2022.03.04
Joshin 試用レポート
家の中を清掃・除菌!ケルヒャーのスチームクリーナー アタッチメント活用術
ケルヒャーのスチームクリーナーの清掃活用術
水を高温スチームに変えて、様々な場所の汚れを落とす「スチームクリーナー」。
コンロまわりの油汚れをスルリと落としたり、床やファブリック製品の除菌や消臭にも使える、お掃除アイテムとして便利なアイテム。
「使ってみたいけど、いまいち使い方が分からない…」
そんな声に答えるべく、ケルヒャー社にお邪魔して使い方を学んできた!
ライター:ぴよこ
ケルヒャージャパン大阪支店で勉強会
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その日、大阪では珍しく雪が降っていた。
ケルヒャーの営業所を訪れた我々は、高圧洗浄機とスチームクリーナーを勉強するため、屋外で高圧洗浄機を使って洗車や違いを確かめていた。
風も強く、我々のために用意していただいた「ケルヒャー」の旗が勉強中に何度倒れようとも、我々は雪を溶かす熱量と情熱で説明を受け、質問をしていた。ぴよこ(以下:ぴ)「高圧洗浄機から出る水は触ると痛いですか?」
ケルヒャーさん(以下:ケ)「近くで触ると危ないノズルもありますが、それ以外は大丈夫です!どうぞ触ってください!(ブシューッ!)」
ぴ「寒いからシンプルに触りたくなっ…優しい!見た目より優しい水圧!」
スチームクリーナーと高圧洗浄機の違いって?
ちなみに本日のメインはスチームクリーナーである。
なぜ高圧洗浄機の勉強をしているのかというと、高圧洗浄機とスチームクリーナーの違いをまだまだ知らない方も多く、スタッフたちもしっかり学びたかったからだ。
それぞれ汚れを落とすのに適した場所・場面があるのに、なんとなくのイメージで選んで「汚れが落ちない!」とガッカリするのは勿体ない!
それぞれ活躍するシーンを専門の方に教えてもらった訳である。
それぞれの得意な清掃場所
高圧洗浄機 | スチームクリーナー | |
特長 | 水の衝撃力で汚れを剥がし取り、流し去る洗浄方法 | 高温スチームで汚れを浮かせて落とす。約100℃の高温スチームなので除菌もできる |
洗浄場所 | 【主に家の外回り】 ベランダ、窓・網戸、外壁、自動車、階段、自転車・バイク、ブロック塀、玄関 |
【主に家の内回り】 キッチン、換気扇フード、IH調理機・ガスコンロ、リビング、窓サッシ、洗面所、バスルーム、ソファなどのファブリック製品 |
高圧洗浄機は水の衝撃で汚れを剥がしとるので、素材の表面に付着した泥や埃を落とすのに適しており、外壁やコンクリート床などの家まわりや洗車といった場面で活躍する。
黒ずんだ外壁を元の素材の色のような状態にするほど水の衝撃が強いので、錆や焼けた塗装の部分に当てると素材が剥がれ落ちたりするので注意が必要。
高圧洗浄機の各シリーズの違いや洗車方法については、前回訪問時の「洗車方法」レポートを参考にしてください。
スチームクリーナーは高温スチームで汚れを落とし、除菌や消臭も行える。
表面に付着した汚れに強く、油汚れやガラスなどのくもりに効果的。
年末の大掃除にスチームクリーナーをフル活用したレポートもあります。
ケルヒャーは約100℃の高温スチームを噴射
