2021.07.15
Joshin 試用レポート
ヤマハの電子ドラム「DTX402シリーズ」を組み立てて演奏してみた
ヤマハ 電子ドラムセット YAMAHA DTX402シリーズ DTX452KS【ドラムスローン(椅子)付属】
ドラムを始めたい!と思ったときに、最初に問題となるのが練習場所。
「スタジオやレッスンはハードルが高いなあ・・・」と思っている方は、おうちで気軽に演奏できる電子ドラムから始めてみてはいかがでしょうか。
ヤマハの電子ドラム「DTX402シリーズ」は、本物のドラムのようなリアルなサウンドを再現し、トレーニングメニューも豊富!
練習曲やお手本演奏もあるので、いちからドラムを始める方にもピッタリです。
マットやヘッドホン、スピーカーなども全てヤマハで揃えられますよ!
早速DTX402シリーズの上位モデル『DTX452KS』を組み立てて演奏してみます。 ライター:もあ
ヤマハ 電子ドラムセット「DTX452KS」を組み立てる
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無性にドラムを叩きたいけど、気軽に叩けるドラムがない。
そんなとき業界で唯一、生ドラムと電子ドラムの両方を展開しているヤマハの『DTX452KS』を試せる機会がやってきた。
テンション爆上がりで事務所へ向かうと、そこには初めて見るバラバラ状態の電子ドラムが!セット内容:
スネア(7.5インチ 3ゾーン対応)、タムパッド(7.5インチ)、フロアタムパッド(7.5インチ)、キックパッド(KP65 ツインペダル対応)、フットペダル(FP6110A)、ハイハットパッド(10インチ)、クラッシュシンバル1(10インチパッド シンバルチョーク対応)、ライドシンバル(10インチ)、ドラムスツール(DS550U)、チューニングキー、接続ケーブル(9chマルチケーブル)、音源モジュール、椅子
サイズ(約):幅269×奥行147×高さ39mm
質量(約) :0.5kg
電子ドラムは打撃音がセンサーにより変換され、スピーカーやイヤホン・ヘッドホンから音を出す電子楽器。
直接大きな音が鳴らないので、おうちでも気軽に演奏でき、曲によって音色を切り替えられるのが魅力です。
筆者は電子ドラムを叩いたことがあるけれど、組み立てたことはない。
組み合わせるパーツも多そうだし1人では難しいかな・・・と不安だったが、DTX402シリーズは既に骨組みされたパイプに、スネアパッドやシンバルを取り付けていくだけのカンタン仕様だった。
骨組みからだと、左右のバランスを整えるために2人以上での作業がいいけど、これなら1人でできそう!
セット中には、本物のドラムの調整時にも使う「チューニングキー」が入っている。
組み立てにはこのチューニングキーを使うので、工具は不要だ。
紛失しないよう、上部のホールにストラップをつけておこう。
リムショットが可能な3ゾーンスネアパッド
DTX402シリーズの中でも上位機種となる「DTX452KS」と「DTX452KUPGS」のスネアパッドは独自の3ゾーン仕様になっていて、基本のヘッドショットだけでなく、オープンリムショット・クローズドリムショットも演奏可能。
オープンリムショット:打面の真ん中とリム(枠)を同時に叩く奏法。大きな高音が出るので曲のアクセントに使われる。
クローズドリムショット:パッドを手で押さえてミュートにし、リムを叩く奏法。静かな「カッカッ」という音がなり、バラード曲などでリズムを刻むときによく使われる。
ヘッドショットだけの演奏では単調になりがちだが、リムショットが使えることでリズムに抑揚が出て、曲を幅広く表現できる。
スネアパッドは左側のパイプのネジに差し込みセット。
4つのパッドがあるだけで、なかなかドラムらしい形になってきた。
左側のパイプにハイハットホルダー(ワッシャーと回り止め金具があるもの)を取り付けて、ハイハットパッドをセットしていく。
同じようにシンバルも取り付けるが、裏面に「CRASH」のシールが貼ってあるクラッシュシンバルは、取り付け位置が左上と決まっているので、間違えないように注意しよう。
シンバルの角度と高さが決まったらチューニングキーで、一旦仮止めで軽く絞めておこう。
左側のパイプに、電子ドラムの心臓である音源モジュールをセットしたら、形はほとんど完成した。
DTX402シリーズの音源モジュールには、アコースティックサウンドだけでなく、エフェクトサウンドやエレクトロニックサウンドなど10種類の音が搭載され、演奏する曲に合わせて音を変えられる。
またトレーニング機能も10種類あり、リズム感を鍛えたり自分のストロークの速さを計ることができる。
練習用の内蔵曲にはお手本動画もあるので、楽譜の読み方が分からない初心者も安心だ。
脚の練習もできるフットペダル
「DTX452KS」には、リアルなキック感を実現したフットペダルが付属している。
キックパッドにベース部を合わせるだけなので組み立てはカンタンだが、キックパッドから取り外したワッシャーと蝶ボルトはなくさないよう注意したい。
フットペダルをセットしたら、実際にキックした時にビーターヘッドがパッドの中央にくるよう調整する。
何度かキックしてみて、長さや左右のバランスをみよう。
ドラムを始める際に準備するものは多いが、有難いことにヤマハの電子ドラムは椅子が付属する。
椅子の高さを合わせたら、早速組み立てたドラムを叩いてみよう(※スティックは別売です)。
まだケーブルを繋いでいないので音は出ないが、すでにめちゃくちゃ楽しい!
