2023.01.27

Joshin 試用レポート

話題の"音質最優先イヤホン"がさらに進化!Noble Audio『FoKus Mystique』を試聴レビュー!

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Noble Audio 完全ワイヤレス FoKus Mystique

あまりのハイレベルな音に、この音質を超えるものはないだろうと思っていた、Noble Audioの"音質最優先"イヤホン「FoKus PRO」に、正統進化モデルが登場しました!

「カスタムIEMを無線化する」のコンセプトはそのままに、さらに高音質を追求したという『FoKus Mystique』。
一体どんな音を鳴らすのか、期待しかありません。早速見ていきましょう! ライター:もあ

ワイヤレスイヤホン史上最高音質を更新する Noble Audio『FoKus Mystique』

  • Noble Audio「FoKus Mystique」
    Noble Audio「FoKus Mystique」
  • さらなる進化を遂げた音質最優先イヤホン
    さらなる進化を遂げた"音質最優先"イヤホン

2021年が終わりに近づいていた頃に突如現れ、多くのオーディオファンを驚愕させたNoble Audioの「FoKus PRO」。
音の情報量の多さや非常に高い解像度など、オーディオプレーヤーと有線イヤホンの組み合わせでないと聴けないと思っていたサウンドが、完全ワイヤレスイヤホンから飛び出したことで一気に話題に。
ノイズキャンセリングや防水性能など便利な機能をカットしたにも拘わらず、多くの方が求めるイヤホンとなりました。

筆者もFoKus PROの発売以降「もうこの音質を超えるものはないのでは」と思っていたのですが、なんとさらなる進化を遂げたという新モデル『FoKus Mystique』が登場!
FoKus PRO同様「カスタムIEMを無線化する」をコンセプトにした"音質最優先"設計で、ハイエンド有線イヤホンからケーブルだけを取り外したような、自然かつ立体感のある本格サウンドが特徴です。

早速スペックを確認してみると、ドライバーユニットは、Knowles製のBAドライバー2基と8.2mmのダイナミックドライバー1基を組み合わせたハイブリッド構成で、意外にもFoKus PROと同じ。
本当に音質は進化したの?と気になりますが、Noble Audioの音作りでお馴染みの“Wizard(ウィザード)”ことジョン・モールトン氏によって、FoKus PROとは全く異なるチューニングが行われているようです。

音質に影響が出るノイズキャンセリング機能や防水性能は、今回も非搭載。
高級モデルで機能が少ないのは通常ではガッカリする場面ですが、FoKus PROの音を知っていると「それでいい。音質さえあればいいんや」と頷くしかありません。
しかし音質以外何も変わらないわけではなく、マイク性能が強化されて通話品質は向上し、周囲の音を自然に取り込む「外音取り込み機能」も搭載となりました。

外観と付属品

  • セット内容一覧
    セット内容一覧
  • 「FoKus Mystique」本体
    「FoKus Mystique」本体
  • カスタムIEMっぽさの増したフェイスプレート
    カスタムIEMっぽさの増したフェイスプレート
セット内容 本体、充電ケース、ポーチ、イヤーピース(ノーマル:S/M/L、ダブルフランジ:XS/S/M)、充電用USBケーブル(Type-Cケーブル)、ユーザーズガイド、クイックスタートガイド
重量(約) 7g
対応コーデック SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive(上限:48kHz/24bit)

まずは本体の外観からチェックしていきます。
形状やサイズはFoKus PROと変わりませんが、フェイスプレートのデザインを一新。
深いブルーのカラーリングにマーブル模様とラメが入ったデザインで、オーダーメイド感に溢れており、さらにカスタムIEMに近づいた印象を受けます。

  • 「FoKus PRO」と外観を比較
    「FoKus PRO」と外観を比較
  • フェイスプレートのデザインを一新
    フェイスプレートのデザインを一新
  • 耳穴にフィットする凹凸
    耳穴にフィットする凹凸
  • ケースのデザインも同じです
    ケースのデザインも同じです

FoKus PROと並べて外観を見てみると、フェイスプレートのデザイン以外に、ほとんど変化がないことが分かります。
この1年近くでイヤホンがどんどん小型化していったので、少し大きめな印象を受けるかもしれませんが、イヤモニに似たフィット感を得られる形状で、装着時は質量よりも軽く感じます。
筆者は現段階で、FoKus PROが1番ホールド感が高く外れにくい完全ワイヤレスイヤホンだと思っていたので、形状の変化がないのはすごく嬉しいです。

  • Noble Audioお馴染みのポーチ
    Noble Audioお馴染みのポーチ
  • イヤーピースは2タイプ付属
    イヤーピースは2タイプ付属
  • 一般的なホーン形状と2層に重なったダブルフランジ型
    一般的なホーン形状と2層に重なったダブルフランジ型

