腕時計の扱い方
大切な腕時計を長く使用するためには、以下のような取り扱い上の注意が必要です。
腕時計の基本操作
●時刻合わせ
時計を腕から外し、リューズはまっすぐに引き出します。
リューズは直径が1〜2ミリしかない部品ですので、斜めに引き出したり、力任せに操作すると破損しやすいですので、あくまでもソフトに取り扱ってください。
スムーズに戻らない時は、もう一度やり直してください。
時刻を合わせるときに、針を逆回転させて合わせることは厳禁です。常に進めて合わせるようにして下さい。
●ゼンマイの巻き方
機械式時計は、ある程度の巻きがないと正常に動作しませんので、ゼンマイの巻上げは、毎日決まった時間に一杯に巻き上げておきます。
こうするとゼンマイの寿命も延びます。
手巻きゼンマイ
一定方向に巻き続けず、一度巻いたらその分を逆に戻しながら巻き上げます。リューズが重くなってきたら停止します。
自動巻きゼンマイ
普通に腕を振るくらいの速度でゆっくりと左右に振ります。思い切り振ったり、高速で振ると内部で 部品が外れてしまうことがあります。 巻き足りないときはリューズで少し巻き足すと良いでしょう。
●カレンダーの合わせ方
カレンダーは、絶対に調整をしてはいけない時間帯があります。
カレンダーは、午後8時〜午前4時の間に1コマ動くようなっていますので、この時間帯に日付を動かすと日付盤の歯車を破損すますので、絶対に行ってはいけません。
どうしても調整しなければならない場合は、時刻を午後8時〜午前4時より進めて調整をし、調整が終わったら正しい時刻に合わせておけばOKです。
●腕時計の保管方法
ガラス面は常に上向きにし、直射日光のあたる場所、家電製品の近く、湿気の多い場所への放置は厳禁です。
防水を過信しない
いくら高性能の防水時計も、長年の使用でパッキンなどが劣化し、水分が入りやすくなっていますので、水場では使用しないほうが賢明です。
時々ガラスの内部が曇る、なんてときは既に水分が浸入している証拠です。こうなると動かなくなるのも時間の問題です。
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大きな衝撃を与えない
時計は、非常に細かい部品のかたまりですので、強い衝撃を与えますと、歯車が外れたりしますのでスポーツを行うときは外しておくべきです。
携帯電話やパソコンの近くで使わない
電磁波を出すものの近くで使用していると、次第に内部が磁化され、正確な動作をしなくなってしまいますので、パソコンの操作をするときなどは外して下さい。
定期的にオーバーホールをする
時計内部の歯車には、スムーズに動くように潤滑油が塗られていますが、3年もすると劣化し、動きがわるくなってしまい、部品が磨耗してしまいますので、3〜4年に一度はオーバーホールに出してください。 料金は15,000〜20,000円程度です。
自分の時計の精度を知る
時計が異常をきたす前兆に、精度の異常がみられます。事前にご自分の時計の精度を知っておくことで大きなトラブルを未然に避けることがきます。
以下はタイプ別の標準精度です。
機械式時計
・高級モデル・・・日差±10〜±20秒以内・普通モデル・・・日差±20〜±40秒以内
クロノメーター
・新品時・・・日差−4〜+6秒以内・数年経過・・日差±10〜±20秒以内
クオーツ
・高級モデル・・・年差±5〜±15秒以内・標準モデル・・・月差±10〜±20秒以内
ケース
ナイロン歯ブラシで細かいごみをかき出し、セーム革で全体の汚れをふき取ります。
革ベルト
革の内部に汗や汚れを吸収しやすいですので、汗をかいたら、その都度タオルやハンカチで汗を拭き取ります。
一日の最後に、汚れをふき取り、革の保護クリームを塗っておきます。
革ベルトは、どうしても汗や体脂を吸収しますので、スペアーを2本程度持って時々交換して使用すると気持ちよく使用できます。革ジャンなどと一緒で、時々休めてあげることが大切です。
金属ベルト
隙間に入り込んだ汚れが汗などと混ざり、ヘドロ状のごみがたまりやすいですので、隙間に汚れが見えてきたら、ボウルか洗面器にぬるま湯を入れ、ベルトの部分だけを歯ブラシで洗います。
日ごろは1日の汚れをウエットティッシュで拭いておけば十分です。
ガラス
食べ物や機械油が付いたままにしておきますと、ガラスが曇ってしまったりしますので、早めにセーム革などでソフトに拭いてください。
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海水浴、プールのあとで
海水や塩素にさらされたままにしておくと、サビなどが発生したりしますので、高い防水機能がある場合は、家に帰ったら時計ごとボールや洗面器にぬるま湯に10〜15分浸し、汚れが浮き上がってきたら歯ブラシや綿棒でこまかいところまで洗浄します。
汚れた水を取り替えて、すすいだあとはタオルで水をふき取って自然乾燥させてください。なるべくなら、水辺に付けていくことは避けましょう。
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