2024.04.16

Joshin 試用レポート

曲が低音による着せ替え人形状態!低音を重視しすぎているワイヤレスヘッドホン『ULT WEAR』が面白い

メイン画像メイン画像
メイン画像

ソニー ノイズキャンセリング機能搭載Bluetooth対応ダイナミック密閉型ヘッドホン ULT WEAR(WH-ULT900N)

スタッフから「低音のために音楽が作られたと思うヘッドホン出ました」という迷言と共に渡された、ソニーのノイキャン機能搭載のワイヤレスヘッドホン『ULT WEAR(WH-ULT900N)』。
見た目はいつものソニーらしいヘッドホンだけど「低音重視派」向けに作られた新ブランド「ULT POWER SOUND」の第1弾らしい。
低音重視の筆者に丁度いいやんと試してみると「遊びすぎだよソニーさん!」というほど低音が主張しすぎている! ライター:ぴよこ

低音重視派向け「ULT POWER SOUND」シリーズのワイヤレスヘッドホン『ULT WEAR』 登場!

本体の確認

  • 低音重視派向けの「ULT POWER SOUND」シリーズ1作目
    低音重視派向けの「ULT POWER SOUND」シリーズ1作目
  • セット内容は至ってシンプル
    セット内容は至ってシンプル
セット内容キャリングケース、ヘッドホンケーブル、USB Type-Cケーブル(USB-A - USB-C)(約20 cm)、リファレンスガイド (保証書付き)

今回登場したワイヤレスヘッドホン『ULT WEAR』は、アリーナの最前列にいるような迫力のサウンド・熱狂感を感じたい方に向けて新たに立ち上げてつくられた「ULT POWER SOUND」シリーズの第1弾となるヘッドホンだ。

  • ソニーのヘッドホンらしいクールな見ため
    ソニーのヘッドホンらしいクールな見ため
  • セミハード収納ケースにキッチリとコード類も収納できる
    セミハード収納ケースにキッチリとコード類も収納できる

カラーはブラック・オフホワイト・フォレストグレーの3色展開。
ヘッドバンドにあるSONYのロゴは、光や角度によって虹のように様々な色に変化する。
ワントーンでモードな見た目はソニーのヘッドホンらしい姿だが、キラリと光るロゴに若々しいエネルギーを感じさせる。

  • やわらかなヘッドバンド
    やわらかなヘッドバンド
  • バンドの長さを調整
    バンドの長さを調整
  • 耳全体を覆う厚みのあるクッション
    耳全体を覆う厚みのあるクッション

スリムなヘッドバンドや、立体縫製によるシワのない滑らかなクッションは、ワイヤレスヘッドホンで高いシェアを誇るソニーらしいスタイル。
耳まわりの空間を広くして、耳への当たり方も工夫されており、長時間の使用でも疲れにくくなっている。

3つの重低音モードを搭載

  • Lサイドのユニットに充電端子やボタンが配置
    Lサイドのユニットに充電端子やボタンが配置
  • Lサイドのユニットにボタンや充電端子が配置している(充電端子…USB Type-C、電源、ノイキャン/外音取り込みの切り替えボタン、ULTボタン)。
    ソニーのロゴと同じように「ULT」と光っているこのボタンこそが、重低音を楽しむ事ができる最大の特徴部分!

    ULTボタンは、ULT1・ULT2・OFF(増強を抑えたモード)の3つのモードが選択ができる。
    デフォルト時は「ULT1」モードになり、重低音とクリアなボーカルがバランスよく楽しめる。
    「ULT1」でも深い低域を強調した重低音が楽しめるのだが、「ULT2」に切り替えると別世界になるという。

パワー感が強調されてソニー史上最高の重低音体感となり、うたい文句によると「低音が暴れだす」らしい。
それもそのはずで、1タップでClear Bass(低音の音量)が「+10」になるのだ!
低音重視派の方も思わずガッツポーズが出るようなパワー感の高まりだけど、逆にそれってどんな世界なん?と、筆者の想像は超えている。

ノイキャン性能も向上

  • ULT専用設計40mmドライバーユニット
    ULT専用設計40mmドライバーユニット
  • ノイキャン機能も向上
    ノイキャン機能も向上
  • 「統合プロセッサーV1」が採用された
    「統合プロセッサーV1」が採用された

ドライバーユニットはULT専用設計40mmドライバーユニットを採用。
これだけ低音機能を高めたのに、ノイキャン機能も向上している。

左右ハウジングに搭載した計4つのマイクを最適に制御し、的確にノイズ除去する「デュアルノイズセンサーテクノロジー」に加えて、プロセッサーは広い帯域において耳に届くノイズを減少する、最新のフラグシップモデル「WH-1000XM5」と同じ「統合プロセッサーV1」が採用された。
これにより低遅延での処理が必要な高音域のノイキャン機能が向上するので、より音に没入する事ができる。

