2023.03.27
Joshin 試用レポート
見た目が最高! スチームパンク要素のあるプラモデル『機巧次元 偵察ビートル』をつくろう
ROKR NONスケール 機巧次元 偵察ビートルプラモデル
筆者はスチームパンクもサイバーパンクも好きである。
そんな世界観が好きな人はぜひともROKRの『機巧次元 偵察ビートル』のプラモデルを作って欲しい。
塗装いらずでしかも工具が付いてくるから、すぐにスチームパンクの要素を取り入れたプラモデルが完成するのだ!
難易度的にはイージーだけど、ツメが甘いと筆者みたいに失敗するよ、という失敗談を交えてレポート!ライター:ぴよこ
スチームパンクの要素を取り入れたプラモデル『ROKR 機巧次元 偵察ビートル』
商品サイズ | 19cm×10cm×9cm |
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スチームパンクは「スチーム(蒸気機関)」と「サイバーパンク」を組みあわせてつくられた造語で、蒸気機械的なパーツが建物や人といった未来世界というSFジャンルの1つ。
今回つくる『NONスケール 機巧次元 偵察ビートル(以下:偵察ビートル)』は、そんなスチームパンクの要素を盛り込んだプラモデルで、パッケージからめっちゃ良い。
顔にゴーグル、繊細な後ろ翅(ハネ)…最高。
ビートルなのでカブトムシだと思うが、赤くてまるっとしたフォルムはテントウ虫のような愛らしさがある。
組み立てる前に中身を確認しておこう…お?ニッパーが出てきたゾ?
塗装済みで組み立てのみ! しかも工具付き!
付属する工具 | レンチ、ドライバー、ヤスリ、綿棒、順骨材、ニッパー、ピンセット |
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この偵察ビートルは初心者の方がつくるのにも打ってつけ。
というのもパーツは塗装済みで、組み立てに必要な工具類が全てセットされている。
しかも接着剤を使わずに組み立てられるスナップキットで、組み立てに用意する物は…なし!
(ただし、駆動に必要な単4アルカリ乾電池3本は別途必要です)
ねじなどのパーツも必要数より多めに入っているので、うっかり落としてしまっても安心。
ランナー数は6枚で、1つのランナーに納まっているパーツは少なめ。
脚の部分は細かそうだけど大ぶりなパーツが多いのでつくるのは比較的カンタンにできそうだ。
グッとくる小さなパーツたち
同梱パーツに、指先にチマッと乗るほど小さな金属のギアを発見。
金属ギアは癒しのパーツ。眺めているだけでグッとくる。
さらにグッとくるのが小さな方位磁石。オイル入りというのがまた良い。
関係ないけど筆者はカメラの三脚についてる水準器も好きだ。
他にも付属パーツには小さなバネや真鍮のようなロゴプレートなどがあって気持ちはどんどん高ぶってくる。
1つ1つに「ほぅ…」と声を漏らすハメになるので、偵察ビートルはつくる前にめちゃくちゃ時間が取られる可能性を秘めている。
組立説明書の他にステッカーやカードが付属
組立説明書は22P、工程は大きく10に分かれている。
1P目には組立動画のQRもあるので、スマホなどでQRを読み取って動画を参考にしながらつくる事もできる。
組立説明書以外に、偵察ビートルのステッカーやカード、イラストの描かれたトレーシングペーパーが付属する。
飛行機などの設計図も好きな筆者はこのイラストにも心を掴まれたので、全然プラモデルをつくらない時間が経過中。
つくっていこう
上手くつくるコツ
つくる前に、プラモデルを上手くつくるコツを紹介!
ランナーからパーツを切る際は、ニッパーの刃がパーツに密着する向きにあててください。
そうすればパーツにポコッとした凹凸がなく仕上がります。
切り離した断面に凹凸が残っていたら、付属のヤスリで優しく削り落としてください。
パーツがキレイだと、完成品の良さがグッと良くなりますよ。
使用するパーツやねじは同じような大きさだったり似ている物が多く含まれます。
「使うのはコッチかな…?」と迷った場合は、パーツリストで形とサイズを確認しましょう。
工程1:土台を完成させる
記念すべき第1工程は「土台」!
