2023.01.26
Joshin 試用レポート
手持ちで風景写真がサクサク撮れる! 小型軽量ミラーレス一眼カメラ OM SYSTEM「OM-5」
OM SYSTEM ミラーレス一眼カメラ OM SYSTEM OM-5
OM SYSTEMとしてその名を初めて刻んだミラーレス一眼カメラ「OM-5」が登場!
前モデル E-M5 Mark III同様、小型軽量の機動力やデザインはほぼそのままに、ハイエンドモデルに搭載されている機能がしっかり詰め込まれています。
手ぶれにも強いので手持ちでサクッと撮影してきました!
ライター:ぴよこ
OM SYSTEMの名が初めて刻印された「OM-5」
セット内容 | USBケーブル、ショルダーストラップ、取扱説明書、保証書、リチウムイオン充電池BLS-50、ACアダプターF-5AC |
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サイズ(約) | 幅 125.3mm×高さ 85.2mm×奥行 49.7mm |
質量(約) | 366g(本体のみ) |
「OM-5」はOM SYSTEMがカメラにそのロゴを初めて刻印した記念すべきカメラ!
小型軽量のボディは機動性と機能性を兼ねそろえ、メインカメラとしてもサブ機としても選ばれる人気のシリーズです。
画像処理エンジンは「TruePic \」
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センサーは前モデル OM-D E-M5 MarkIIIと同じ「20M LIVE MOSセンサー」ですが、画像処理エンジンはE-M1MarkVと同じ「TruePic \」が採用された事で画質と機能性が向上し、OM-1にも搭載されている「ライブND」や「手持ちハイレゾショット」「星空AF」がOM-5にも追加されました。
手ぶれ補正はボディ内5軸の手ぶれ補正機構。
補正効果は約6.5段と、前モデル(約5.5段)よりも強くなり、対応レンズの手ぶれ補正機構と組み合わせると最大で7.5段となります。
片手でシャッターを押せるほど小さい上に、5〜7.5段の手ぶれ補正はかなり強力で、多くの場面での手持ち撮影が可能になるかと思います。
昔のフィルムカメラのようなヴィンテージデザインな見た目、サイズ、重さは前モデルと同じで、防塵防滴はIP53と強化されました。
モニター部も前モデル同様のバリアングルモニターで解像度は約104万ドット、タッチ対応です。
AFエリアは121点オールクロス像面位相差AF、顔・瞳検出AFと前モデルと同様ですが、新たに星空AF(S-AF、S-AF+MF)機能が追加されました。
ピントが合わせにくい小さな星にもピント合わせが出来ます。
電源スイッチは左手側。右手側にモードやシャッターボタンなどが配置しています。
小さな変化としては電源スイッチの外側部分がシルバーから黒色に変更されています。
底部にバッテリー挿入部(対応バッテリー:BLS-50)。
右手側にメモリーカード挿入部、左側の端子カバーを開くと「マイク端子」「リモートケーブル端子」「HDMI端子」「microUSB端子」があります。
モバイルバッテリーで充電が行えますが、端子はmicroUSB端子です。
USB Type-Cに統一されていく最中でmicroUSB端子なのはちょっと残念です。
動画の縦位置撮影に対応
ファインダーは前モデル同様、視野率約100%、解像度は約236万ドット有機ELファインダーで、高精細な映像で確認ができます。
新たに縦位置方向動画に対応となり、縦持ちで撮影してもそのまま縦方向の動画として保存されるようになりました。
カメラとスマホを接続して、スマホに撮影動画をダウンロードすれば、編集ソフトを介さずにYoutubeやinstagramにそのまま投稿ができます。
動画の撮影時間は無制限になり(前モデルは約29分)、OM-5をパソコンとUSB接続することでWEBカメラとしても使えるようになっています。
商品の箱というと、背景色があってカメラの絵が描かれていてと、全面化粧した箱、まさに化粧箱!というイメージですが、OM-5の箱はナチュラルメイク箱です。
以降OM SYSTEMの製品はこのような箱になるそうですよ。
OM-5は、本体のみ、「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」のレンズキット、「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」のレンズキットが用意されています。
今回はキットに付属するレンズ2本と「M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO」を使用して撮影を行っています。
NDフィルターで撮影したような写真が撮れる「ライブND」
OM-5に新たに追加された撮影機能「ライブND」は撮影の幅が簡単に広がる機能です。
レンズから入る光の量を減らすサングラスのような役割をする「NDフィルター」を、デジタルで疑似的に可能にします。
カメラだけでND2、ND4、ND8、ND16と4段階の選択ができます。
フィルターを変える手間が省けて、持ち物も少なくなるので、手軽にNDフィルターの効果を使いたい時に大変便利です。
パシャパシャッと跳ねている水も、絹糸のような水に変化!
光量が減るのでスローシャッターになりますが、手持ちで撮影が行えました。
手前から奥まで合成してピントのあった1枚になる「深度合成」
「深度合成」機能は、被写体をより印象的に仕上げられるので、対応レンズがあるのなら活用してほしい機能です。
深度合成は、1度シャッターを切ると連続してピントをずらしながらデータを記録し、ピントの合った部分を1枚のデータとして自動で合成します。
前モデルにもあった機能ですが、OM-5は合成するデータ枚数が3〜8枚と選択できるようになりました(前モデルは8枚)。
まずは通常の撮影モードで花を撮影してみました。
使用レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4 PRO
後ろボケを作って花を印象的にしようとした結果、花の手前はクッキリしているけど花の奥もボケて「コレじゃない感」のある1枚の完成です。
次は設定はそのままに、深度合成をON。
同じようにシャッターを1回切ると、カメラが自動的に8枚連写で撮影し、花の奥から手前までピントのあったデータに合成しました。
あまり絞らず、高い解像感を維持したまま被写界深度の深い写真が撮れるので、レンズが対応しているならぜひ活用してみてください。
作例
まとめ
機能的には前モデルから控えめなアップデートのように思えましたが、前モデルが登場してから新たに登場した機能や画像処理エンジンがこの小さなボディに詰め込まれているのでかなり使い勝手の良い1台になっています。
今回は撮影できませんでしたが、片手で持てるほどの小型軽量ボディに「手持ちハイレゾショット」や「星空AF」が追加されたのは、足場の悪い山場などで風景・夜景写真を撮りたい方の強い味方になるかと思います。
防塵防滴もIP53に向上していますし、登山で撮影するならおすすめの1台です。
このサイズとこの重さでこれだけ機能が詰まっているので、これからカメラを始めたいと思っている方にも使ってほしいカメラです。
レンズ交換できるのがカメラの楽しみではありますが、レンズキットの「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」は1本あれば標準〜望遠までをカバーできる使いやすいレンズです。
レンズと本体を合わせても小さく収まりますし、ライブNDや深度合成も搭載されています。カメラが楽しくなって色んな撮影にチャレンジしたい!となった時に、OM-5は必ず期待に応えてくれることでしょう。
2023.01.26 (ぴよこ)