2022.10.29

Joshin 試用レポート

ブレずに快適に鑑賞できる! ビクセンの防振双眼鏡 ATERA IIの防振力を確かめてみた

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ビクセン 防振双眼鏡 ATERA II H10×21(倍率:10倍)/ ATERA II H12×30(倍率:12倍)

遠くのものを近くでみるのに便利な双眼鏡。だけど高倍率だと手ブレして見たいものが中々視野角に納まらない!
「防振双眼鏡」なら手ブレを抑えて見る事ができるので、ライブ会場や野鳥観察、天体観測などでもストレスフリーでその場の臨場感を体験できます。
今回はビクセン 防振双眼鏡 ATERA IIシリーズのH10×21、H12×30をレポートします。 ライター:ぴよこ

ビクセン 防振双眼鏡 ATERA II H10×21・ H12×30

  • ビクセン 防振双眼鏡 ATERA II H10×21・ H12×30
    ビクセン 防振双眼鏡 ATERA II H10×21・ H12×30
  • 「防振双眼鏡」とは「防振」の言葉通り、手振れを防ぐ双眼鏡です。
    筆者ははじめて防振双眼鏡を見ましたが、見た目だけならよく知る双眼鏡とあまり変わらないけど、持つとちょっと重みがあります。
    揺れをキャンセルする為の機構が内蔵され、駆動のために電池も挿入するので普通の双眼鏡と比べるとちょっと重いかも。

    今回はビクセン ATERA IIシリーズの倍率10倍のH10×21と、倍率12倍のH12×30をお借りしました。
    倍率10倍のH10×21を中心に、H12×30との違いも確かめていきましょう。

ATERA U H10x21

  • ATERA U H10x21上面
    ATERA U H10x21上面
  • ATERA U H10x21
    ATERA U H10x21
  • ATERA U H10x21裏面
    ATERA U H10x21裏面
  • ATERA U H10x21正面
    ATERA U H10x21正面
  • ATERA U H10x21背面
    ATERA U H10x21背面
  • ATERA U H10x21付属品
    ATERA U H10x21付属品
サイズ 13.0x10.7x6.3 cm(※シリコン見口付:13.7)
重さ 358g(シリコン見口付372g/電池別)
セット内容ソフトケース(ミニトートバッグ型)、ストラップ、接眼キャップ、取扱説明書(保証書兼用)、モニター電池(単4型アルカリ乾電池2個)、

ATERA U H10x21は、超小型のシリーズ最軽量のモデル!
ライブやバードウォッチングで使うなら、双眼鏡を覗く時間が長い事もあるでしょう。
双眼鏡の重さはジワジワと腕を苦しめるので、重さが軽いは正義です。
H10x21は重さ358gと、倍率10倍の防振双眼鏡で400gを切るという、衝撃的な軽さを誇ります。

H10x21はこの倍率で軽量でかつコンパクトですので、ライブ遠征の荷物にももってこいですし、使いやすいと定評があって人気のモデルです。
付属のトート型ソフトバッグに入れて持ち運んだり、ストラップで首にかけてお使いください。

ATERA U H12x30

  • ATERA U H12x30上面
    ATERA U H12x30上面
  • ATERA U H12x30
    ATERA U H12x30
  • ATERA U H12x30裏面
    ATERA U H12x30裏面
  • ATERA U H12x30正面
    ATERA U H12x30正面
  • ATERA U H12x30背面
    ATERA U H12x30背面
  • ATERA U H12x30付属品
    ATERA U H12x30付属品
サイズ 14.9×10.8×6.2cm
重さ 422g(電池別)
セット内容ソフトケース(ミニトートバッグ型)、ストラップ、接眼キャップ、取扱説明書(保証書兼用)、モニター電池(単4型アルカリ乾電池2個)、

こちらは倍率12倍のH12x30。
野鳥などの自然観察や天体観測、大きな会場で行われるコンサートなどのイベント、スポーツ観戦などに向いているモデルです。
人間の表情が肉眼でハッキリと見えるのは、およそ12m前後と言われています。
ライブ会場でも推しをハッキリみれる倍率ですが、その分重さや大きさが増すので、この辺りがH10x21とどちらにしようか迷いそうな所…!

