小型水槽で魚を飼ってみませんか?

小型水槽で魚を飼う

身近な癒しのアイテムとして人気の小型水槽。部屋や机に簡単に設置できることから、初めて熱帯魚を飼う人や女性に大変人気です。
小型水槽はメンテナンスが容易な反面、水量の少なさから維持が非常に難しい飼育スタイルです。
しかし最近では小型水槽用の機材も充実し、本格的なレイアウトを作製・維持できるようになり、ますます人気の飼育スタイルとなりました。
ここでは小型水槽で飼育しやすい魚達と共に小型水槽での飼育のポイントをいくつか紹介します。

小型水槽の特徴

一般に小型水槽と呼ばれるものは標準45cm水槽以下のサイズのものを示し、最近ではオールガラスの30cmキューブ水槽など30L以下の水量のものから、超小型の5L程度のミニチュアサイズの水槽まで見られるようになりました。
その特徴としては次のことが上げられます。
【メリット】
  • 省スペースで設置が可能
  • 初期コスト、維持コストが安い
  • メンテナンスが容易
【デメリット】
  • 水温、水質の変動が大きい
  • 生体や水草の飼育数、種類が限られる
  • 周辺機材の種類が少ない

小型水槽での飼育のポイント

小型水槽の最大のポイントは水量が少ないこと。水換えや、外気によって水温、水質の変動が大きいと中の生体や水草にも大きな負担がかかります。ここではいくつかの飼育のポイントを紹介します。
  • 設置場所は十分に考える

    設置が簡単だからといって、温度差の大きい玄関や直射日光の当たる窓辺に置くのはNGです。電源や排水の取り回しだけでなく温度差が少ない所に設置してください。
  • フィルターは最適なサイズを選ぶ

    ろ過は水槽維持の基本となりますが、小型水槽ではその選択も難しいものです。その中でも小型水槽用の外部式フィルターは小型水槽でも本格的なレイアウトを可能にするため特にオススメです。
  • 生体は少なくする

    生体の数を少なめにすることで長期維持も可能になります。お気に入りの種を1匹、もしくは1ペアだけで飼育、超小型種を少数で群泳など、いずれの場合も少なめの数を飼育することが長期維持の秘訣です。
  • 成長の早い水草の使用は控える

    小型水槽では水深も浅いため成長の早い有茎草ではすぐにトリミングが必要になります。またソイル等の底床の容量が少なくなるので成長の早い草ではすぐに栄養が不足してしまいます。液体肥料を添加する際には、水量が少ないので僅かな量でコケだらけになったりと、計量はシビアになることにも注意が必要です。また高光量の照明が少ないことから、低光量にも耐えられる種類が良いでしょう。

小型水槽におすすめの生体

【小型カラシン】 熱帯魚を代表するカラシンの仲間。小型水槽に適した2cm程度の小型種も多く存在します。小型水槽で少しでも群泳を楽しむには最適です。
【小型コイ】 カラシンに負けない小型美種が多いコイの仲間。特にボララスの仲間はサイズが小さく小型水槽での飼育に最も適した種です。
【ライブベアラー】 グッピーと同じ卵胎生メダカや真胎生メダカの仲間にも小型の種が多く、1ペアから飼育、繁殖が楽しめる種も多いです。原種系ライブベアラーは、野性味溢れた色彩と多くのバリエーションを持つことから近年人気のグループです。グッピーやプラティに比べオスの気が荒いので注意が必要です。
【卵生メダカ】 泳ぐ宝石とも謳われる卵生メダカの仲間も、低水温に強く1prだけなら小型水槽で飼育するのに適しています。メスが追いかけられたり、飛び出し事故が起きやすく、また他の種に比べ水質管理がシビアですが、ブリードも楽しめる奥の深い魚です。
【ベタ・グラミー】 ガラス容器で飼育されることが多いベタも、小型の水槽を用意してあげればより健康的に飼育することが可能です。オス1匹だけの飼育でも十分に存在感があるので、水草でレイアウトして優雅に泳ぐベタも美しいものです。またリコリスやピグミーグラミーなどの小型のグラミーも小型水槽で十分に飼育できます。