2022.08.02
Joshin 試用レポート
耳を塞がない新感覚のオープン型イヤホン!ビクター nearphones「HA‐NP35T」をレビュー
Victor(ビクター) 完全ワイヤレス Bluetoothイヤホン nearphones HA‐NP35T
ながら聴きに最適と、近年人気が高まっている「耳を塞がないイヤホン」に、ついにVictor(ビクター)ブランドが参入です!
nearphones「HA‐NP35T」は、耳にイヤーフックを引っ掛けて、圧迫感のない開放的な音を楽しめるオープン型イヤホン。
リアルなサウンドを追求し続ける、音づくりのプロ集団「ビクタースタジオ」の新スタイルを、早速見ていきましょう!
ライター:もあ
音楽も周りの音も聴く ビクター nearphones「HA‐NP35T」
セット内容 | 本体、充電ケース、充電用USBケーブル、取扱説明書 |
---|---|
質量(約) | イヤホン(片側):12g 充電ケース:73g |
対応コーデック | SBC |
防水性能 | IPX4相当 ※ いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない |
原音に忠実な、リアルなサウンドを追求し続ける、JVCケンウッドの老舗オーディオブランド「ビクター」。
音づくりのプロ集団「ビクタースタジオ」が監修した証である「ニッパーくん(犬)のロゴマーク」を見るだけで購入意欲がくすぶられるファンも多数いるほど、古くから愛されているブランドです。
そんなビクターが手がける新シリーズ「nearphones」のコンセプトは、耳を塞がない、周りの音も聞こえるイヤホン。
シリーズ第1弾となる『HA‐NP35T』は、イヤーフックを耳にかけてから回転させて固定する、耳当たりのいい自然な装着感を追求したモデルです。
多くのオープン型イヤホンで問題となる低音域の聴こえにくさは、大口径16oドライバーとバスレフポートを採用することでカバー。
さらに、人の耳が音漏れを認識しやすい周波数帯域に音圧のピークがこないように指向性をコントロールし、音漏れを軽減しています。
本体のサイズが、他の完全ワイヤレスイヤホンと比べると大きめですが、本当に快適に長時間装着できるのか気になるところ。
早速外観をチェックして、実際に装着してみます!
外観をチェック
カラーは画像のホワイト/ネイビーと、他にもブラックがあり、全3色です。
本体は楽譜に出てくる「ヘ音記号」のような、パッと見ただけで絶対に耳に引っ掛けやすいだろうと確信するデザイン。
サイズは大きめで、イヤホンというよりは補聴器に近い印象を受けます。
装着した時に1番目立つドライバー部には、ビクターブランドの象徴「ニッパーくんのマーク」があります。
本体の質感はマットで、全体的に硬くツルツルしていますが、装着時に耳にかけるイヤーフックのみ柔らかいシリコン素材になっています。
本体左右には自分の声をクリアに届ける「高性能MEMSマイク」を搭載し、通話性能も優秀です。
耳を塞がないので無意識に大声で話していることもなさそうですし、仕事のお供としても手放せなくなる予感がします。
本体で約7時間、ケース込みで最大約17時間の連続再生が可能
充電時間(約) | イヤホン:2.5時間、充電ケース:2時間 |
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連続再生時間(約) | 最大7時間(本体のみ) / 最大17時間(充電ケース使用時) |
本体同様、充電ケースも他の完全ワイヤレスイヤホンと比べるとかなり大きめです。
ケースの開閉はマグネット式ですが、片手では扱えませんでした。
本体が大きく形が独特なので、ケースから取り出すときに落とす心配はなさそうで安心です。
連続再生時間は本体で約7時間、ケースも含めると最大約17時間で、長時間のリモートワークやオンライン授業でもバッテリーの心配はなさそうです。
装着イメージと操作方法
耳に沿うように本体を回転させて装着します。
耳の上を通るイヤーフックは柔軟性が高く耳にしっかりフィットして、耳に乗せているというよりは、耳を挟みこんでいるような感覚です。
