大切なものに出会う
携帯電話、スマートフォンなど、時間を確認できるツールが身の回りに溢れていている現代。
腕時計を必要としない人が増えています。
そんな中でも少しづつ腕時計の注目度は上がってきています。
それは、腕時計がただの時刻確認のための機器ではなく、
自分を素敵に引き立ててくれるアイテムだと考える人が増えたから。
腕時計の歴史
腕時計の最古の記録は1790年にジュネーブの時計商ジャケ・ドロー＆ルショーがカタログに記載したものと言われています。
現存する最古の腕時計は1806年にパリの宝石商が製作した、時計を組み込んだエメラルドのブレスレット。
1810年に時計細工師のブレゲがナポリの王妃カロリーヌ・ミュラのために、金髪と金で編んだベルトで腕に装着できる卵型の時計を製作。
このように腕時計は貴族女性の装飾品の一つで、ほとんどが一点物であり、一般に普及するものではありませんでした。
商品化と普及
腕時計が製品化され一般に普及するきっかけとなったのは、軍からの需要でした。
当時、懐中時計を片手に砲撃のタイミングを計測していた砲兵が、手首に懐中時計をくくりつけて使用する工夫から、
ドイツ軍がこのアイデアの製品化を時計メーカーに打診。
1879年にドイツ皇帝ヴィルヘルム1世が、ドイツ海軍用としてジラール・ペルゴに腕時計を2,000個製作させたという記録が残っています。
1900年、オメガが世界に先駆けて腕時計を商品化しましたが、デザインの無骨さから一般に普及するには至らず…。
その後、1911年にフランスのカルティエが発売した紳士時計「サントス」。
その洗練されたデザインがパリの社交界で話題となりヒットし一般に普及して行きました。
