南部鉄器のご使用方法とお手入れ方法

「暮らしの道具を育てる」
使い込まれた道具は、
他には代えられない魅力があります

鉄瓶

【 初めてお使いになるとき 】
本体を軽くすすぎ、8分目まで水を入れ、
中火で沸騰させてください。
その後お湯を捨てます。
これを2~3回繰り返します。
水が無色になってからご使用下さい。


【 ご使用後のお手入れ 】
中に残った水はそのままにせず、必ず空にして下さい。
その後フタを取り、余熱や軽い空焚きで完全に乾燥させてください。

外側の表面に艶を出したいときは、
鉄瓶が熱いうちに難く絞った布巾で軽くふくことで艶がでます。


【 注意事項 】
鉄瓶の中は手で触ったり、スポンジ等でこすったりしないでください。
白い湯垢の膜が少しずつ、ついてきます。
決してこすり落とさないでください。
ご使用いただくうちに、赤い斑点ができますが、
白い湯垢ができることで、水は透明を保ち、お湯がおいしくなります。
※鉄さびは身体に害はございませんので、ご安心くださいませ。

強火や、低い温度で長時間加熱することにより、お湯がにごりやすくなるため、
中火で10分前後の加熱時間をおすすめいたします。
※お湯が濁ってしまった場合も、身体に害はございませんのでご安心くださいませ。


【 サビついてしまい、お湯が濁った場合 】
煎茶を煮出すことで、サビによる濁りやにおいを和らげることができます。
水を8分目まで入れ、茶さじ一杯程度の煎茶をお茶パックに入れ、
水から30分程煮込みます。
煎茶のタンニンという成分との化学反応により、金気止め(かなけどめ)ができます。

「さび」と「湯垢」について

左のように赤さびがついても、人体への害はありません。
赤さびが出来てしまうと驚かれ、ショックに思われるかもしれませんが、
沸かしたお湯が澄んでいれば特にお手入れも必要なくお使いいただけます。

鉄瓶の内面には、酸化被膜という錆止め効果のある被膜を加工してあります。
ただし全く錆びないという加工ではないため(鉄分が出る以上、完全な防錆にはできません)
普通に使用するだけで多少内面や蓋裏は錆びてきてしまいます。
この酸化被膜が剝がれてしまい、鉄瓶の中に黒っぽいかすの様なものが混じることがありますが
鉄瓶にも人の健康にも害があるものではございませんので、ご安心してお使い下さいませ。
(購入後すぐに上記の様な現象が起こった場合はご連絡くださいませ。)

また、右のように、徐々に湯垢(白い膜のようなもの)が育つことで、
赤さびの発生を抑えることが出来ます。
特にさびの発生が気になる方には、
使い始めにまず湯垢を育てることをおすすめいたします。
一般的な海外のミネラルウォーター(硬水)を使用されると、
湯垢が付きやすいと言われています。
その後は水道水をお使いいただいても徐々に湯垢は育っていきます。

急須

【 ご使用後のお手入れ 】
ご使用後は洗って、水気を完全に拭き取って下さい。
注ぎ口、茶こしがのる部分、蓋の裏面、取っ手の付け根部分は特に水気がのこりやすい箇所です。

【 注意事項 】
お湯を沸かすことはできませんので、直火にかけないでください。
電子レンジ、食器洗浄機、乾燥機でのご使用はできません。

キッチンウェア

【 注意事項 】
本体・持ち手は使用中、高温となりやけどをする可能性がありますので、必ず鍋つかみ等をご使用になり、素手で触れないようにしてください。
金属製のヘラやタワシ等は表面の加工に傷がつく恐れがありますので、ご使用にならないでください。
電子レンジ、食器洗浄機、乾燥機ではお使いになれません。
食材に含まれるタンニンと鉄分が反応し、料理が黒くなる場合がありますので、調理後は速やかにお皿へ移してください。


【 内面がサビたときは 】
鉄さびに害はありませんが、
気になるときはたわしで擦り落としてください。
その後、食用油を塗って野菜くずを炒め、油をなじませてからお使い下さい。