2023.12.25

Joshin 試用レポート

聴き心地が良すぎるエントリーヘッドホン ULTRASONE Signature PURE をレビュー!

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ウルトラゾーン ダイナミック密閉型ヘッドホン ULTRASONE Signature PURE

「純度の高いサウンドを長時間快適に楽しめる」と人気のヘッドホン、ULTRASONE Signatureシリーズに、エントリーモデル『Signature PURE』が登場!
メーカーを代表する名機「Signature DJ」のエッセンスを受け継いだモデルで、力強くも自然な立体感のある高音質が特徴です。
音質、装着感ともにクオリティが高く、何度も「この価格設定でいいの!?」と叫びました。 ライター:もあ

ULTRASONE Signature PURE

  • ULTRASONE「Signature PURE」
    ULTRASONE「Signature PURE」
  • Signatureシリーズの末っ子ポジションです
    Signatureシリーズの末っ子ポジションです
セット内容 本体、2m着脱式カールケーブル3.5mmプラグ、6.3mm変換プラグ(ネジ式)、イヤーパッド(スエード製/装着済み)、キャリングバッグ
質量(約) 294g(ケーブル含まず)

「ULTRASONE(ウルトラゾーン)」は、1991年にドイツで設立された音響機器メーカー。
自然な臨場感を持つ良い音を、長時間快適に聴けるヘッドホンを追求し、2012年に今も名機と名高いDJユースを視野に入れたヘッドフォン「Signature DJ」を発売。
現在は「MASTER」「NATURAL」「PULSE」の3モデル展開で、オーディオファンからエンジニア、DJまで幅広い層が純度の高いサウンドを楽しめるヘッドホンとして人気を集めています。

そんなSignatureシリーズに新たにエントリーモデルとして追加となったのが、今回レポートする『Signature PURE(シグネチャーピュア)』。
シリーズの末っ子に位置するモデルですが、ハイクラスモデル「Signature DJ」と同じ密閉ダイナミック型の50mmマイラードライバーを採用し、そこに最新のチューニングを施すことで、エントリー機とは思えない深みのある音を実現しました。

さらにSignatureシリーズのほとんどに搭載されているULTRASONEお馴染みの音響技術「S-Logic」テクノロジーは、上位モデルと同じく最新の「S-Logic3」を搭載。
密閉型ヘッドホン特有のドライバー付近に密集して狭く感じる音場を、スピーカーで聴いているような開放感あふれる自然な音にします。

まとめると、10万円クラスの「Signature DJ」の技術を3万円台のエントリー機に詰め込んだ、ものすごくコストパフォーマンスの高いヘッドホンです。
そのクオリティの高さは、2023年「オーディオ銘機賞」のヘッドホン部門にもノミネートされるレベルで、これまで価格面でSignatureシリーズに手が出せなかった方や、音質の良いエントリーヘッドホンをお探しの方にピッタリです。

外観と付属品

  • シンプルなバルクパッケージ
    シンプルなバルクパッケージ
  • 専用のキャリングバッグがお目見え
    専用のキャリングバッグがお目見え
  • 中は柔らかなベロア素材です
    中は柔らかなベロア素材です

パッケージを開くと、本体が入った専用のキャリングバッグがお目見え。
内容物は本体とケーブル、キャリングバッグのみと、すごくシンプルです(ケーブルはバッグの裏ポケットに入っていました)。
キャリングバッグの内側は少しクッションのある柔らかなベロア素材となっていて、触れるととてもふかふかで気持ちいいです。
本体を傷つける心配は全くなさそうですね。

  • 本体はオールハンドメイド
    本体はオールハンドメイド
  • 全面ブラックカラーの無骨なデザインです
    全面ブラックカラーの無骨なデザインです

本体は、自社工場で訓練を受けた職人によるオールハンドメイド
他のSignatureシリーズ同様、しっかりと作られたヒンジと分厚いバンド部が特徴的で、とても重厚感があります。
「MASTER」「NATURAL」「PULSE」は金・銀・銅の煌びやかなフェイスプレートが強く印象に残っていますが、「Signature PURE」は全面光沢感のないブラックカラーです。
全体的にガッシリとした作りなのでツヤや金属部分がなくても安っぽさは全くなく、むしろこの無骨なデザインが好みという方も多いと思います。

スエード製の分厚いイヤーパッドとヘッドバンド

  • 滑らかな質感のスエード製のイヤーパッド
    滑らかな質感のスエード製のイヤーパッド
  • とても分厚いヘッドバンド部
    とても分厚いヘッドバンド部
  • 内側はメッシュ素材になっています
    内側はメッシュ素材になっています

イヤーパッドは筆者がこれまで使ってきたヘッドホンで1番かもしれない分厚さで、計ってみるとなんと約3cm弱もありました。
かなり肉厚で「ふわふわ」というよりは「もちもち」としたしっかり弾力のある質感で、耳全体を覆ったときの密閉感は凄まじいです。
素材がサラサラとしたスエード製なので、長時間使っても汗でくっつくような不快感がなく快適です。

