ハモンイベリコベジョータの定義は「イベリコ豚血統75%以上」と、モンタネラという時期で「体重増加50%以上」、そして「熟成期間2年以上」と定められています。 熟成期間が2年以上の生ハムが、一般的に最高級といわれている生ハムです。 さらにその上になりますと、「イベリコ豚血統100%」「体重増加60%以上」「熟成期間4年以上」 となります。 この熟成期間4年以上の生ハムは、特別なオーダーでミシェランのレストランなどで使われています。 更にその上にもありまして、コンテストなどで競うものです。 「イベリコ豚血統100%」「体重増加60%以上」「熟成期間4年以上」となります。 ここで難しいのは、4年の熟成に耐えられる肉でないといけないこと。体重が一番のネックとなっていまして、200kgを超える体重をどんぐりの餌で約4カ月で到達しなければいけなく、限られたイベリコ豚のみが4年熟成に耐えられるようになっております。 ベジョータの中で6.6%しかなく、スペイン王室やローマ法王などの献上品となっております。 イベリコ屋では、その生ハムを特別に分けてもらい、商品化できるようになりました。 |
どこまでも続く青い空、そして陽に光る白い家、そんなスペインのアンダルシア州の南西部に、『ハブーゴ村』があります。今から300年以上昔、1700年頃、最初にイベリコハムを生産する会社ができたのがこの『ハブーゴ村』です。それは小さくとも何世紀も前からイベリコハムを作り続けている威厳に満ちた村です。以来、この地の王族たちのみならず、本物を知る美食家たちが本当のイベリコハムの産地として認める村として崇められ、語り継がれてきました。 イベリコ豚の育成はとても難しく成長も遅いので、スペインのごく一部でしか飼育されていません。その中でも、ほとんど自然に近いストレスの少ない環境で充分な運動をしながら、人工的な飼料を一切与えず、天然のどんぐりや牧草、香草だけを食べて育ったイベリコ豚が、本物のイベリコ豚であるベジョータと呼ばれます。 標高700メートル、冬の冷たい北風と夏の穏やかな気候を受けながら、ベジョータの飼育に最適な自然条件が整っているハブーゴ村は、スペイン政府直轄地として今もその環境は守られ続けています。このハブーゴ村は国立公園内に位置しているということも、飼育環境の維持に役立っておりスペイン王室の直轄地でもある、この地で飼育されたイベリコ豚はスペイン王室への謹上品としても広く知られています。 このように、手間暇かけて育てられたベジョータは、肉質はやわらかく、非常に甘みに富み、豊かな風味となります。 そして、豚独自の臭みがなく、脂身の57%はオリーブ油と同じ、オレイン酸(不飽和脂肪酸)なので、すっぽんなどと同じくコレステロールとは無縁です。又、コラーゲンもたっぷり含まれており美容には最適です。 |
私たちの会社は、このイベリコ豚に出会ったのが、1999年の春のことです。当時日本では、狂牛病が発生し、牛肉が全く売れない時期でした。食肉卸の会社を経営していた当時の社長である私の父は、豚を中心に売っていた時期でもあり、ヨーロッパ食肉ツアーに私と共に参加しました。 ドイツ・オーストリア・フランスと周り最後に辿り着いたところが、スペインのセビリア地方。そこに世界一の生ハムがあるというのを聞き、尋ねていきました。 そこの地域。ポルトガルとの国境付近の小さな村(ハブーゴ村)で見つけたのが、イベリコ豚です。ハブーゴ村のイベリコ豚の味は私たちの豚肉の概念を塗り替えるほどの衝撃でした。しかし、その当時のスペインと日本は、食肉の輸出入ができない状態でした。 けれど、そのイベリコ豚に惚れこんだ父は、何とかして輸入したいと考え、日本政府・スペイン政府と交渉の上、5年の歳月をかけて実現しました。 今では、イベリコ豚(ベジョータ種)の80%が日本に輸入されていますが、このルートを開拓したのは父であると言えます。この日本初の功績を認められ、スペイン・ハブーゴ村に父の墓も築いてくれました。 私どもはこの前社長である父の想いを引き継ぎ、皆様に最高のイベリコ豚を味わって頂くために、日々邁進しております。 |
Emma先生は優しい笑顔の持ち主。場を和ませてくれる優しい雰囲気でリラックスしてご受講頂けます。