約100℃の高温スチームを維持できるのは、長年培った清掃業務の技術があるケルヒャーだから成せる技。
「その威力を体感いただきたい」と、厚さ6〜7cmほど氷ブロックが用意され、アタッチメントの「スポットノズル」を装着して氷に密着させた状態で、スチームを噴射する実験を行った。
厚みのある氷の柱はあっという間に穴が開いた。
これだけの高温スチームをたっぷり出せるから、汚れをすばやく浮かして落とす事ができるのだ。
隙間に入った皮脂汚れも溶かして落とす
ケ「家の床がペタペタする原因の1つに皮脂汚れがありますが、スチームをあてることで落とせます」
と、ケルヒャーさんが腕に巻いていた時計をおもむろにはずし、実験道具にするようだ。
スチームだから「時計のベルトのような小さな隙間に入りこんだ汚れも取る事ができる」というのを今から証明するらしい。
だがしかし! 用意された時計がキレイすぎて怪しい。
ぴ「キレイです。さっき買って何か細工をほどこ…」
ケ「!!!本当に普段から使っているものですよ!」
慌てて時計をタオルに巻き、スチームクリーナーにブラシを装着してベルトをこすり始めた。
時計をタオルから外すと、タオルに黒い汚れが付いている。
ケ「時計を巻いているとベルトの駒の間にも皮脂が付着します。普通にこするだけでは中々取れない小さな隙間ですが、スチームなら狭い隙間にも届き、皮脂汚れを浮かして落とす事ができます」
ぴ「疑ってすみませんでした。 具体的にはどんな場所で掃除ができますか?」
ケ「アタッチメントを使えば家の中のあらゆるところが掃除できます!」
ケルヒャー スチームクリーナー アタッチメント
床掃除などには「イージーフィックスフロアノズルセット」
「イージーフィックスフロアノズルセット」は、マイクロファイバーのクロスとヘッドがセットになった、床掃除に便利なアタッチメント。
クロスの裏が面ファスナーになっており、ヘッドを乗せるだけでペタリと張り付く。
汚れたクロスも取り外しやすいよう、外側の大きなラベルを付けて、その部分を踏んでヘッドを持ち上げるとベリッと剥がせる仕様になった。
従来のフロアノズルはクロスの左右を本体に挟み、着脱も手で行っていた。
従来よりもヘッドも薄くなって、使い勝手と見た目共にスタイリッシュになっている。
スチームクリーナーSC2・SC3・SC4はノズルセットが付属するので、破損時や、従来品と交換したい方向けのアイテム。
マイクロファイバークロスの他に、掃除後のお手入れが不要な「使い捨てクロス」も用意されている。
【フローリングにクレヨン】市販のクロスと汚れの落ち具合を比較
我々の前にフローリングが用意され、クレヨンで線を描き始めるケルヒャーさん。
ケ「油分の多いクレヨンで床に3本の線を書き、市販のドライクロス、ウェットクロス、スチームクリーナーでそれぞれ拭いて、汚れ落ちの違いを見てください」
ぴ「スチームクリーナー用の線だけ薄いので上からなぞって欲しいです」
ケ「!!!」
なぞってもらったが、結果は一目瞭然だった。
ケ「油分の汚れは拭いただけだと引き延ばすだけなんです。スチームクリーナーは汚れを溶かして浮かし、クロスでそれを拭き取れます」
ぴ「疑ってすいませんでした。汚れも落ちて、除菌も出来るんですよね?」
ケ「はい!水だけの高温スチームで99.99%除菌できます!