装着すると耳穴の上辺りでドライバー部分が固定され、3枚目の画像からもわかるように、耳穴は塞ぎません。
耳穴に被せるタイプのオープン型イヤホンは、耳の形によっては装着時に不安定になることもありますが、HA‐NP35Tはイヤーフックで固定されているので、外れそうになることはなさそうです。
実際に筆者が装着したときは、頭を振ったりジャンプをしても外れることはなく、スポーツシーンで使いやすそうだと思いました。
音楽を再生していない状態での周囲の音の聞こえ方は、イヤホンを付ける前とほとんど同じでした。
ただ少し「サーッ」というホワイトノイズがあるので、何も付けていないような感覚を味わうのは難しそうです。
マスクをしている状態で装着しましたが、特に干渉はなさそうで、普段メガネをしている方も違和感は少ないと思います。
しかし、マスクを外すときはどうしても、HA‐NP35Tも一緒に取り外す必要があります。
これは耳に引っ掛けるタイプのイヤホンの宿命ですね。
ペアリング方法
ケースを本体から取り出すとペアリングモードになるので、スマホのBluetooth設定で「Victor HA‐NP35T」を選んで接続します。
本体操作方法
音楽の再生/一時停止 | 右または左側を1回タップ |
曲送り/曲戻し | 右側を2回タップ/3回タップ |
ボリューム(+/-) | 左側を2回タップ/3回タップ |
マイクのON/OFF | 右または左側を1回タップ |
音声認識機能 | 右または左側を長押し(1秒) |
本体の「ニッパーくんのマーク」はタッチセンサーになっていて、音楽再生などの操作が行えます。
実際に触ってみたところタッチの反応がとてもよく、3回細かくタッチする場面でも誤作動はほとんどありませんでした。
オンライン会議時のマイクのミュート設定も、ワンタッチで切り替えできるのがとても便利です。
試聴してみた
スマホでストリーミングサービスの曲を聴いてみました。
オープン型イヤホンは耳穴を塞ぐカナル型イヤホンと比べると、どうしても音が聴こえにくくなるのですが、HA‐NP35TはiPhoneの音量30〜40%で十分音楽が楽しめました。
対応コーデックはSBCのみですが、中音域を中心に音に厚みがあって、原曲の良さをそのまま力強く表現するところに、ビクターサウンドらしさを感じます。
低域は、カナル型イヤホンほどの響きはありませんが、音の抜け感やモコッとしたこもりのなさなど、オープン型イヤホンならではのいいところが、上手く表現されていました。
「ミックスナッツ/Official髭男dism」を聴いてみると、音量をかなり大きくしないと重低音は聴こえにくいものの、音全体に重みがあるので曲のスピード感や迫力がしっかり出ているように思います。
ボーカルの声もサウンドに埋もれることなく、サビのファルセットも含め常にクリアで、とても聴きやすいです。
音の鳴り方がとても自然で、周囲の音も自然に入ってくるので、スピーカーで聴いている時の感覚になりました。
少し気になっていたホワイトノイズは音楽を再生すれば気にならなかったので、静かな曲も違和感なく楽しめそうです。
まとめ
声をかけられたときや電話にすぐ反応できることで、テレワークをしている方を中心に人気が高まっている「耳を塞がないイヤホン」。
カナル型イヤホンに比べると、どうしても表現しきれない音があるイメージなので、音にこだわるビクターブランドから発売すると聞いて、とても驚きました。
『HA‐NP35T』は、柔軟性のあるイヤーフックがしっかり耳を挟んで本体を固定するため、完全ワイヤレスイヤホンは落としそうで苦手という方でも安心して使えます。
実際に5時間程HA‐NP35Tを装着しながら作業を行ったところ、長時間連続して使うとイヤーフックの重みが気になり始めますが、聴き疲れすることはありませんでした。
HA‐NP35Tは新シリーズの第1弾とのことなので、今後軽量化されたモデルなども期待したいところです。
ながら聴き用にオープン型のイヤホンを探している方はもちろん、リーズナブルな価格でビクターサウンドを楽しみたい方にもおすすめです。 2022.08.02 (もあ)