2023.06.08

Joshin 試用レポート

ISUKA 夏キャンプにおすすめのシュラフ4選!!

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ダウンプラス チロルX / アルファライト 500X / レクタ 350 / ウルトラライト

シュラフといえば、45年以上もの歴史を持つ大阪の老舗メーカー「ISUKA(イスカ)」が代表的。シュラフ専門メーカーだからこそできる素材へのこだわりと確かな縫製技術は、登山愛好家から長年支持され続けています。

そんな「ISUKA(イスカ)」から、夏キャンプにおすすめのシュラフを4つご紹介!
機能や性能、使用感について比較しましたので、夏キャンプ用のシュラフをご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

夏キャンプとはいえ、朝晩の冷え込みはあなどれません。
「ISUKA(イスカ)」の寝袋で、快適な睡眠を手に入れましょう! ライター:くっきー

ISUKA(イスカ)のブランドコンセプト

  • HEARTY&QUALITYがコンセプトのISUKA(イスカ)
    HEARTY&QUALITYがコンセプトのISUKA(イスカ)
  • ISUKA(イスカ)は、ブランドコンセプトを「HEARTY&QUALITY(心あるモノづくりで、最高の品質を)」とし、快眠のための「3D」構造、最高品質の素材、厳しい縫製基準を高め、寝袋の基本的な課題である快適睡眠に必要な保温性能をいかに軽量で実現できるかを追求しているメーカーです。

    今回、試用するシュラフは、ダウンプラス チロルXアルファライト 500Xレクタ 350ウルトラライトの4アイテム。

    最低使用温度が0〜10℃に設定されたシュラフで、山、旅、巡礼、サイクリストなど夏を中心に活動する方に最適なモデルです。

快眠のための「3D」構造

  • かまぼこの断面
    上部にゆとりを持たせた「3D」構造
  • 無駄なスペースを抑制
    無駄なスペースを抑制
  • マミー型のイスカのシュラフは、人の体の丸みに合わせて「かまぼこ」の断面のように上部にゆとりを持たせた「3D」構造になっているので、狭すぎず広すぎない自然な内部空間を実現しています。
    またシュラフ全体でダウンのかさ高を均一にするために、シュラフの内生地を小さく、外生地を大きくカットし縫い合わせた「ディファレンシャルカット」で仕上げ、より自然なフィット感で保温性が高められています。
    さらに中に入れるダウン量をエリアごとに最適化し、軽量性と保温効率を高めることも考えられているので、さすが老舗メーカーといったところでしょうか。

    マミー型の課題である、身体へ密着するがゆえの不快感についても、この「3D」構造により睡眠中の動きを妨げない対策になっているのですね。

    ※「3D」構造やディファレンシャルカットの採用はモデルにより異なります。

最高品質の素材

  • マイクロライトを採用したアルファライト500X
    マイクロライトを採用したアルファライト500X
  • 収納袋に採用されたコーデュラ素材
    収納袋に採用されたコーデュラ素材

イスカの寝袋には最高品質の素材が使用されています。
ダウン寝袋の保温素材には高品質な「800フィルパワー」や「720フィルパワー」などのダウンを使い、化繊寝袋の保温素材には独自で開発された「マイクロライト」などを採用。
厳選した保温素材が、高い保温性と収納性を可能にしています!

生地素材には「ナイロン66」という超撥水性能、優れた引き裂き強度、耐摩耗性、耐熱性を持った素材が採用されているモデルもあり、長期間にわたった性能維持と長寿命が実現されています。

※保温素材や生地素材はモデルにより異なります。

厳しい縫製基準

  • 厳しいガイドライン@
    厳しい縫製基準
  • 厳しいガイドラインA
    確かな縫製技術

確かな縫製技術こそ、寝袋の基本性能と耐久性に大きく影響する重要な要素です。
イスカは生産工場と連携し長い時間をかけて縫製技術を高めてきたので、厳しい縫製基準のもと長寿命を約束する寝袋を生産することができています。
メンテナンスを怠らなければ、10年〜20年と長くご使用になれることでしょう。

シュラフの安定性・耐久性を高めるために3cm間に18針の厳しいガイドラインを設定したり、太めの丈夫な糸を細い針で縫製することで縫い目からのダウンの吹き出しを抑え強度をアップさせているなどの徹底ぶり。
これを全ラインナップで共通の縫製基準にしているところに日本の老舗メーカーの意地を感じます。
他の追従を許さない最高の縫製。登山愛好家から支持され続けているというのも頷けますね!