この工程で必要なランナーとパーツ、土台にセットする単4アルカリ乾電池3本を用意し、つくっていこう。
電池を入れたら土台に型押しされた真鍮っぽいイカすロゴプレートをねじ留めする。
個人的に錆びてたらなおヨシだったので、自身に加工技術があれば…と思った。
ビートルを固定する柱らしきパーツに電源基盤をねじ留めしたりとパーツをつくったら、土台から伸びているコードと電源基盤のコードを接続する。
接続したコードは土台の中に納めて、柱パーツを土台にねじ留めし、土台部分は完成!
これで1工程目は完了! 作業時間は10分くらい。
工程2:胴体に金属ギアや方位磁石を装着
次は胴体部分の作成。
あのチマッとしてかわいかった金属ギアを、正しい位置に取り付けてねじ留め。
スムーズにギアが動くか、指で回して確認する。回った…とても良い…。
謎い透明パーツに金色バネを装着して本体に取り付け、方位磁石をボディに埋め込む。
なんかええカンジにガチャガチャしていて筆者的にこれで完成でも良いと思う。
工程2の終了はそれくらい良い。
この工程はパーツ同士をつなげてねじ留めするのがほとんどだったので難しい場面もなく、作業時間はおよそ30分くらいで終了。
工程3〜5:翅(ハネ)パーツを作成して胴体に固定
工程3では翅パーツ接続用金具に留めるが、この工程は指先に力がいるのと、細かなパーツにやや苦戦した。
赤翅を黒翅に留めるために赤翅の突起を直角に折るのだが、突起は小さく金属パーツなのでそれなりに固い。
指で曲げられるがペンチがあれば使っていたと思う。
重ねた翅は接続用金具(長い金属棒パーツ)にねじやナットで固定をする。
このねじやナット類がめちゃくちゃ小さい!
計6つのパーツを重ねて留めるのだけど、ねじやナットは指からポロリ、ポロリした。
紛失こそなかったけど、パーツが多めに封入されているのが心強いと感じた工程。
筆者苦戦ポイント1:翅がはまらない
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個人的に1番苦戦した工程。
翅をつけた接続用金属を、黒い支柱となるパーツに引っ掛けるのだが、全然引っかからない。
接続用金属は先端がフックのようになっていて隙間があり、そこからパーツを通すだけなのだけど、固くて全然通らない。
説明書には『パーツを回転させると付けやすくなる』とかかれているけど、翅パーツが繊細だからパーツを持つ手もなんだか慎重になるし、結局回しながらもほぼ力技で通してしまった。それが2パーツもあるもんだから、1つ目がやっと終わった時に「…ウォーン」と謎の低い声が出た。
筆者荒技:潤滑剤のダイレクト塗布炸裂
つくった翅を胴体に乗せたら指定の場所に潤滑剤を塗る。
潤滑剤ってどれくらい塗ればええのん?塗りすぎたらベタベタになるのん?でも綿棒の先に付いたこんな少量でええのん?
など、適量を知らない筆者は最終的に潤滑剤のボトルからダイレクト塗布。
(自己フォロー:ダイレクト塗布でも薄く塗る事ができるくらいには器用)
スチームパンクやサイバーパンクの世界ではよく見かける(?)放射線マークのパーツを胴体にセットしたら、もう大部分が出来てたのでは?という風貌に。
ここまでで工程5が終了。工程3〜5の作業時間は約50分!
工程6:コントロールパネルを取り付けてテスト運転
工程6はコントロールパネルをつなげて翅が動くかテストする。
特にむずかしい工程もなかったし、キレイにつなげたので問題ないと思う。
パネルをねじ留めしたら土台のニュッと出た部分にビートルのお腹から出ているコントロールパネルのニュッとした部分をさしこみ、時計回りに回して固定。
土台の裏の電源をオンにし、真鍮ボタンをタップして、翅が動けばテスト成功だ。
はばたけビートル!!(ポチッ)
失敗1:動かない翅
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…えっ。
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う、うそでしょ…。ダイレクト潤滑剤がよくなかったのか!?
