2021.12.28
Joshin 試用レポート
見た目も中身も大幅に進化!Surface Pro 8 を実機レビュー!
Microsoft Surface Pro 8 (Core i7/ 16GB/ 256GB)プラチナOffice Home & Business 2021 付属
仕事でもプライベートでも使いやすい、コンパクトで高性能な2-in-1 パソコン「Surface Pro」シリーズに、最新モデル『 Surface Pro 8 』が登場しました。
ディスプレイの大型化とベゼル幅の縮小で画面がさらに見やすくなり、最新のCPUの採用、リフレッシュレートは最大120Hzに対応など、パフォーマンス面も大きく向上。
専用のキーボードとペンも一新し、見た目も中身も変化の大きいモデルになっています。
今回は前モデル「 Surface Pro 7 」もお借りしたので、外観やスペックを比較しながらじっくり見ていきましょう! ライター:もあ
Microsoft Surface Pro 8
テレワークやオンライン授業が普及する中で需要が高まっているのが、タブレット端末のOSにWindowsを搭載した「2-in-1 パソコン」。
ネットサーフィンや動画、電子書籍が大きな画面で楽しめて、電子メールや「Officeソフト」などビジネスシーンで必要なアプリも使える、タブレットとノートパソコンの2役をこなすパソコンです。
そんな2-in-1 パソコンの定番といわれる「Surface Pro」シリーズに、ついに最新モデル「 Surface Pro 8(以下:Pro 8)」が登場しました!
前モデル「Surface Pro 7(以下:Pro 7)」の発売から約2年経っての新モデルで、ディスプレイの大型化や最新のOS「Windows 11」の採用など、外観、中身ともに大きく進化しています。
前モデルから約100g程重くなりましたが、相変わらず持ち歩きやすいコンパクト設計です。
これまでのシリーズ同様、背面にはほぼ180度自由に角度を調整できるスタンドがあります。
Pro 4からPro 7の長い間ディスプレイサイズは変わらず12.3インチでしたが、Pro 8ではついに大型化し13インチになりました。
デザインは前モデルと同じで、パッと見ただけでは大きな違いはありませんが、画面を表示させるとSurface Proを使ったことがある方は「広さが違う!」と違いを感じられるはず!
他にも進化したポイントはたくさんあるので、Pro 7との違いをまとめてみます。
「Surface Pro 7」とスペック、外観を比較
Surface Pro 8 | Surface Pro 7 | ||
---|---|---|---|
OS | Windows 11 Home | Windows 10 Home | |
CPU | クアッドコア 第11世代 インテル® Core™ | クアッドコア 第10世代 インテル® Core™ | |
本体サイズ | 287 x 208 x 9.3 mm | 292 x 201 x 8.5 mm | |
質量 | 約891g | i3、i5:約775g / i7:約790g | |
液晶 | ディスプレイ | 13 インチ | 12.3 インチ |
解像度 | 2880 × 1920 (267 PPI) | 2736 x 1824 (267 PPI) | |
縦横比 | 3:2 | ||
リフレッシュ レート | 最大120Hz | 最大60Hz | |
タッチ | 10点マルチタッチ | ||
メモリ | 8GB、16GB、32GB (LPDDR4x RAM) | 4GB、8GB、16GB(LPDDR4x RAM) | |
バッテリー駆動時間 | 最大16時間 | 最大10.5時間 | |
生体認証 | Windows Hello 顔認証サインイン | ||
外部端子 | USB端子 | USB 4.0/Thunderbolt 4 搭載 USB-CR x 2 | USB-C x 1 / USB-A x 1 |
micro SDXCカードリーダー | - | 〇 | |
Surface Connect ポート x 1 | 〇 | ||
3.5mm ヘッドフォンジャック | 〇 | ||
カメラ | 背面(リアカメラ) | 10.0 MP(1080p HD / 4kビデオ / オートフォーカス機能付き) | 8.0 MP (1080p Full HD ビデオ / オートフォーカス機能付き) |
前面(フロントカメラ) | 5.0MP(1080p フル HD ビデオ) | 5.0MP(1080p フル HD ビデオ) | |
Officeソフト | Office Home & Business 2021 | Office Home & Business 2019 | |
カラーバリエーション | グラファイト / プラチナ | ブラック / プラチナ |
「本体のサイズはそこまで大きくないし、ディスプレイ画面の大型化といってもあまり変わらないのでは?」と思っていたら、同じWebサイトで見比べた時の1画面に表示する情報量の差に驚きました。
Pro 8とPro 7を並べて見ると、Pro 8はベゼル幅がかなり狭くなっているのが分かります。
このベゼルによって、コンパクトサイズはそのままに画面の大型化を実現できたのですね。
縦横比は変わらず3:2で、長文のネット記事やSNSのタイムライン、電子書籍がとても見やすい!
