種が中心ですので、露地ものが市場に並ぶのは6月下旬からと比較的早く、晩生種の「川中島白桃」が終わる8月中旬までお楽しみいただけます。 和歌山の桃は果頂部がほんのりと桃色になっていて、山梨の赤、岡山の白とは違い、控え目な可愛らしさが最大の特徴です。 果肉は品種によって異なりますが、総じて柔らかめで、食べ頃にはナイフを使わなくても手で皮をつまめばすぅ~っと簡単にむけるぐらいです。

 

白鳳は、神奈川県農事試験場で、1925年に、「白桃」に「橘早生」を交配した実生から選抜した品種で、1933年に公表された中生種です。 形は円形で色は鮮やかな赤色、大きさは300g前後と大きいのが特徴。綿密な果肉からこぼれる濃厚で甘い果汁は、正に桃の代表格。 7月中旬辺りから8月中旬にかけてが収穫のピークです。

 

せっかくなら、桃をより美味しく食べたいですよね。そんな方のために、桃の食べ頃の見分け方をご紹介。参考にして美味しい桃をたくさん食べてください。

  1. くぼみ(へた)の周辺の色
    クリーム色のものが食べ頃です。緑っぽいのは熟していません。黄色は熟しすぎです。
  2. 触る
    くぼみの辺りを触ってみます。柔らかい感触があれば食べ頃です。
  3. 直前に冷やす
    食べる1~2時間前に冷蔵庫で冷やします。冷やしすぎると甘みを感じられにくくなるそうです。

そのまま食べるのが一番美味しいですが、あまり甘くない桃はコンポートやジャムにしてみてはいかがですか。また、たくさんあって食べきれない場合は、切って変色防止にレモン汁を少しかけ冷凍にしておくと、後でジャムなどにできます。

 

桃の原産地は中国・黄河上流の高山地帯です。欧州へは紀元前4世紀頃にシルクロードを通りペルシア経由で伝わったそうで、英名のピーチ(Peach)は“ペルシア”が語源と言われています。 日本には、縄文時代にはすでに伝来していたようですが、その頃の桃の実は小さく果肉も硬かったようです。現在私たちが食べている桃の直接のルーツは、明治時代に中国から輸入された「上海水蜜桃」だそうです。 この上海水蜜桃から、白桃や白鳳といった現在の品種が生まれたと言われています。 また、桃(もも)のと呼ばれるようになった語源には諸説があるようで、果物の中でも最もメジャーであることから「真実(まみ)」という言葉から転じたとする説、実が赤いため、「燃実(もえみ)」より転じたとする説、一つの木に多くの実をつけることから「百(もも)」とする説など様々あります。 ちなみに、桃の花言葉は、「私はあなたのとりこ」、「天下無敵」、「気立ての良さ」、「比類なき素質」などなど、プラスのイメージが強いです。

 

川中島白桃は、長野県で発見した晩生種の桃で1977年に命名され、旬の最後に出回る桃として広く栽培されています。 その果肉は白く、種の周りが赤色になります。大きさは大玉傾向で300g級のものも。 肉質は硬く、しっかりとした歯ざわりが感じられます。 甘みが強く、また、日持ち性に優れるため。お盆の供え物にも最適。固めの果肉が好きな人はぜひこの品種を!

 

桃は生で食べるのも美味しいですが、桃ジャムにすることもお薦めです! ジャムすることで、桃の甘さがより一層引き立ち、また冷蔵庫で約2~3週間は保存でき、生食よりも長く桃を楽しむことができます。 パンにつけて食べてもよし。ヨーグルトに加えて食べてもよし。紅茶に入れてもよし。 是非、一度お作りください!

◆材料
桃    500g
砂糖   300g
レモン汁 20ml


◆作り方

 

1.桃の皮をむき、種を除いて細かく刻んだものを鍋に入れます。砂糖を加えて10~15分間中火で煮ます。煮ている間は、焦げないように木べらでゆっくり混ぜます。

 

2.アクが出たらすくい取り、レモン汁を加え、焦がさないように混ぜながら水分をとばします。

 

3.全体にとろみがついたら、火をとめて保存瓶に詰めれば、桃ジャムの出来上がりです。