オリンパス ミラーレス一眼カメラ「OM-D E-M1 Mark III」
OM-D E-M1 Mark III | OM-D E-M1 Mark II | |
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撮像センサー | 4/3型Live MOSセンサー | |
最大撮影コマ数 | 18コマ/秒 | |
耐環境性能 | 防塵防滴・耐低温-10℃ | |
画像処理エンジン | TruePic IX | TruePic VIII |
手ぶれ補正 | 最大7.5段 | 最大6.5段 |
5000万画素手持ちハイレゾショット | 〇 | - |
USB給電 | 〇 | - |
ライブND | 〇 | - |
星空AF | 〇 | - |
顔優先/瞳優先AF | ◎ | 〇 |
マルチセレクター | 〇 | - |
サイズ(約):W×H×D (CIPA準拠 突起部含まず) |
134.1×90.9×68.9 mm | |
重量:本体のみ | 約504g | 約498g |
前モデルのE-M1 Mark IIと、同じくフラッグシップ機であるE-M1Xは画像処理エンジン「TruePic VIII」を使用しており、E-M1Xはこのエンジンを2基搭載することで、デジタルでNDフィルター効果が得られる「ライブND」機能や、「手持ちハイレゾショット」を可能にしていました。
今回登場したE-M1 Mark IIIは、新しい画像処理エンジン「TruePic IX」によって、なんと小型ボディのまま「ライブND」機能や「手持ちハイレゾショット」が実現可能となり、その高い画像処理能力によって、顔や瞳を検出する精度も向上しています。
手ぶれ補正もさらに強くなり、最大7.5段の手ぶれ補正を実現。その他機能はボディを触りながら確認していきましょう。
新たに搭載されたマルチセレクター。PD規格対応のUSB給電
E-M1 Mark IIとほとんど変わっていない外観ですが、背面にE-M1Xで好評だったマルチセレクターが搭載されています。
ファインダーを覗きながら親指でマルチセレクターを上下左右に倒す事で、フォーカスエリアを素早く移動させられ、押し込む事で、フォーカスエリアを瞬間的に中央に戻せます。
使いこなすとシャッターチャンスの際に有利ですので、ぜひご活用ください。
USBポートをのぞいてみると、micro-USBからUSB Type-Cの端子に変更され、筆者が渇望していたモバイルバッテリーでの給電も可能になりました!
もし外出先でバッテリー切れになっても、USB PD対応のモバイルバッテリーで対応できます。
暗所で給電するような場面があっても、端子の表裏を気にしないですむType-Cになったというのも使い勝手が向上した点ですね。
星空に特化した、新搭載の星空AFモード
オリンパスブルーという言葉があるほど、青色をきれいに表現するオリンパスですが、新たに星空AF機能が搭載。
小さな星にピントを合わせても、しっかりピントを合わせられなかったり、MFで調整する場合はズームしてピントを確認したりと手間がかかる事がありますが、星空AFで星にすばやくピントを合わせられます。
精度優先と速度優先の2つのモードがあり、速度優先なら手持ちでも星空撮影が可能と、シーンに合わせて選べます。
筆者が撮影する日は全体が薄曇りの空で、やっと見つけた星は、木の枝カーテンの隙間から見える1粒の光り輝く星でした…。
その隙間をぬって星にピントを合わせてくれていたので助かりました。
フィルターを装着せずに、絹のような水が撮影できる『ライブND』
デジタルでNDフィルターの効果を疑似的に再現する『ライブND』も搭載されています。
レンズによってフィルター口径は変わりますし、装着できないレンズの撮影でも、ライブNDならスローシャッター効果が得られる、というのは魅力的ですね。
効果もND2からND32まで、5段階から調整が行えます。
その様子もモニターで確認が行えるのですが、画面がスローモードのような映像で表現されていて、なかなか面白いです。
オリンパスユーザーならお馴染みの設定選択画面は健在ですが、INFOボタンを押す事で、シャッターやISO値などの基本的な撮影情報表示画面に切り替えられるようになりました。
他のメーカーのカメラをお使いの方だと、この画面の方が馴染みがあるかもしれません。
従来からの画面は、モードやアートフィルターなどの機能を切り替える際には素早く操作が行えますので、どちらの画面も活用できますよ。
作例
まとめ
フルサイズのミラーレスが続々と登場する中、小型軽量・機動力の高さを貫き、登場した「OM-D E-M1 Mark III」。
従来からのデジタルテレコン機能や、プロキャプチャーモードももちろん搭載されているので、マルチセレクターと合わせて、より無駄のない動きで撮影が行えます。
画像処理エンジンが新しくなり、E-M1Xに搭載されていたライブNDや手持ちハイレゾショットが実装され、新たに星空AFが追加されるなど、機能面がとても向上しています。
個人的には念願だったモバイルバッテリーでの給電に対応したのも、とてもポイントが高い!
先にも述べましたが、筆者のように「ミラーレス機は小型で持ち運びしやすいもの」を求める方には、オリンパスの小型軽量のこのボディというのは非常に魅力的なサイズです。
それでいて手持ちハイレゾショットが撮影出来たりするので、高画質にこだわった作品を撮る事だってできます。
遊び心のあるアートフィルターを使った撮影もできます。
前モデルからあらゆる場面の撮影に応えてくれていましたが、より撮影に便利な機能が追加されました。
街中を気軽に撮る、足場の悪い岩場に登って撮る、雪山でシャッターチャンスを狙うなど、様々なシーンをぜひ、OM-D E-M1 Mark IIIに収めてみてください。
2020.02.28 ぴよこ
OM-D E-M1 Mark IIが登場してから約3年が経ち、その間にミラーレス機は、大型センサーを搭載したフルサイズモデルの需要が高まりをみせていました。
オリンパスは一貫してマイクロフォーサーズの良さを生かした、小型・軽量・機動力のあるカメラにこだわり続けており、今回登場したOM-D E-M1 Mark IIIも、フラッグシップ機とは思えない小型ボディに仕上がっています。
というか、E-M1 Mark IIとサイズは変わっておらず、重さも約6gしか増えていません。
筆者は、ミラーレスの良さは「手軽に持ち運べるコンパクトな本格カメラ」だと思っており、それを理由にE-M1 Mark IIを購入したので、このサイズ・重量が維持されたのは、とてもうれしい事です。
小さな変更点としてはダイヤル中に、バルブ、ライブタイム、ライブコンポジットの撮影が行えるBモードが追加されています。
大きく変わった点は何処なのか。
E-M1 Mark IIとスペックを比較して、気になった箇所をまとめていました。