ウンともスンとも言わない!ここでは組立説明書にQRコードの記載があり、不具合の原因と解決方法の動画を見る事ができる。
ここでQRを見てもいいのだけれどなんか負けた気がするので、自力でなおす事にした。
…う〜ん…モーターの角度が少し曲がっているか…?
ここでねじを外してバラしていくのは辛いものがあるぞ、日曜の17時。
失敗原因:モーターがしっかりはまっていなかった
ねじを外してモーターの角度をまっすぐにし、しっかりハマっている事も確認。
再度ねじ留めをして、土台にビートルを取り付けて再テストだ!
切実に羽ばたく事を願って真鍮ボタンを…ポチッ。
ビートル:ホババババババババババ!
スチームパンクは好きだが虫は苦手だ。
感動の瞬間が、思いのほかリアルな羽ばたきにより「うわっ」ってなるとは思ってなかった。
無事にテストが成功したので土台からボディを外してさらにパーツをつけていく。
やはりモーターがしっかりはまっていなかったのか…クッ…!
工程6は組み立て工程がほぼないのに30分ほどかかってしまった。
工程7-9:パーツを付ける
コントロールパネルにライトのコードを正しい位置に接続しておき、お腹に脚をつけて胴体にねじ留めする。
脚は2つのパーツを組み合わせて6本作る。
どのパーツも似ているので、ランナーの番号をしっかり確認しながら作業を進める。
最後は…なんかええカンジの飾りをボディに装着!
工程10:土台に取り付けて完成!
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工程7〜10はもうパーツをつけるだけなので20分くらいでサクサクッと終わった。
全行程でかかった時間は約2時間20分ほど!
テストが1度で終わっていれば2時間ほどでできていた。
動かなかった時はほんとどうしようかと思った…。それでは全体像をご覧ください。
完成スタイル
完成した偵察ビートルは塗装済みなので完成度がとても高い。
ギアやメーター、バネ、方位磁石などが背中にギュッと使っている姿はやっぱり良い。
真鍮ボタンを押して、完成した偵察ビートルに羽ばたいてもらおう…!
(また動かなかったらどうしようという気持ちがぬぐえない)
翅が動いてパーツが光る
真鍮ボタンを押すと、翅を動かしながら頭の上にある探測カメラLEDや、原子力推進システムが光る。
それ以外にもぐるぐるとギアや放射線マークが回るギミックもあって、激しい動きで本体がカタカタ動いている姿がとてもかわいい。
立派につくりあげたわ〜!と喜んでいたのもつかの間、動画の撮影途中に衝撃の映像が撮れたので失敗例として紹介したいと思う。
失敗2:翅のねじ留めが緩くて落下
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運転中に翅がもげた。
6つのパーツがバラバラーッてなった瞬間である。
修復しようにも、翅のねじ留め部分がボディ寄りにあって、指で調整しずらい箇所である。…どうしよう。自力で指先のさらに先を酷使させて、ナットやスペーサーをはめた。
何度もパーツがポロポロしたが接続に成功。
10分くらい奮闘してた。
もし完成した時に少しでも翅が緩いと感じたら、その段階でねじをしっかり締める事を切実にオススメします。
というか運転前に確認するが吉です。
まとめ
スチームパンクの要素を取り入れたプラモデルというだけあって、パーツ類は心躍るものが多く、それらを使って自分の手でつくるのは楽しかった。
失敗もあったけど無事に出来たし、失敗はしたけど取説は説明だし動画を見ながらつくることもできる。
プラモデルが好きな方だと工具が付いているのは逆にいらない!という声もあるだろうけど、一式揃っていて比較的短時間でつくれてパーツも塗装済みと、初心者の方向けの色が濃いプラモデルかと思う。
筆者のようにちょっとしたミスをすると後で「ヘアッ!」と嘆く事になるので、筆者の失敗を反面教師として参考にしながらぜひお客様の手で『偵察ビートル』を組み立ててください。。
このままでももちろんかっこいいですが、塗装経験がある方ならもっと味のある偵察ビートルに仕上げられると思います!(いいなぁ)
2023.03.27 (ぴよこ)