2021.11.16
Joshin 試用レポート
録音&リアルタイム文字起こし!小さなAIライティングレコーダー「VOITER mini」をレビュー!
iFLYTEK(アイフライテック)AIライティングレコーダー VOITER-MINI-A1J
小さなカセットテープのような本体。
超小型スピーカーかな?と思ったら、自動文字起こしができるAIライティングレコーダーでした!
iFLYTEK(アイフライテック)の『VOITER mini』は、録音した内容をAIがリアルタイムでテキスト化して、専用のスマホアプリに送信。
なんでも、録音ボタンを押すだけのカンタン操作で、話し手ごとに文章を分けるほどの高いテキスト化精度を持っているらしい。
会議の議事録作成などで膨大な時間がかかる文字起こしは、VOITER miniで時短できるのか?
文章の読み上げや、複数人が話す動画をテキスト化してもらい、その実力をみていきます!
ライター:もあ
専用アプリでリアルタイムに文字起こしする「VOITER mini」
会議の議事録、講義や取材内容、動画のテロップなど、テキストで管理したいものはたくさんありますが、録音した内容を聞いてテキストに書き写す「文字起こし」作業はとても時間がかかる!
この作業を時短したいと思っている方は多く、今注目されているのが、AIによる「自動文字起こしサービス」です。
中国のAIテクノロジー企業「iFLYTEK(アイフライテック)」は、2016〜2020年(隔年開催)の「CHiME※」で3回連続1位となるほど高い音声認識技術を持つ企業。
以前試した液晶画面でリアルタイムに文字起こししていく「VOITER」は、無指向性マイクを含む合計8つのマイクで周囲の音を集音するもので、その変換精度の高さに「ここまで正確に文字起こしするのか」と驚かされました。
※ 雑音下での音声認識性能を競う国際コンテスト
そんなVOITERと一緒に登場した『VOITER mini』は、カセットテープのようなレトロな雰囲気が特徴的なモデル。
液晶画面はなく、専用のスマホアプリを使って文字起こしします。
VOITERにはなかったスゴイ機能「自動で話者を判別してテキスト分離」もできるようで、小さいけれど読みとり精度はとても高そう!
もし正確に話し手を読み取ってくれたら、自動文字起こしには付き物の「誰が話した言葉かわからない問題」も解決するのでは・・・!
料金プラン
文字起こしプラン 1年目 | プレミアムプラン(200時間/月まで)が無料 |
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文字起こしプラン 2年目以降(税込) | ・毎月1時間まで無料 ・プレミアムプランは1,750円/月 ※1年契約の場合は1ヶ月分お得な19,250円 |
外観と付属品の確認
セット内容:本体、USB Type-Cケーブル×1、ストラップ紐×1、本体シール×4、取扱説明書
サイズ(約):幅55×高さ32×奥行15mm
質量(約) :30g
内蔵ストレージ:32GB(最大約180時間の音声データが保存可能)
高級アクセサリーが入っていそうな真っ黒で小さな箱から、懐かしさ溢れるカセットテープのような本体が出てきました。
このレトロな雰囲気がたまりません。シールが付属していてデザインを変えられるのもステキ!
ストラップホールがあるので、バッグやポーチに常に付けておいたり、取材の際には手に通してメモを取りながら録音ができます。
胸ポケットにもかさばらず入るサイズ感ですが、あえて目に入る場所にかけておいて、取材の時には「それなんですか!?」の会話から始めたいです。
充電時間(約)2時間
電池持続時間(約)
録音+文字起こし時 : 最大15時間
待機時 : 最大20日
右側面にはUSB Type-Cの充電端子があり、約2時間でフル充電になります。
文字起こしを連続で15時間できるので、長時間の会議や講演会でもバッテリー切れの心配はありませんよ!
個性的なデザインのVOITER miniですが、付属のシールでカスタマイズすることでさらに自分好みに仕上げられます。
ひと通りシールを貼ってみると、昔ガチャガチャにあったカセットテープのミニチュアを集めていた記憶がよみがえりました。
毎日携帯したいものだから、持っているだけでテンションが上がるデザインなのはいいですね!