薬剤を使わずに水だけでキレイにするので、ペットや小さな子供がいるご家庭でも安心してご使用いただけます」
ぴ「フローリングのワックスは取れたりしないんですか?」
ケ「長時間スチームを当てるとワックスは溶けてしまいます。
ワックスがけしたフローリングの場合は、ヘッドを床から浮かした状態でクロスにスチームを溜めて、スチームを出さずに暖めたクロスで拭き掃除をしてください」
カーペットの掃除・除菌には『カーペットグライダー』
イージーフィックスフロアノズルセットはフローリング以外にソファーやカーペットなどファブリック製品にも使用できるが、素材によってはクロスが引っ掛かり、ヘッドから剥がれる事もあるという。
その場合はクロスとカーペットとの摩擦を減らす『カーペットグライダー』を、クロスを付けたイージーフィックスフロアノズルに装着すれば、スイスイ動かせるようになる。
装着時にカーペットグライダーが動かないよう、おしりに耳があって足で踏んで固定ができる。
試しにカーペットの上で確かめてみた。
毛が長くてツルツルしたカーペットの上ならイージーフィックスフロアノズルだけでも充分だったが、毛の短いカーペットの上だと摩擦が強くてかなり動かしにくい。
カーペットグライダーを装着すると、少し浮いているかのように軽く動かせて、クロスもヘッドとグライダーの間で挟まれているからクロスがヨレたりすることも全くなかった。
細かい場所のガンコな汚れは「ブラシ」で落とす
ケルヒャーのブラシは3種類あり、付け根が黄色・黒色のオーソドックスな『ブラシ』と『真鍮ブラシ』『スチームターボブラシ』。
ガステーブルやサッシなどの凹凸のある場所など、細かい部分の掃除に最適。
SC2・SC3は黄・黒ブラシが付属し、SC4には真鍮ブラシも付属する。
「ブラシ」の末端の色が違うのは『黄色はキッチン、黒は洗面所』などと使い分けられる仕様。
「ブラシ」で取れないガンコな汚れやこびりつきは、より毛の硬い『真鍮ブラシ』や、ヘッドが振動する『スチームターボブラシ』が効果的。
ケ「コンロを用意しました!夜な夜なコゲも作りました!」
ぴ「しっかりコゲています!これは汚い!掃除が必要です!」
コンロの汚れやシミ抜きをブラシで落とす
それぞれのブラシで試したが、普通の油汚れなら普通のブラシでも充分に落ちた。
汚れの面積が広い場合はブラシでこするのが面倒になるので、労力を減らすならスチームターボブラシが便利。
ヘッドが振動するのでこする必要がなく、なぞるだけで汚れが落ちて楽だった。
靴の汚れもスチームブラシで浮かして落とす
ケ「コンロまわりだけでなく、靴のニオイや汚れが気になった時にも有効的です!99.99%除菌できますから!」
といいながら、たまたま近くを通りかかった従業員の方の靴1足を奪って戻ってきた。
体を張ったご協力ありがとうございます。
ケ「スチームだけで落ちない場合は、石鹸を付けてスチームを当ててもいいですよ」
布部分やゴム部分にスチームを出しながらブラシでこすると、靴の汚れが落ちてきた。
ブラシだけだとこのレベルの汚れを落とすには時間がかかりそうだけど、スチームクリーナーなら1分ほどでこの通り。
ぴ「スチームで靴は湿りますよね?」
ケ「乾燥は必要ですね。靴はもう本人に返しましょう」
ぴ「湿ったまま…」
コンロや換気扇など、広範囲の汚れとりに『ハンドブラシ』
スチームクリーナー EasyFixに付属するアタッチメント「ハンドブラシ」は、専用カバーを装着することでキッチンの壁、コンロ、換気扇のフタやそのまわりなど、広範囲のフラットな面の汚れ取りが快適にできる。
動画は年末の大掃除で筆者が換気扇カバーの油汚れを取った様子。
スチームを出しながら動かすだけで、ベトベトだった換気扇カバーが一瞬でツルツルになった。
薬剤を使わずに水だけでツルツルになるし、掃除後にニオイも残らずスッキリ。
EasyFix プレミアムシリーズにはカバーが2個付属するが、筆者は大掃除の時にハンドブラシをキッチンや洗面所、鏡、窓ふきと一番フル活用したアイテムで、カバーはあと2つは追加したいと思った。このカバーは何個あってもいい。
スチームを噴射しながら除去もできる『窓用ノズル』