ATERA II H10×21、ATERA II H12×30 の違い

H10x21とH12×30の外観の違い

  • H10x21の方が小さい分、軽くて疲れにくい
    H10x21の方が小さい分、軽くて疲れにくい
  • H12×30の方が対物レンズが大きい
    H12×30の方が対物レンズが大きい
  • H10の目当ては着脱式、H12は繰り出し式
    H10の目当ては着脱式、H12は繰り出し式

並べるとH10×21は奥行が短い分、とても小さく見えます。
本体を持っただけだと思ったより重さに差はなさそうに感じたのですが、使っているとやはり長さがある分、手から離れた位置の重さがジワジワ効いてきました。

対物レンズ(前側のレンズ)はH12の方が大きいです。
H10×21と名前に並んだ数字は、前の数字が倍率、後ろの数字が対物レンズの有効径を表しています。
つまり、H10×21の対物レンズは21mm。H12×30は30mmです。

スペックの違い

ATERA II H10x21 ATERA II H12×30
倍率 10倍 12倍
対物レンズ有効径 21mm 30mm
実視界 4.8度 4.2度
見掛視界 48.0°(45.5°※) 50.4°(47.5°※)
明るさ 4.46.3
アイレリーフ 16.0mm 17.5mm
至近距離 約3.0m 約2.5m
サイズ 13.0x10.7x6.3 cm 14.9x10.8x6.2cm
重さ(電池別・見口別) 358g 422g
電池 単4型アルカリ乾電池x2
電池・持続時間 約12時間
防水性 なし
三脚ネジ穴 なし

※JIS B7157:2003に準拠

倍率が高いほど遠くの物を近くで見る事ができ、実視界の値が大きいほどレンズの先の景色が広範囲に見えます。
一般的に倍率が高いほど実視界は狭くなります。
どちらも単4型アルカリ乾電池で駆動し、防水には対応していません。
三脚への装着は出来ないので手持ちでお使いください。

対物レンズが大きいと光を取り込む範囲も大きくなるのでH12×30の方が明るく映りますが、H10と見比べた体感としては変わらない印象で、どちらも暗い場所でもよく見えます。

H10×21・H12×30は双眼鏡の覗くレンズ(接眼レンズ)から少し目を話した状態でも見やすいハイアイポイントに対応しています。
目が疲れにくく、眼鏡を掛けた状態でも見やすく、メイクが双眼鏡に付くのが防げますよ。

単4型アルカリ乾電池で約12時間駆動

  • 単4型アルカリ乾電池2本で駆動
    単4型アルカリ乾電池2本で駆動
  • 上部で電源やピントの操作を行います
    上部で電源やピントの操作を行います
  • 覗きながら目の幅に合わせてください
    覗きながら目の幅に合わせてください

H10x21とH12×30のどちらも防振機能は、2軸ジンバル制御方式です。
防振機能を使うには電池BOXに単4型アルカリ乾電池を2本挿入してください。
電池・持続時間はどちらも約12時間。充分長く使えます。
モニター電池が付属するのですぐに使えますが、長時間使用するなら新品の電池に取り替えておきましょう。

電池を入れたら電源スイッチをONにして、双眼鏡を覗きながら接眼レンズの感覚を目の幅とあわせ、ピント合わせリングを回しながらピント調整をします。
接眼レンズの感覚は覗いた先の視界が1つの円になればOK。
ピント合わせリングは双眼鏡を覗きながらでも操作しやすい位置にあって、簡単に自分に合った状態になりました。