付属品もFoKus PROと変わらず、Noble Audioのイヤホンお馴染みの巾着ポーチと、シリコン製のイヤーピースが入っています。

イヤーピースは一般的なホーン形状と、カップが傘のように2層に重なったダブルフランジ型の2種類が、各3サイズ付属。
FoKus Mystiqueは耳穴をガッチリ塞ぐ形状なので遮音性は高めですが、ダブルフランジ型を使うことでさらに向上するので、いい音に集中したいのに環境音が気になる・・・という方におすすめです。

カスタムIEMのように耳に収まる装着感

  • 装着イメージ
    装着イメージ
  • FoKus Mystiqueはホールド感がとても高く、装着時に頭を振ってもズレる気配はありません。
    筆者は耳穴をしっかり塞がないとイヤホンが落ちてしまう気がして、少しサイズの大きいフォームタイプのイヤーピースを使うことが多いのですが、シリコン製イヤーピースでも大丈夫だろうと安心できます。
    改めて、膨大な耳型のデータを取ってきたであろうカスタムIEMメーカーの本気はスゴイ。

    本体に少し厚みがあって耳から飛び出す分、フェイスプレートの美しさが目立ちます。
    ちらっと目に入っただけでも高級イヤホンと分かる外観で、テンションも上がりました。

本体で約7.5時間の連続再生、ケース充電は最大3〜4回可能

  • 金属製の充電ケース
    金属製の充電ケース
  • 中央のリセットボタンも継続
    中央のリセットボタンも継続
  • ケース充電は3〜4回可能
    ケース充電は3〜4回可能
充電ケース重量(約) 64g
充電時間(約) 1.5時間
本体の連続再生時間(約) 7.5時間連続再生(※音量50%時)
充電ケース連続使用回数 3〜4回本体充電可

充電ケースはカラー、サイズ共にFoKus PROと同じです。
全面金属製で、本体を置いた時やフタを開け閉めする時のカチッという音、少しひんやりとした感触から高級感が溢れています。

本体の取り出しは、ノズルを収める場所が広めに設計してあるので、そこに人差し指を入れて親指と挟むようにすれば落とすことはありませんでした。
万が一落として無くしてしまうと洒落にならない価格帯なので、電車の乗り降りの際や歩きながらの取り出しは控えた方が吉です。

連続再生時間は本体で約7.5時間、ケースで3〜4回(約22.5〜30時間)本体充電可となかなかタフネスで、長時間イヤホンを使う方にも心強い!
FoKus PROやFALCONシリーズ同様「TrueWireless Mirroring」に対応していて、安定した接続性とバッテリーの片減りの防止を実現しています。
※ TrueWireless Mirroringとは:左右どちらかのイヤホンが端末とBluetooth接続し、もう片方がミラーリングして同時接続を実現する技術。
片方のイヤホンを外した時には素早く接続が切り替わり、途切れることなくそのまま音楽を楽しめる。

ケースの内部中央には「リセットボタン」が配置しており、接続端末の切り替えもすごくラクなのも嬉しいポイント!

通話品質が向上&外音取り込み機能を追加

  • 周囲の音が自然に聞こえる
    周囲の音が自然に聞こえる
  • FoKus Mystiqueは遮音性が高いのでノイズキャンセリング機能非搭載モデルにしてはあまり外音が気になりません。
    が、その遮断性の高さ故にレジなどでイヤホンをつけたまま自然な会話をするのはちょっと難しい・・・。
    同じ形状のFoKus PROを使っていた時は毎回イヤホンを外して会話していましたが、FoKus Mystiqueでは周囲の音を自然に取り込む「アンビエントモード(外音取り込み機能)」が追加されました。
    外で使うと風の音がガサガサと目立つように思いますが、室内では機械っぽさも少なく自然に周囲の音を確認できます。
    オン・オフの切り替えが本体の長押しだけとスムーズなのも使いやすい!

    通話品質も向上し、FoKus PROより遥かにクリアな声で会話ができるようになりました。
    FoKus Mystiqueはオーディオプレーヤーと接続する方も多そうですが、スマホに接続した際通話のストレスがなくなったのは嬉しいです。

【音質レビュー】中高域の解像度がさらに高まった聴きごたえのある音

  • スマホとペアリング
    スマホとペアリング
  • 中央のフェイスプレートでタッチ操作
    中央のフェイスプレートでタッチ操作

充電ケースを開くと、本体にライトが点滅してペアリングモードになるので、スマホのBluetooth設定で「Noble FoKus Mystique」を選んで接続。
時々装着しても音楽が流れないことがありましたが、どうやらケースを空けてから電源がオンになるまで4秒ほどかかるようで、4秒以内に取り出すと電源がオフのままということがあるみたいです。
装着したままフェイスプレートの中央を長押しすれば電源が入り、そのまま音楽が流れます。

本体操作方法

音楽の再生/一時停止 右側または左側のボタンを1回タッチ
ボリューム(+/-) 左側のボタンを3回タッチ/左側のボタンを2回タッチ
曲送り/曲戻し 右側のボタンを2回タッチ/右側のボタンを3回タッチ
アンビエントモード ON/OFF 左側のボタンを長押し(設定固定)