優れた素材を採用し、最高の縫製技術で仕上げるからこそ、最高品質の寝袋を作ることができるのですね。

各種性能の比較と選び方のポイント

  • チロルX
    ダウンプラス チロルX
  • アルファライト500X
    アルファライト 500X
  • レクタ350
    レクタ 350
  • ウルトラライト
    ウルトラライト
ダウンプラス チロルX アルファライト 500X レクタ 350 ウルトラライト
素材 表生地/ポリエステル100%、裏地/ポリエステル100% 表生地/ナイロン100%、裏地/ポリエステル100%
最大長サイズ(約) 肩幅74.5×全長205cm 肩幅81×全長203cm 肩幅78×全長180cm 肩幅80×全長202cm
平均重量(約) 620g 1,000g 840g 600g
最低使用温度 6℃ 0℃ 10℃ 10℃
中わた ダウン 200g
(90/10 720フィルパワー)
化学繊維 500g
(Micro Lite™)
ダウン 350g
(80/20 620フィルパワー)
化学繊維 160g
収納サイズ φ13×24cm φ18×34cm φ16×26cm φ12.5×22cm
シングル構造※1 -
ボックス構造※2 - - -
瓦ぶき構造※3 - - -
3Dシルエット※4 - -
フットボックス※5 -
ドラフトチューブ※6 - - -
撥水※7
ゴム製ドローコード※8
※1.シングルで軽量性に優れた構造で耐久性に優れ、コンパクトな収納が可能。夏季用モデルなどに最適。※2.ダウンのかさ高性を引き出すための標準的な構造。ボックス内の隔壁は、軽量で通気性に優れたメッシュ素材。※3.化学繊維の中わたには最適の構造です。放熱のロスや冷気の侵入の原因となるコールドスポットを最小限に抑えます。※4.上部に余裕を持たせた3D構造のシルエット。※5.足元に多めの保湿剤を封入、睡眠時の足の形に沿った逆台形構造。※6.低温時のモデルにおいては、保湿性の向上と冷気の侵入を防ぐために、保温剤の詰まったドリフトチューブをジッパー内側に配置しています。※7.撥水性能が結露や外部からの濡れを防ぎます。※8.緊急時の脱出にも配慮した伸縮性のあるゴム製ドローコード。

初心者の方にとってシュラフは数が多すぎて「どれを選べばいいか分からない、何がどう違うの?」となりがちです。
シュラフは、形、中綿、生地の違いに注目して自分好みの1点を見つけ出しましょう!

形の違いについて

シュラフは、大きく分けてマミー型封筒型の2つに分類されます。

マミー型
身体に密着するミノムシのような形で、余分な隙間を作らず高い保温性が特長です。
頭をフードに入れてドローコードを絞ることで冷気をシャットアウトすることが出来ます。
また、封筒型と比べコンパクトに収納できるのも良いところです。

しかし、フィット感が高いがゆえに可動範囲が狭くなり、足元が自由にならない寝返りが打てないなどのデメリットがあります。

封筒型
掛け布団を半分に折りたたんだような形状で、寝返りを打ちやすいのが特長です。
ファスナーを完全に開くことで一枚の掛け布団状になるので、ブランケットのように身体に羽織ったりすることもできます。

スペースに余裕がある分、肩口から冷気が入りやすかったり足元の空間が広く暖まりにくいなど、マミー型と比べて保温性がやや低いのがデメリットです。

中綿の違いについて

シュラフの中綿は、大きく分けてダウン化学繊維があります。

ダウン
シュラフに使われるダウンにはダッグ(アヒル)、グース(ガチョウ)、マザーグース(2年以上飼育されたガチョウ)の3種類があり、最も大きな個体であるマザーグースのダウンが効果的で良質ですが、ダウンシュラフの多くはダックダウンが採用されています。

何よりダウンは保温力がとても高いです。圧縮率も高いので同じ対応温度で比較するとコンパクトになり化学繊維より軽い傾向があります。

価格が少々高め汚れや濡れに弱いお手入れがやや難しいというのがデメリットになります。

ダウンの性能はフィルパワー(FP)という数値で表され、600FP〜700FPが良質、700FP以上が高品質とされています。

フィルパワーの横の数値は、ダウン(綿羽)とフェザー(羽根)の割合です。保温力の高いダウンと、弾力があって膨張の手助けをするフェザーをこの割合で含んでいるという表記です。

化学繊維
一方、化学繊維は水濡れに比較的強く、ダウンに比べて価格が安く手入れが楽ということが特長です。

ただ、収納時の大きさや重さについてはダウンに比べて劣る傾向にあります。

生地の違いについて

シュラフの生地(表地・裏地)には、ナイロンポリエステルが使われています。

ナイロン摩耗に強く軽量ですが、熱に弱いという特徴を持っています(耐熱温度80°~120°)。
ポリエステル速乾性があり変形しにくく耐熱性に優れていますが、汚れを吸着しやすく、毛羽立ちができやすいという特徴を持っています(耐熱温度120~160°)。