ヘッドバンドも厚みがしっかりあり、クッション性は抜群。
外側はイヤーパッドと同じスエード素材、内側は通気性の良いメッシュ素材になっています。

  • 装着イメージ
    装着イメージ
  • アーム部に「S-Logic3」のロゴ
    アーム部に「S-Logic3」のロゴ

騒音の中で音を聴き取るDJユースを視野に入れた「Signature DJ」を踏襲しているだけあって側圧は結構強めで、しっかりホールドします。
最初はこの締め付けは苦しくなりそうだと思ったのですが、クッション性の高いイヤーパッドとヘッドバンドで圧迫感はかなり抑えられています。
実際に1度も外すことなく3時間ほどゲームをしても、耳や頭が痛いと感じることはほとんどなく、密閉感は強いのに蒸れもなくてとても快適でした。
遮音性もかなり高く、ノイズキャンセリング機能がなくても多少の生活音なら気にすることなく音楽に集中できます。

バンドのサイズはヒンジに繋がったアーム部で段階的に調整できます。
アーム部に上位モデルと同じ「S-Logic3」のロゴが入っているのにはテンションが上がりますね。

6.3mm標準プラグへ変換可能なカールケーブル

  • DJ用ヘッドホンでよく見るカールケーブル
    DJ用ヘッドホンでよく見るカールケーブル
  • ネジ式の6.3mm変換プラグ
    ネジ式の6.3mm変換プラグ

付属のケーブルはDJ用ヘッドホンでは定番の、伸縮性のある着脱式カールケーブル。
本体に差し込む時に少し回転させてロックすることで、動き回ってもケーブルが外れないようになっています。

6.3mm変換プラグも付属し、標準の3.5mmプラグにセットすることでアンプなどの音響機器とも接続できます。

【音質レビュー】原音を存分に楽しめる純度の高いサウンド

  • Astell&Kern「KANN ULTRA」で聴いてみました
    Astell&Kern「KANN ULTRA」で聴いてみました
  • ゲームサウンドとも相性が良い
    ゲームサウンドとも相性が良い

Astell&Kernのオーディオプレーヤー「KANN ULTRA」を使って、音楽を聴いてみました。

音質の系統は、音がビシビシとキレるようなメリハリの効いたドンシャリ系に聴こえることが多く、疾走感のあるポップスやロック、EDMとは特に相性が良さそうです。
中でも低域は特徴的で、力強い濃密な音がズンッと沈み込んで普段は埋もれがちな細かなベースラインやキック音を際立たせていました。
最初に聴いたときは低域の主張が強すぎる印象を抱きましたが、しばらく鳴らし込むことで高域の硬さが取れてきて、多くの方が聴きやすいと感じる「少し低域寄りのバランス型」の音に収まったように思います。

音場は密閉型ヘッドホンとは思えないほど広く音の定位も分かりやすいため、ホールで演奏を聴いているような開放的な気分を味わえました。
音のキレが良く分離感がしっかりしているので、これまで意識していなかった音が鮮明に聴こえたり、音の輪郭を追いやすいのも面白いです。
このあたりはDJヘッドホンらしさが出ていると感じますね。

スタッフ「とうふ」の感想

低域の力感、厚みのある表現は他のSignatureシリーズと比較しても決して劣っていないように感じました。
高域のクリア感、伸び感はやや穏やかながらキツさのないニュートラルな印象です。
1つ1つの音の縁取りがしっかりとしつつも、非常に解りやすいサウンドで耳に楽しいヘッドホンでした。
快活でストレートな表情は音源の良さを素直に楽しめ、モニターライクな側面を持ちつつもキツさが無い事から長時間のリスニングでもあまり聴き疲れしにくいのも嬉しいです。
3万円台でありながらもULTRASONEのエッセンスはしっかり導入されており、非常に「お買い得」モデルに仕上がっています。
普段テストに使用する音源を一通り聴き終えた後、「あれ、これいくらだっけ?価格設定間違ってない?」と考えさせられました。

音の分離感と定位置がしっかりしていて低域が強め・・・この条件が揃ったサウンドは、FPSやアクションゲームに最適ではないだろうか。
ということでしばらくゲームを楽しみましたが、全体的に音がクリアなので聴きやすく、足音や銃声など聴きたい音が適切な位置で鳴るため素早く反応できました。
ゲーミング専用のヘッドホンを使っている方は、FPSゲームなら音場はここまで広すぎない方がいいと感じる方もいるかもしれませんが、音の輪郭がハッキリしているため特定の音を追うのは容易です。
音場の広さを楽しむならRPGゲームも良さそうですね。

まとめ

ULTRASONEの有線ヘッドホンはフラッグシップ機「Edition 15」やSignatureシリーズの最上位モデル「MASTER」が有名なこともあり、高級ブランドのイメージが強かったので、3万円クラスのエントリーモデルが登場したことに驚愕しました。

ハイクラスモデル「Signature DJ」を踏襲した解像度の高いピュアなサウンドと、長時間付けても快適な装着感はとても魅力的です。
強いていうなら音場が密閉型ヘッドホンにしては広すぎるので、そこにギャップを感じる方はいるかもしれませんが、力強く響く低域や細かい音の聴きやすさなど、密閉型のいいところはしっかり出ています。

これまでSignatureシリーズに手が届かなかった方や、エントリークラスでも音を妥協したくない方はぜひ一度聴いてみてほしいです。
おそらく多くの方が「本当にこの価格でいいの!?」と言うでしょう。 2023.12.25 (もあ)

スタッフが使ってみました

今回使用した音源 ※別カートです

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