※ 上記の操作方法はデフォルトの場合です。専用アプリでカスタマイズが可能です。

本体の操作はフェイスプレートのタッチセンサーで行います。
タッチの反応は良く3回タッチもスムーズに行えますが、本体が耳から飛び出しているので髪を触った時などに誤作動が起こることはたまにありました。
外音取り込み機能のオンオフの操作は左側のボタンを長押しで固定ですが、それ以外は専用のアプリから自由にカスタマイズできます。

  • 全体的に解像度が高くバランスの良い音
    全体的に解像度が高くバランスの良い音
  • iPhoneで再生すると低域が際立つ
    iPhoneで再生すると低域が際立つ
  • やっぱり音のレベルが一味違う
    やっぱり音のレベルが一味違う

Androidスマホ「Xperia 1 IV」を使ってハイレゾ音源を聴いてみました。

FoKus PRO同様、ワイヤレスとは思えないほどの音の厚みと立体感に鳥肌が立ちます。
音の輪郭もとてもくっきりしていて、曲の空気感や表現がストレートに伝わってきました。

FoKus PROは多くの楽器を使ったサウンドの場合、ズシンと重く沈むような低域が目立っていましたが、FoKus Mystiqueは中高域の透明感が際立っていると感じることが多いように思います。
FoKus Mystiqueも周囲の空気を震わせるような深い低域は間違いなく出ているのですが、中高域の解像度がさらに上がることで、全体的にバランスの良い音になった印象です。

どちらも解像度の高さと音の分離感はワイヤレスイヤホンでは圧倒的ですが、FoKus PROはロックやEDMなど疾走感のある音の出し方が絶妙で、FoKus Mystiqueはジャズやクラシックなど音場の広さを感じられる曲とマッチしているイメージです。
音の作りが全然違うので、FoKus PROよりいい音!というよりは、サウンドのバランスと広がり方がFoKus Mystiqueの方がキレイで、万人が「この音はレベルが一味違う」と実感しやすいのではといった感じ。
曲によってはFoKus PROのパワフルさを感じたくなるし、FoKus Mystiqueの原音に忠実なサウンドをじっくり聴きこみたくもなり、この高級イヤホンを2台持ちというかなり贅沢な状況も頭をよぎります。

Prisoner Of Love / 宇多田ヒカル

前奏から入るキック音が地鳴りのように響き、ものすごい迫力です。
全体的に低い音が多く、ワイヤレスと有線イヤホンで曲の雰囲気が大きく変わる曲ですが、FoKus Mystiqueの中高域が前に出て低域が曲全体を支えている音の出し方は、圧倒的に有線イヤホン側です。
FoKus PROと聴き比べるとボーカルの声の艶やかさが増しているように感じ、特に曲のラストにかけての高音の伸びがすごく気持ちよく聴けました。

専用アプリでイコライザーを設定

  • イコライザー設定とヒアリングテスト
    イコライザー設定とヒアリングテスト
  • 上に書いた音の感想はAndroidスマホのコーデックaptX Adaptiveで聴いた時のもので、iPhoneのAAC再生になると音の雰囲気が少し変わります。
    AACだと高域の広がりが少し抑えられるのか、低域のタイトな音が前に出てくる印象で、聴く曲によっては少しドンシャリ気味に感じることもありました。
    迫力があって好きな方も多そうな音ですが、原音をキレイに聴くにはやはりaptX Adaptiveが最適です。

    AAC再生で聴くようなパワフルなサウンドは専用アプリのイコライザー設定で作ることができるので、曲や気分に合わせて変更しても良さそう。
    アプリには音が何回鳴ったかを回答していくヒアリングテストもあり、結果から個人の耳に合うよう補正されたイコライザーが自動で出来上がります。
    筆者の場合は、低域と高域の音圧が上がりサウンドがより派手になったように感じました。

まとめ

「FoKus PRO」が発売した時は、この価格帯で音質に全振りは攻めすぎではと思いましたが、1度聴けば他のワイヤレスイヤホンでは物足りなくなってしまい、改めて高音質ってスゴイと感動。
そしてFoKus PROが知れ渡り話題になっていくのを見て、ワイヤレスに利便性よりも音質を求める人は結構多かったんだなと驚きました。

今回登場した『FoKus Mystique』もワイヤレスイヤホンでは最強クラスの音質で、筆者の中では全体の音のバランスや広がり方はFoKus PROを超えて、現在トップに君臨しています。
音量を上げても音が崩れずクリアな音を鳴らし続けるなど、一般的なワイヤレスイヤホンとは全く別次元だと感じることが多く、じっくり音を聴くならFoKus Mystiqueでないとと思うくらい虜になりました。

FoKus PROを愛用している方はもちろん、音質重視でワイヤレスイヤホンは視野にない有線イヤホン派の方も、1度聴いていただきたいです。
「完全ワイヤレスイヤホンはここまで進化したのか」と驚くこと間違いなしですよ。 2023.01.27 (もあ)

スタッフが使ってみました

今回使用した音源 ※別カートです

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