長時間駆動&急速充電に対応

  • 長時間駆動で急速充電にも対応!
    長時間駆動で急速充電にも対応!
  • 充電が必須のワイヤレス機器は、できれば長時間バッテリーで充電の手間が少ない方がありがたいと思っているが、『ULT WEAR』は約3.5時間で満充電となり、ノイキャンON時で30時間、ノイキャンOFF時で50時間という長時間駆動が可能。

    バッテリー持ちが良すぎて充電する事を忘れてしまい「気付いたら充電が無くなっていた!」という時も筆者にはあるが、そんな時に助かるのが急速充電機能。
    3分で1.5時間、10分で5時間の再生ができる急速充電に対応している。

アプリ「Headphones Connect」に対応

  • アプリ「Headphones Connect」の画面
    アプリ「Headphones Connect」の画面
  • 様々なカスタマイズができる
    様々なカスタマイズができる

『ULT WEAR』はユニットで操作ができるタッチセンサーに対応していて、音楽の再生や外音コントロールがアクションで操作できる。
アプリ「Headphones Connect」をスマホにダウンロードすれば、アプリでタッチセンサーに自由に操作の割り当てができたり、充電の残量や、ノイキャンの調整などができる。
使い始めはアクション方法が分からないので、アプリで操作を確認するのが吉。

実際に音を聴いてみた

  • さっそく音楽を聴いてみよう
    さっそく音楽を聴いてみよう
  • ボタンを押すごとに曲の印象がめちゃくちゃ変わる!
    ボタンを押すごとに曲の印象がめちゃくちゃ変わる!

充電が出来たところで実際に音楽を聞くとしよう!
電源ボタンを5秒間長押しするとペアリング可能状態になるのでスマホの「Bluetooth接続」の設定から『ULT WEAR』を選ぶか、アプリ「Headphones Connect」から表示されている『ULT WEAR』をタップして接続をする。

もともと初期設定が低音モードである「ULT1」なので、ズンズンと低い音は主張している。
それでもしっかりボーカルの声の部分は邪魔をしないように聴こえるし、色んな音がそれぞれしっかり仕事をしているので音場のバランスが良い。

そこから「ULT2」に切り替えると虚をつかれた。
ULT1は、「低音担当です」「ボーカル担当です」「華やかさ表現します」みたいにそれぞれ横並びのオーケストラといった印象だったけど、「ULT2」はもう「ここは低音ですよー、はい!ズン♪ズン♪ズン♪ はい!ズン♪ズン♪ズン♪」と、オーケストラの指揮者が低音の方を強めに向くし、演者の8割も低音担当、みたいになった。

『ULT WEAR』をオーディオ担当から受け取る時に「ULT2はもう音楽じゃない、低音の為に音楽が作られています」と言っていた意味がようやく分かった。

ピアノ演奏だけの曲を3つのモードで聞き比べると、右手のコードはどれも同じ印象だけど、左手のベースが1オクターブ低くなったあたりでサウンドモードが武者震いしており、2オクターブ低くなったあたりで「ピアノは弦打楽器というより、打楽器だから!」と言ってくる。
ULT1は低音が響いているけどバランスよくまとまっており、ULT2は「打楽器です」で、OFFにすると「弦の癒し効果を感じてください」になる。

カホンの演奏表現も面白くて、OFFだと手で叩く「パシッパシッ!」と叩く音が主張されているように感じるのだけど、ULT2だと私に向かって空気砲を打ってるやん、な衝撃波。
同じ音楽でもまったく別の音楽のように感じるので、しばらくは音楽を楽しむというよりモードを切りかえる事が面白かった。

まとめ

スタッフの「低音のために音楽が作られたと思う」と言った時、どういう事?と思っていたけど、実際に聞くとほんとに「音楽よりも低音が大切なんです」というほど低音がはっちゃけている。
あまりに振り切っているので「ソニーさんがご乱心だ!」と思ったのだけど、OFFにすればソニーらしいクリアサウンドの音だし、ULTボタンで低音の味付けを2種から好きな方を選べるので、しっかりちゃんと考えられてる。
ULT2でピアノの打楽器としての個性が溢れても、OFFにすればしっとり弦楽器になるんだから、好きな音で聞いたらいいんやで、と。

サウンドモードのイメージが強すぎるものの、ノイキャン機能は高いし、音の広がりの良さとボーカルの伸びやかな声は、さすがのソニーさんらしいクリアサウンドだ。
低音が好きだけどどのヘッドホンを選んだらいいのか悩んでいる方なら、『ULT WEAR』の3段階のサウンドモードで音楽を楽しめるはず。
良いヘッドホンにチャレンジしてみたいけど「音の違いとか分かるかなぁ?」と不安な人も、『ULT WEAR』なら絶対に違いがわかる(低音の)。
低音によってお気に入りの曲が着せ替え人形状態になるので、音楽を音で楽しんでみたい方はぜひ一度体感してみてください!

2024.04.16 (ぴよこ)

スタッフが使ってみました

試用レポートバックナンバー
>>Joshin webのTOPページへ