Vol.12
☆★☆筋トレを行う際のエクササイズの配列(順番)☆★☆
こんにちは。
様々な情報が混沌としており、残念ながら一向に新型コロナ収束宣言の気配はないですね。
コラムを担当させて頂いている、コンディショニングルームHANAの瀬川と申します。
このコラムでは栄養・エクササイズ・休養など主に三つの側面から、皆様に健康的に美しくなって頂くための情報を段階的に、全12回に渡りお伝えしてきました。
少しずつ深い内容に掘り下げてお話ししてきましたが、今回で12回目です。
区切りの回とはなりますが、来月も担当させていただきますので、よろしくお願いいたします。
さて、このコロナ禍をきっかけに、ジョギングや自宅エクササイズを始めた方も多いのではないでしょうか。
コロナ禍当初から始められた方には、何らかの効果が現れている方もいらっしゃれば、特に何の変化も現れていない方もいらっしゃるかと思います。
そこで、今回は特に、筋力トレーニングを行う方に、安全で効果的なトレーニングを行う為、今一度気をつけて頂きたい点をお伝えします。
◇◆◇ 多関節運動の後に単関節運動へ ◇◆◇
『多関節運動』というのは、多くの関節を動員するエクササイズを指します。
例えばスクワットでは、”足首・膝・股関節…”など、複数の関節が動き、腕立て伏せでは、”首・肘・肩…”など、複数の関節の曲げ伸ばし動作になります。
また、それに対してアームカールでは、”肘”の関節のみの曲げ伸ばし動作になります。
このアームカールのような、ひとつの関節の曲げ伸ばし動作を『単関節運動』といいます。
ここで考えていただきたいのが、多くの関節が動くという事は、それだけ多くの大きな筋肉を一度に動かす事になるということです。
また、多くの大きな筋肉を動かすということは、小さな筋肉も補助的に動かして使っているのです。
このことから、バランスの良い体作りに欠かせない基礎的なトレーニングは『多関節運動』といえます。
特に、トレーニング初心者や体力レベルの低い方は、スクワットや腕立て伏せなどの『多関節運動』種目をしっかり行うことが、ケガのリスクを減らし、成果を上げる近道となります。
その後、特に鍛えたい部位を『単関節運動』で鍛えるとよいでしょう。
◇◆◇ 大筋群を鍛えた後に小筋群を鍛える ◇◆◇
では、例えば胸を鍛えたいとしましょう。
しかし先に、二の腕のエクササイズ(肘を伸ばすエクササイズ)を一生懸命やってしまうと、もう腕はパンパンです。
その状況で、胸の筋肉を鍛えようと腕立て伏せを行いますが、胸の筋肉より先に腕の筋肉がキツくなり、肝心の胸筋への刺激はごく僅かなものになるでしょう。
もし休息を挟んだとしても、小さい筋肉はそれだけ疲労の回復にも時間がかかってしまいますので、肝心の胸筋への刺激を与えるのに十分な負荷を与えることは難しくなります。
これらは全身でもほぼ同じ事がいえます。
このことから先の項目で述べたように、多くの関節を動員するエクササイズを優先して行えば、これらの問題もおおよそ解消できるでしょう。
◇◆◇ 最も改善したい部位を優先する ◇◆◇
例えば、上半身が弱い、或いは苦手だと感じるなら、上半身のエクササイズから優先して行いましょう。
もしも先に、他の部位のエクササイズを行っていた場合、十分なインターバル(休息)を取ってもどこかに疲労は残ってしまいます。
疲労は効率を落とします。
要するに、どこかの部位に疲労がある状態より、フレッシュな状態のほうが、鍛えようとする部位により強い刺激を与え、質の高いエクササイズを行う事ができるということです。
◇◆◇ 変化による刺激を与える ◇◆◇
勘のいい方は、ここに書いてある事で既に矛盾している部分がある…とお気づきかもしれません。
そう、エクササイズのプログラムを作成することは非常に複雑で、100人居れば100通りのプログラムが必要になります。
さすがにそこまでのプログラムは私たちのような専門家が必要となります。
現在のプログラムで効果が見られた方も、ゆくゆくは今までの効果が現れなくなります。
また、数カ月継続してきたが一向に効果が現れず、モチベーションが下がっている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、今までのプログラムが決して間違っていた訳ではありません。
今まで継続してきた事に、これらの項目をご自身のプログラムと照らし合わせ修正する事で、よりよいプログラムへと変わります。
単に同じ事を継続するだけでは慣れてしまい、身体にとって刺激にはなりません。
ほんの些細な変化を加える事で、体には新鮮な刺激となり変化が現れます。
試行錯誤して、しっかり自分の身体と向き合う事が今後の糧となります。
ではまた9月にお会いしましょう。
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