ひと通り叩き、パッドの角度や距離を確認したら、仮止め部分を本締めする。
シンバル・スネア・タムは自由に位置調整ができるので、背の低い女性や子供でも叩きやすいようセッティングできるのはうれしい。
ケーブルをつなぎ合わせて完成!
最後にケーブルを繋げたら完成だけど、端子が大量にあって繋ぐのが大変そうだ・・・と思ったら1本1本のコードに接続する場所のシールが貼ってあった。
シールを見ながら音源モジュールに接続していき、コードをポールに固定していけば完成!
組み立ての手順は多いけれど、パーツを乗せてチューニングキーで固定を繰り返すだけのシンプルな作業で、とてもカンタンだった。
電子ドラムは、基本は据え置きで使うものだが、DTX402シリーズはパイプが折り畳めるので持ち運びもしやすい。
演奏してみた
今回はスピーカーに接続したが、ヘッドホン・ドラムマット・スティックは必需品なので一緒に揃えておこう(※便利なスターターセットもあります)。
DTX402シリーズは、生ドラムをサンプリングし、リアルで上質な音を再現している。
実際に演奏すると、強く叩いたときの迫力と余韻、音の広がり方が生ドラムの音と似ていて、第一印象は「これ、本当に部屋で鳴らしていいやつ?ご近所さんから苦情こない?」だった。
もちろん、ヘッドホンに接続すると周りにはパッドを叩く音しか聞こえないので安心してほしい。
叩いて上手くなる!10種類の練習モード
ドラムの基礎になる正確なリズム感を鍛える「リズムゲート機能」を始め、基礎練習に使えるモードが10種類搭載しているので「何から始めたらいいかわからない」となる心配がない。
1小節叩くたびに「Good!」など判定してくれるので、モチベーションも上がってくる。
ロックやポップスなど様々な音楽ジャンルの練習曲もあり、すぐに好きな曲を演奏できるようになりたい!という願いも叶いそうだ。
演奏する音楽ジャンルに合わせて、音源モジュールでサウンドを切り替えれば、新たな表現方法で演奏できる。
生ドラムのような叩き心地なのに、切り替えるたびに音が大きく変わり、改めて電子楽器なんだなと思った。
アプリでトレーニングやSNSでシェアができる
専用アプリは「DTX 402touch」と「Rec'n'Share」の2つがある。
DTX 402touchは、トレーニング機能がより分かりやすくなるもので、練習用の内蔵曲の譜面を表示したり、お手本を動画で確認できる。
判定結果も詳しく知れて、どこを重点的に練習しようか計画を立てるのに役立つ。
ある程度叩けるようになってきたら、Rec'n'Shareをつかって録音・録画をし「演奏してみた動画」を作成、SNSでシェアができる。
スマホやタブレットにある曲を選べば、自動でリズムが検出されて、好きな曲で練習も可能。
電子ドラムだからこそできる練習方法で、どんどん演奏したいという気持ちになった。
※DTX 402touch:iOS/Android対応。Rec'n'Share:iOS/Android対応。
※iPadなど、Lightningコネクタの場合は、別売の「Lightning - USBカメラアダプタ」もしくは「Lightning - USB 3カメラアダプタ(iPad同時充電可)」とUSBケーブル A-Bが必要です。
※Androidの場合は、USB OTG機能を持つAndoroid端末を別売のUSB OTG対応ケーブルで接続してご使用ください(DTX402側の差し込み口はUSB Type-Bとなります)。
まとめ
生ドラムほど場所をとらず静音で、家で気軽に楽しめる電子ドラム。
DTX402シリーズの上位モデル『DTX452KS』は、アプリと連携したトレーニング機能が豊富で、いちからドラムを始めたいと思っている方に特におすすめしたいモデルだ。
もちろん、生ドラムをサンプリングしたリアルなサウンドと叩き心地は、スタジオ通いが負担になってきたドラマーにも満足してもらえるだろう。
ドラムの練習がしたくても、家で雑誌を積み重ねてバシバシ叩くしかなかった筆者は「これはほしい!」の気持ちしかない。
いつかもう少し広い部屋に引っ越しできたら、真っ先にお迎えしたいと思う。
2021.07.15 (もあ)