シュラフによっては表地と裏地で素材を変えているケースもあり、より良い快適性を求めて使用されていることがわかります。

通気性、撥水性、強度、耐摩耗性、耐熱性、洗いやすさなど使われている生地によって快適性が変わりますので、生地の種類選びもシュラフ選びのポイントです。

シュラフの収納

  • 【動画】ダウンプラス・チロルXの収納
    【動画】ダウンプラス・チロルXの収納
  • 【動画】アルファライト 500Xの収納
    【動画】アルファライト 500Xの収納
  • 【動画】レクタ 350の収納
    【動画】レクタ 350の収納
  • 【動画】ウルトラライトの収納
    【動画】ウルトラライトの収納

広げた状態から実際に収納してみましたが、収納袋には2段構造が取られているので比較的どれも収納しやすく感じました。
そんな中、筆者がいちばんラクと感じたのが、シングル構造で圧縮率の高いダウンを使用している『ダウンプラス チロルX』です。

実際の収納の様子は上部動画でご確認ください。
動画は2倍速に編集していますが、どれも約2〜3分で収納できました。

収納サイズで最もコンパクトになったのは『ウルトラライト』でしたが『ダウンプラス チロルX』も同等サイズで、子供のリュックにも余裕をもって入るぐらいです。
保温性を視野に入れて考えた場合のサイズ感では、『ダウンプラス チロルX』に軍配が上がります。
『アルファライト500X』ほど保温性は高くないですが、中綿に良質のダウンが使用されているので軽量・コンパクトで暖かく、夏キャンプには最適です。

    
  • ダウンプラス チロルX
    ダウンプラス チロルX(φ13×24cm)
  • アルファライト500X
    アルファライト500X(φ18×34cm)
  • レクタ350
    レクタ350(φ16×26cm)
  • ウルトラライト
    ウルトラライト(φ12.5×22cm)

高品質720FPダックダウンを封入、ダウンプラス・チロルX

  • 使用感
    使用感
  • 噛み込み防止生地
    噛み込み防止生地
  • ゆったり快適な足元
    ゆったり快適な足元
  • 撥水性
    撥水性

しっかり・しなやかな生地と720FPダックダウンを合わせたコストパフォーマンスモデルです。

ダウンプラスシリーズの中では、いちばん保温性が低くお手頃な価格となりますが、最低使用温度は6℃ですので夏キャンプに限って使用するのであれば十分です。
その分、収納サイズや平均重量は優れていて、収納時はφ13×24cmの大きさで約620gしかありません。
メーカーの方曰く平均重量と表記しているのは、寝袋は湿気を吸って重さが変動するからだそうです。
それにしても約620gって、ビールのレギュラー缶2本分の重さもないってことですよね。

シンプルで軽量性に優れたシングル構造を採用しているので、軽量・コンパクト重視の夏期用として活躍します。

上部は余裕を持たせた3D構造で、寝袋の内側と外側の生地を異なったサイズで裁断・縫製するディファレンシャルカットを採用。

足元は睡眠時の足の形にそった逆台形構造で、多めのダウンを封入して保温性をキープする仕組み。

保温性と軽量性を両立させた窮屈さを感じさせないマミー型のシュラフです。

素材には十分な撥水性能と通気性をもった50デニール マイクロファイバーポリエステルが使用されています。

デニールとは、繊維の太さを表す単位で9,000mで1gの糸が1デニールなので、50デニールだと9,000mで50gの糸を使っているってことになります。
9,000mで50g・・・、驚きが隠せません!

「ダウンプラス・チロルX」はこんな方におすすめ!

・温かさと寝心地の両方を手に入れたい方
・出来るだけ軽量、コンパクトで持ち運びたい方
・使用後、収納袋に仕舞うのが苦手な方

化繊わたを瓦ぶき構造で仕上げた、アルファライト 500X

  • 使用感
    使用感
  • ドラフトチューブ
    ドラフトチューブ
  • コーデュラ素材
    コーデュラ素材
  • 撥水性
    撥水性

高機能の化繊わたを瓦ぶき構造で仕上げたコンパクトな化繊モデルです。
最低使用温度が0℃と夏キャンプには余裕を持った保温性のため、初夏から初秋までの中級山岳に適しています。