Webサイトを縦横どちらで見ても並んでいる画像の数がPro 8の方が多く、これならスクロールの回数も減ってネットサーフィンがさらにスムーズになりそうです。
バッテリー駆動時間は、シリーズで最長の最大約16時間。
Pro 7のバッテリーでは仕事などで1日がっつり使いたいときに少し不安があったので、大容量バッテリーになったのは嬉しいです。
ディスプレイの大型化と、最大120Hzのリフレッシュレート
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OSとCPUを最新のものにしたことでPro 7よりも情報処理能力が高くなり、動作がさらに快適に。
1秒間に何回画面が更新されるかを計る値「リフレッシュレート」も最大120Hzと高く、スクロールがより滑らかで、専用のペンを使ったときの遅延も軽減されます。
バッテリーの減りは早くなりますが、絵を描く時やグラフィックのキレイなゲームをするときは120Hzに設定してもよさそうです。画面スクロールが滑らかに動く様子は動画に撮影したので、ぜひご確認ください。
外部端子は、Pro 7にあったUSB-Aポートは廃止されて「Thunderbolt 4」対応のUSB-Cポートが2つになりました。
これにより高速データ転送が可能になり、4Kモニターをはじめ多くの周辺機器に接続できます。
複数のモニターと接続してデスクトップパソコンのように使え、動画編集やゲームなど負荷の大きい作業を行う時にも活躍しますよ。
Pro 7にはThunderboltがなかったので、ここの進化は大きいですね。
Pro 8になって、唯一残念だなと思ったのがmicroSDXCカードスロットの廃止。
Pro 7よりもストレージ容量が大きくなり、USB-Cポートから外部のカードスロットを接続することはできますが、手軽に容量を増やせるSDカードスロットは欲しかったなあ・・・。
ちなみにPro 7でSDカードスロットがあったスタンドを開いた場所には、取り外し可能なSSDが入っています。
自分でSSDの交換ができるようになりましたが、一般利用者がSSDを取り外すのは推奨されておらず、トラブルが起こった際にサポートが受けられなくなる可能性があるのでご注意ください。
カメラ性能はリアカメラの画素数が増えて、4K動画も撮影できるようになりました。
レンズは1つなので広角や望遠撮影はできませんが画質は良く、サッと写真や動画を撮る分には充分満足できると思います。
フロントカメラもあるので、別途カメラを用意しなくてもWeb会議を始められますよ!
専用のキーボードとスリムペンを組み合わせる
シリーズおなじみの別売の専用キーボードですが、画面サイズが変わったPro 8では既存のものは使えなくなりました。
新しいキーボードが対応しているのは現在(※2021年12月)Pro 8とSurface Pro Xのみ。
大きさは変わりましたがカラーバリエーションやデザイン、質感は同じで、これまでのシリーズを愛用していた方も違和感なく使えます。
本体と接続したときに自動的に給電されるので、充電が不要なのもうれしいです。
今回はスリムペンがセットになった「Surface Pro スリムペン2付き Signatureキーボード」をお借りしましたが、キーボード単体や指紋認証センサーが付いたモデルもラインナップされています。
Surface Proシリーズの生体認証は顔認証のみなので、キーボードで指紋認証があるのはいいですね!