実際に覗いてレンズごしに撮影してみた

  • 丸い部分を見てみましょう
    丸い部分を見てみましょう
  • H12×30。見える範囲が大きくて近い!
    H12×30。見える範囲が大きくて近い!
  • H10×21。見える範囲は狭いけど全体がより見える!
    H10×21。見える範囲は狭いけど全体がより見える!
  • 夜の景色を見てみましょう
    夜の景色を見てみましょう
  • H12×30。車の文字まで見えるレベル
    H12×30。車の文字まで見えるレベル
  • H10×21。文字の認識は難しくなった
    H10×21。文字の認識は難しくなった

実際にH10×21とH12×30で防振機能ONの状態で景色を見ると、めちゃくちゃハッキリと見たい場所が見れます。
150mくらい先の距離の車や人は見えて、H10×21だと表情まではクッキリとは見えませんが、H12×30だと表情も分かるなという印象です。
雨が降っていて、水たまりに映る景色や波紋は防振がなければ見るのは難しいし、目が疲れそうですが、ジックリとその様子が確認できます。

大きく見える分、まわりの景色などはカットされてしまうので、ライブや舞台の演出部分も見たい場合はH10×21の方がよさそうです。
夜にも使ってみましたが、明るさは体感でどちらも同じくらい明るいという印象で、どちらも暗い場面で使っても充分に見えるかと思います。

動・静の対象物にあわせた2つの防振機能

  • 本体を傾けて電源を入れる
    本体を傾けて電源を入れる
  • V1モードは動く対象を見るのに適している
    V1モードは動く対象を見るのに適している
  • V2モードは動かない対象を見るのに適している
    V2モードは動かない対象を見るのに適している

ATERA Uは2つの防振機能が備わっているので、場面に適したモードを選んでください。
本体を左に傾けた状態で電源をオンにするとV1モード(緑ランプ点灯)、右に傾けた状態で電源をオンにするとV2モード(オレンジランプ点灯)が選択されます。

V1モードは小刻みな揺れをキャンセルする、鳥や舞台で動く人を見たい時に適したモードです。
V2モードは大きな揺れをキャンセルする、止まっている対象を鑑賞したい時に適したモードです。
V1モードは双眼鏡を持つ手の動きに合わせて滑らかに見る場所が移動し、V2モードは手を動かすと時差のあるカクカクッとした移動になります(実際の動きは下記動画後半にあります)。

【動画】防振がある時とない時の違い

  • 【動画】防振機能のある・なしを見比べてみてください
    【動画】防振機能のある・なしを見比べてみてください
  • 防振なし、V1モード、V2モードの動きの違いを動画にしたのでぜひご確認ください。
    (映像は片方のレンズを覗いて撮影したものです。実際はケラレなどもなく、もっとキレイに見えます)
    防振なしだと結構酔うようなブレがあり、防振ありだとずっと滑らかに見たいものが追えるので目の疲れ方が全然変わってきますよ。

    V2モードは動かない対象物向けのモードなので、対象物が動いて追尾したい場合は、カクッとなります。
    V1モードは手の動きに合わせて見る景色を移動できるので、ちょっとでも対象物が動くな、と思った場合はV1モードにしておく方がよさそうです。

まとめ

防振機能が付いているので最初から防振機能を使って景色などを見ており、その景色に慣れた頃、動画撮影で防振機能をオフにした際、自分の手振れ具合が不安になるほど、ガタガタしていてビックリしました。
防振機能はどちらも同じですので、とても快適に覗いた先を鑑賞できます。

長時間使いやすいのはやはり軽くて小さなH10×21です。
持っただけだとそこまで差がないと思っていましたが、顔まで上げて覗き続けているとH12の方が疲労感を感じるのは早かったです。
その分みたいものは大きく見えます。

対象物にできるだけ寄りたい!というならH12がおすすめですが、H10は対象物を含めてまわりの景色も見える分、ライブなどの舞台の装飾などを含んだ雰囲気のある景色が楽しめるかと思います。
防振機能を使うと、普通の双眼鏡じゃ満足できない!というほど違った景色が楽しめます。
2つの防振機能が搭載されていて使い方もカンタンなので、はじめて防振双眼鏡を試すのにもATERA IIはオススメですよ。 2022.10.29 (ぴよこ)

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