クルマが急速進化中のインドで注目のタイヤ「CEAT」とは 驚きのコスパと堅実なフィーリングが魅力!
社有車レヴォーグにCEAT(シアット)のSportDrive(スポーツドライブ)を装着した。生まれて初めてインドブランドのタイヤに乗った印象はどうだったのか?あいにくの雨のなか、テストドライブ開始!
文/ベストカー編集部 写真/西尾タクト急速に進化中!インドの自動車技術
スポーツコンフォートタイヤにもかかわらず、1本9,190円(税込み、送料込み)という圧倒的な安さが魅力のCEAT(シアット)タイヤ。1年で2万km以上走行する社有車レヴォーグにとって、経済性優先は納得の判断。しかし、クルマが大好きなベストカーの編集部が使うかぎりは、性能を二の次にはできない。
CEATはインドのブランド。その新興国インドでは、マルチスズキ、タタ、マヒンドラが3強となっているが、トヨタやホンダ、ヒョンデなどが徐々に伸びてきている。
またトヨタとスズキが協業でSUVを開発するなどクルマも急速によくなってきており、タイヤへの関心が高まっている。当然スポーツ指向のタイヤのニーズも大きくなっているという事情がある。
伸長著しいインドブランドのCEAT(シアット)
CEATはインド第2の都市、ムンバイに本社を構えるタイヤメーカーで2021年の世界タイヤメーカーランキングは売上高12億ドルに上り27位。インドで7つの工場を持ち世界110カ国に製品を展開する。かつては、ヨコハマタイヤと提携していた時期もあった。
装着したCEATのSportDriveのトレッドパターンはセンターに太く2本のリブ(縦溝)が入り、その外側にも2本のリブが入っている。ラグ(横溝)もしっかりと入っていて、コーナーリングでのグリップが期待できそう。雨天時の排水性や静粛性にも配慮したスポーツコンフォートタイヤという印象だ。
雨の中央道~圏央道でインプレッション!
試乗日はいきなりの雨。しかも時折雨脚が強くなるというあいにくの空模様。条件が悪い時ほど、テストドライブにはちょうどいいと気を取り直し、神奈川県津久井湖周辺のワインディングに向かう。八王子ICから中央道に乗り、圏央道の高尾山ICを目指して走った。
高速道路で気づいたのは、乗り心地のよさ。アジアンタイヤ全般に言えることだが、想像するような硬い乗り味ではない。もちろん、ステアリングに振動が出たりすることもない。不安なく一般道に入り、ワインディングを上っていく。
スポーツコンフォートタイヤの特性のひとつであるコーナーリングを試す。雨に加え、装着したばかりということで、40km/h前後といったスピードでレスポンスを確かめる。
堅実なフィーリング!お値段以上の実力
コーナーリングがめちゃめちゃ楽しいというレベルではないが、横滑りすることもなく、操舵フィールにあいまいなところがなくて、レスポンスが返ってくるのがいい。いきなりの雨の中での試乗だったが、特に悪いところは見つからないといった印象だった。静粛性については高級タイヤに匹敵というわけではないが、これまた不満のないレベル。
またアジアンタイヤで心配されるのが、剛性不足からくる心もとなさ。狙ったどおりのラインを走ってくれないということも耳にするが、CEATは日常走行域で不安感はない。ブレーキングについても、下り坂であえて強めに踏んでみたが、不安定な挙動を見せることもなかった。
ドライ路面で見せる乗り心地のよさ
翌日雨が上がったので、再び試乗。ドライ路面でも乗り心地のよさは相変わらずで、社有車としての重要なポイントになる「疲れにくい」につながるはずだ。静粛性については雨天時と同様に、不満のないレベル。
2日間雨天、晴天150kmほど乗った全体的な印象は、安定感があって「これで1本1万円しないの!? 充分じゃない」というのが正直なところ。
CEATには SportDriveのほかにコンフォート系のSecuraDrive(セキュラドライブ)、低燃費指向のEcoDrive(エコドライブ)、SUV向けのSportDriveSUV(スポーツドライブエスユーブイ)がラインナップされており、軽自動車、ミニバン、スポーツモデル、SUV、営業車と幅広いクルマに対応する。CEAT特設サイトは以下のボタンから。価格もサイズも豊富なのでぜひチェックしてほしい。
※価格はいずれも税込、取材当時のものです。