Surface Pro Signatureキーボード
新しいキーボードのポイントは、上部にあるペンホルダー。
これがとても面白いギミックで、ホルダーに専用のスリムペンを置くとそのまま充電されるだけでなく、上部をグイッと折りたたむように本体にくっつければペンを隠すことができます。
従来モデルと同じように右側面にマグネットでくっつけることもできますが、そのままバッグに入れると高確率で取れてしまうので、このホルダーは助かります。
出先で、ペンだけ持ってくるのを忘れた!ということもなくなりそうですね。
あまりの便利さに「今すぐ他のキーボードも全部このタイプにしてほしい!」と願わずにはいられません。
上部を持ち上げることで傾斜が付き、平面の時と比べてキーを打ち込みやすくなります。
パットが薄くあまり深くまで押し込むタイプではありませんが、軽すぎるという印象もなくちょうどいいです。
少し浮かせている分、特に上部の方のキーは強く押しすぎると下に下がる感覚があり、普段平面でキーボードを使っている方は慣れるまで時間がかかるかもしれません。
キーボードはF1を押すとキーの白文字が光るバックライトを搭載していて、暗い部屋でも文字が見やすいです。
絵を描くときなど、完全にタブレットとして使いたい場合は、キーボードをひっくり返すと程よい段差ができて滑り止めにもなります。
キーボードは無効化されるので勝手に文字が打たれるということもありませんよ。
Surface スリムペン
キーボードは従来モデルと似ていましたが専用ペンのデザインは大きく変わり、横に平べったい楕円になりました。
筆者はすぐに慣れましたが、珍しい形なので最初は若干の持ちにくさを感じるかもしれません。
ヘッドボタンはクリックができ、ここによく使うメモアプリやペイントソフトのショートカットを作れます。
クリック、ダブルクリック、長押しの3パターン登録でき、特に複数人で画面を共有できるキャンパスアプリ「Microsoft Whiteboard」をすぐに呼び出せるのは便利です。
従来のペン同様、画面に手が触れても誤認識せず、画面に手を置いて書けることと、ヘッドボタンは消しゴムになっているのも使いやすいポイントです。
画面が大きくなり、リフレッシュレートを最大の120Hzにすると遅延がほとんどなくなるので、書きやすさは従来モデルよりも大幅に進化しています。
オンライン会議などデータでのやり取りをする機会が多くなってきたので、共有した資料に書き込むことで、どこについて話しているかを直感的に伝えるのに重宝しそう。
仕事や勉強のメモ書きはもちろん、本格的な絵を描く方にもおすすめできますよ。
最新のOfficeソフトが付属
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最新版オフィスソフト「Office Home & Business 2021」が付属し、レポートや資料作成でよく使う「Word」や「Excel」「Power Point」などがすぐに使えます。
仕事や学校用に使うならオフィスソフトは必須になるので、最初からダウンロードされているのは嬉しいですね!
Pro 8は金額だけ見ると高価な印象を受けますが、オフィスソフトを別途用意する必要がないと考えると、手が届かないこともないかなと思います。またPro 8は、100作を超える名作ゲームを自由にプレイできるサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass Ultimate※」が1ヶ月無料で体験できます。
高いリフレッシュレートでゲームもサクサク動くので、ぜひ遊んでみてください。
※18歳以上の方のみ、通常は月額1,100円
まとめ
長年同じスタイルを維持しつつ中身をアップデートしてきたSurface Proシリーズですが「 Surface Pro 8 」ではついに画面が大型化!
1画面に見える範囲が広くなったことでスクロールの回数は減り、Excelは1度に表示される行が増えたりと、より仕事でも使いやすいパソコンになっています。
ペンを隠せる専用のキーボードもとても便利で、キーの打ち込みやペンの書き心地もとても良好。
スペック面ではリフレッシュレートが最大120Hzまで選択できるようになったのが大きく、スクロールの滑らかさやメモをとる時の遅延の軽減など、タブレットのいいところを充分に発揮していました。
これまでのSurface Proシリーズを愛用してきた方はもちろん、頻繁にパソコンを持ち歩く方や学生にもおすすめです。 2021.12.28 (もあ)