デザインとサイズ感が好きすぎて、ボイスレコーダーじゃなくても「ほしい!」となってしまいますが、VOITER miniの最大の魅力は文字起こし。
スマホアプリを登録して、早速リアルタイム文字起こしをしてもらいましょう!
カンタン操作で360度から集音
重さ約30gの軽量設計ですが、最大距離5mで360度の声を集音できるマイクが搭載されています。
VOITERのように大きな筒状の指向性マイクはなく、集音範囲は少し狭くなりますが、広すぎない会議室などで使うのには問題ありません。
高精度のノイズ処理テクノロジーが搭載され、少しざわついた部屋でもしっかり音声を拾いますよ。
録音操作はとってもカンタンで、電源をオンにしたら録音ボタンを押すだけ。
すぐに録音が開始されて、スマホアプリに次々と文字起こしされていきます。
再度録音ボタンを押すと停止し、データは自動でアプリに保存されます。
VOITERと違ってシーンに合わせてモードを選んだりはできませんが、とてもシンプルな操作で録音、文字起こしができます。
録音の開始/一時停止/終了はアプリからも行えるので、少し離れた場所からの操作もカンタンですよ!
実際に文字起こししてみた
実際に商品内容を読み上げて文字起こししてみました。
VOITERと同じく、間違えた文章は次々と自動修正されていき、出来上がったテキストは文脈がしっかりしていてとても読みやすい!
スマホアプリなどテキスト変換精度がイマイチな場合は、単語は読み取れても文脈がぐちゃぐちゃになりがちなので、このテキスト化制度の高さは驚きです。
分かりやすいように修正が必要な箇所に印をつけましたが、細かな単語以外はしっかり文字起こしされているので、修正が手間に感じませんでした。
そして本当にすごいと思ったのが「話し手ごとのテキスト分離」。
男女で商品紹介をしている動画を文字起こししてみると、スピーカー1と2に分かれ、どの言葉を誰が言ったのかはっきりわかります!
自動文字起こしは基本文字がズラッと並んでいて、句読点があると性能が高いイメージですが、読み手の声色まで判別できるとは。
会議や取材など、文字起こしをしたいシーンは複数人の声を録音していることがほとんどなので、音声を再生しなおさなくても誰の発言か分かるのはとても便利です。
話しことばも正確に文字起こしされているので、テキスト化の時短に繋がるのは間違いなさそうです。
アプリでデータを管理・編集・共有
録音を停止するとデータは自動でファイルに追加されていきます。
ここでもう1度AIによる自動修正が入り、さらに正確性の高い文章になってテキストが完成します。
ファイルに入ってからの自動修正は、約3分の録音データで40秒ほどと、数時間かかるVOITERと比べるととても速め。
スマホアプリさえあればWi-Fiがなくてもどこでもリアルタイムに文字起こしできるのが手軽で便利です。(※スマホがネットワークに繋がっている必要があります)
文字起こししたテキストはアプリで音声の再生や文章の編集、Wordなどへの共有が行えます。
本体操作同様、アプリもすごくシンプルで分かりやすいのですが、データのフォルダ分けやキーワード検索がなく、データが増えてくるとどのファイルだったかわからなくなることも。
たくさんデータを保存しておきたい方は、わかりやすい名前に変更するか、テキストを別のメモ帳にコピーして管理した方がよさそうです。
まとめ
カセットテープのミニチュアのような、レトロ感あふれるデザインで一気に筆者の心を奪っていった『VOITER mini』。
先に8つもマイクが付いた上位モデル「VOITER」を試したので、この小ささではテキスト化精度が心配だなと思いましたが、AIによる自動修正の力はやっぱりすごいです。
カタカナ単語など苦手な所もありますが、文脈や漢字変換に間違いはほとんどなく、文章を1度サッと見直せば修正できました。
VOITERよりも集音範囲は狭くなりますが、大規模ではない会議の議事録を作る方、1対1でインタビューや取材をする方、Web会議などパソコンからの音声の文字起こしをしたい方は充分使えます。
VOITER miniがあれば、もう文字起こしに大量の時間を取られませんよ!
2021.11.16 (もあ)