筆者はハンドブラシで窓や鏡もしたが、スチームを出しながら同時に除去ができるアタッチメント『窓用ノズル』も用意されている。
SC4には形が似た「窓用スクイジー」が付属するが、アタッチメントではなく、スチームを当てた後に除去するための道具。
この道具も大掃除をする時にあると大変便利。
どのモデルにも付属しないアタッチメントなので、欲しい方は単品でご購入ください。
隙間に集中的に噴射ができる『スポットノズル』
『スポットノズル』はスチームの噴射する穴を小さくし、小さな隙間などに集中的にスチームが噴射できる。
サッシの隙間や壁のコーナー部分など、仕上げに使うと良い道具。
EasyFix プレミアムシリーズには付属するアタッチメント。
用途に合わせたスチームクリーナーの選び方
ケルヒャーのスチームクリーナー本体には、ハンディクリーナーのようなコンパクトな「SC MINI」、キャニスタータイプの「EasyFix」シリーズ、床掃除に特化したスティックタイプの「UPRIGHT」がある。
キャニスタータイプのEasyFix プレミアムは、アタッチメントが豊富に付属し、これさえあれば家じゅうどこでも掃除ができる!というようなモデル。
レポートではSC4 プレミアムを使っていたが、SC4は使用中に水がなくなっても途中で水を継ぎ足せて、給水タンクが着脱できるのが特長。
床の掃除・除菌をサッとしたいなら『SC UPRIGHT スチームモップ』もおすすめ。
ハンドル部に電源ボタンとスチーム噴射ボタンが配置し、コードは背面に巻きつけて収納、長さ調整ができる。
本体形状がスリムでタンク容量は小さめ(0.4L)。こちらも着脱式タンクで給水が簡単にできる。
見た目はスティッククリーナーなので、クリーナーと並べて置きやすく「スチーム掛けしたい」と思った時に手に取りやすい。
「SC MINI」は広範囲というよりもドアノブや机、キッチンツールの除菌・掃除がしたいなど、狭い範囲の掃除向け。
タンク容量が小さいので手軽に日常的にスチーム掃除をしたい方や、収納面を重視される方にオススメのモデル。
スチームクリーナーは定期的なボイラーメンテが必要
スチームクリーナーのボイラーにスケール(湯アカ)が溜まると、スチームの出が悪くなってくる。
スケールを溜めないように使用後は必ず排水を行い、約50回の使用につき1回はスケール除去メンテナンスを行う。
SC3とSC UPRIGHT スチームモップは本体にスケール除去カートリッジを本体に差し込み、他のスチームクリーナーには『ボイラー洗浄剤 パウダータイプ』で洗浄を行う。
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作業開始直後や中断から再開直後は水抜きを行ってください
「スチームを出そうと思ったら水が出てクロスがビシャビシャになった」というお問い合わせをいただく事があります。
スチームクリーナーは作業開始直後や中断から再開直後は、ホースに水が溜まっているので、トリガーを引くと水が排出されます。作業開始直後や中断から再開直後は、ホースに溜まった水を排出し、スチームが出るようになってからブラシカバーをかけたり、清掃・除菌を行ってください。
まとめ
外でウィルスが猛威を振るい続けているので、家の中では安心して快適に過ごしたい。
約100℃という高温スチームを噴射するケルヒャーのスチームクリーナーは、掃除をしながら除菌もできると、家の掃除道具に取り入れる方が増えています。
アタッチメントが豊富なケルヒャーのスチームクリーナーなら、人が触れやすい床やソファー、ドアノブなどの除菌や清掃、コンロや換気扇の油汚れなど、家の中の気になる部分を水だけでキレイに出来ます。
薬剤を使わずに除菌・消臭が出来るのは衛生面でも安心です。
ドロドロとした油汚れを取りたくなる大掃除にスチームクリーナーを活用するイメージがありますが、家の中のあらゆる場所の除菌・消臭が出来るので、実は一度使うと日常的に使いたくなる、年中活躍するアイテムです!
今回レポートした使い方だけでなく、もっと広い使い方が出来ますので、様々な場面でスチームクリーナーをご活用ください。
2022.03.04(ぴよこ)