Vol.09
☆★☆代謝を活用しよう☆★☆
こんにちは。
コラムを担当させて頂く、コンディショニングルームHANAの瀬川と申します。
このコラムでは栄養・エクササイズ・休養など主に三つの側面から、皆様に健康的に美しくなって頂くための情報を段階的に、全12回に渡りお伝えしていきます。
少しずつ深い内容に掘り下げてお話ししていきます。
今回は9回目です。
先月は『食事の目安量』についてお伝えさせていただきました。
新型コロナウイルスの緊急事態宣言などで、ご自宅での食事・間食が増えたり、外出が出来ず活動量が減ったりして、体重の増加などもあるかと思います。
よろしければ今一度、先月の『食事の目安量』を読み返してみて下さい。
また、日常的に食生活が乱れていた方は、この機会に正しい情報で適切な食事習慣を身に付けるチャンスだと捉えて、前向きにポジティブな気持ちで過ごしていきましょう。
◇◆◇『代謝』とは ヒトのエネルギー消費◇◆◇
さて、今回は『代謝』についてお伝えします。
辞書を引けば(今どきはググる?タグるでしょうか?)、様々な意味での代謝が出てきます。
代謝=消費と解釈されている方も多いと思いますので、ヒトのエネルギー消費についてをお話したいと思います。
ヒトのエネルギー消費は大まかに三種類に分類されます。
基礎代謝・身体活動時代謝・食事誘発性熱産生熱代謝の三つです。
◇◆◇ 有名な『基礎代謝』◇◆◇
基礎代謝は何もしなくても、じっとして呼吸をしているだけで消費するエネルギーです。
これはヒトが一日に消費するエネルギーの約60%を占めるといわれています。
生きていく上で生理的に行われている活動における必要最低限のエネルギーのことを基礎代謝といいます。
生理的に行われている活動これらは骨格筋(いわゆる筋肉)がその多くを担っており、肝臓や心臓をはじめとする内臓や脳でも消費されています。
◇◆◇ エネルギー消費といえば『身体活動時代謝』 ◇◆◇
二つ目に大きなエネルギー消費は、身体活動時代謝です。
一日に消費するエネルギーの約30%を占めるといわれています。
いわゆる、スポーツやエクササイズなどの身体活動を行った時に消費されるエネルギーとなります。
もちろん、キツいスポーツやエクササイズを長時間行うほうが、より多くのエネルギーを消費します。
◇◆◇ 約10%を占める『食事誘発性熱産生熱代謝』 ◇◆◇
そして三つ目が、食事誘発性熱代謝となります。
これは多くの方が見逃していると思われますが、非常に大切な代謝で、一日に消費する約10%を占めるといわれています。
これは、食事を摂ると食べた物を分解するのに内臓が活発に動き、エネルギーを消費します。
ちなみに、何で内臓が?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、内臓も筋肉で出来ています。
いわゆる筋トレで意識的に動かす骨格筋ではなく、不随意筋といわれる意識して動かせない筋肉で出来ています。
また、たんぱく質・糖質・脂質などの栄養素の種類により代謝の量も変わってきます。
各栄養素がどれだけ『食事誘発性熱産生』に使われるかというと、たんぱく質のみの場合で約30%、糖質のみは約4%、脂質のみで約6%になります。
例えば、身体で必要なエネルギーがお金だとします。
エネルギーの元になるのは食事ですので、現金1000円分の食事を摂取します。
すると、現金(食事の栄養素)の種類によって内臓に手数料を取られます。
たんぱく質という現金なら300円、糖質なら4円、脂質なら6円の手数料(代謝)です。
◇◆◇ 栄養素によって変わる『代謝量』 ◇◆◇
そこで、よく考えて欲しいことがあります。
アスリートなどエネルギーが少しでも多く必要な方は、糖質の摂取が効率がよくなり、減量中など少しでもエネルギーを減らしたい方はたんぱく質の摂取が効率がよいとなりますよね。
偏った栄養摂取をすすめている訳ではもちろんありません。
ただ、ご自身のライフスタイルに合わせ、少し食事の内容を調節してみるのが良いのではないでしょうか。
そして内臓に手数料(代謝)をたくさん取られるものは、しっかり噛んで食べる物です。
小麦粉から作られるパンや麺類よりは米、ジュースやスムージーよりは野菜や果物のまま、ハンバーグよりはステーキというように、より噛まないといけない食べ物を選ぶ事をおススメします。
ではまた、5月にお会いしましょう。
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