ダウンプラス・チロルXと同じく3D構造ですので、狭すぎず広すぎない適度な余裕があり、ゆったり快適なフィット感で無駄なく保温されます。

超軽量で引き裂き強度に優れた20デニールのポリエステルリップストップのシェルに、軽量でコンパクトな保温材「Micro Lite™」が使用され、化学繊維の中わたに最適な「瓦ぶき構造」で仕上げています。
ファスナーの内側に配置された「ドラフトチューブ」により放熱のロスと冷気の侵入を防ぎます。

保温性は4アイテムの中でトップですが、重さとサイズがちょっと・・・といった感じ。
移動は車でという方におすすめです。

収納袋は引裂き強度や耐摩耗性に優れたシリコン・コーデュラ素材を採用。
さらに収納しやすい2段階構造になっていて便利です。

「アルファライト 500X」はこんな方におすすめ!

・寒がりで十分な保温性を確保したい方
・車で持ち運びする機会が多く、サイズや重さにはそれほどこだわらない方
・使用後は時間をかけず素早く収納袋に収納したい方

封筒型のレクタングラー型シュラフ、レクタ 350

  • 使用感
    使用感
  • 噛み込み防止
    噛み込み防止
  • フルオープンジッパー
    フルオープンジッパー
  • 撥水性
    撥水性

封筒型のレクタングラー型シュラフで620FPのダックダウンを封入したモデルです。
封筒型シュラフの特徴である締め付けられないゆったりとした寝心地で、寝返りを打つことだってできちゃいます。
封入されている羽毛量は、350g(80/20 620フィルパワー)
この表記は、良質のダックダウンをダウン(綿羽)80%、フェザー(羽根)20%の割合で350g含まれているということを意味します。

ダウンのかさ高性を引き出すためボックス構造が採用され、シングル構造との併用により、状況に応じた上下の使い分けで幅広い温度域に対応します。

肌寒い時には上部のゴム製ドローコードを閉じて保温性をあげることが出来ます。
これで封筒型の課題である肩口から冷気が入りやすい点を抑えることができますね。

ファスナーを完全に開くことで1枚の掛け布団状になりますので、他の同形シュラフと繋ぎ合わせたり、肩に羽織ったりと高い汎用性があります。

また、ファスナーの内側上部には噛み込み防止用の生地が配置されていて、細部にまでこだわった作りになっています。

「レクタ 350」はこんな方におすすめ!

・寝つく寸前までうつ伏せになってスマホを見ていたい方
・横向きに寝そべって片肘で頭を支えた姿勢をとると落ち着くという方
・シュラフをブランケット替わりにも使いたいという方

コストパフォーマンスに優れたベーシックモデル、ウルトラライト

  • 使用感
    使用感
  • ゆったり快適な足元
    ゆったり快適な足元
  • コーデュラ素材
    コーデュラ素材
  • 撥水性
    撥水性

山岳モデルで培った高機能と高品質を 落とし込んだベーシックモデルです。
品名がウルトラライトというだけあって平均重量約600gと非常に軽量。
シングル構造なので収納サイズも小さく夏キャンプでの使用を中心に、軽量・コンパクトを最大の特長としています。
筆者も、その優れた携行性には確かに惹かれました・・・。

裏地には、保温性に優れた肌触りの良いポリエステル・マイクロファイバーが採用されていて、独特の肌触りが暑い時のべったり感や低温時のひんやり感を抑えます。

頭部にはフィット感に優れた立体フードを採用。
シルエットは、ゆとりを持たせた逆台形形状で、適度なゆとりを持った快適睡眠に配慮されています。

伸縮性のあるゴム製ドローコードは、非常に開閉がラクにできる構造になっています。

シリコン・コーデュラ素材の収納袋は2段階式で、軽量で強度に優れ、シリコン独特の滑りやすさが収納を容易にします。

「ウルトラライト」はこんな方におすすめ!

・マミー型のシュラフをお手ごろな価格で試してみたい方
・出来るだけ軽量、コンパクトで持ち運びたい登山者やサイクルツーリストの方
・使用後は時間をかけず素早く収納袋に収納したい方

まとめ

今回は「ISUKA(イスカ)」の夏季用シュラフを4種ご紹介しました。
それぞれに個々の特長がありますので、使用される方の用途に合わせてお選びください。

シュラフを購入されて後悔されている方に『安さで選んでしまった』という方が多いようです。
その点「ISUKA(イスカ)」は45年以上の歴史を持つ老舗メーカー!
快眠のための構造や縫製技術の高さによって生まれたシュラフに間違いはありません。

このページがお客様のシュラフ選びの参考になれば幸いです。
「ISUKA(イスカ)」のシュラフで存分に夏キャンプをお楽しみください。2023.06.08 (くっきー)

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