2022.08.29

Joshin 試用レポート

初めてのカメラにピッタリ!スマートフォンで撮影からのステップアップに最適なNikon Z30

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ミラーレス一眼カメラ「Z30」16-50 VR レンズキット

ニコンより、Vlogやこだわりの動画撮影に最適なエントリーモデルNikon Z30が発売されました。
Z30は普段スマートフォンを利用して写真や動画を楽しんでいる方の"もっとキレイに撮影したい"を簡単に叶えるカメラです。
今回は使い勝手や実際にどのような写真や動画が撮影できるのか、お届けしたいと思います。 ライター:すいか

Nikon Z30 外観

  • Z30 正面 Nikonでは珍しい丸みのあるデザイン
    Z30 正面 Nikonでは珍しい丸みのあるデザイン
  • Z30 背面 モニターが自撮りに便利なバリアングルに
    Z30 背面 モニターが自撮りに便利なバリアングルに

Z30は角ばった形が多いNikonのカメラでは珍しい、全体的に丸みを帯びたデザインのカメラです。
ボディのサイズはとてもコンパクトで幅128×高さ73.5×奥行59.5mm。
トートバッグや小型のリュックサックにも入ります。
カメラ表面はNikon Zシリーズ上位モデルと同じ凸凹のあるレザー素材を採用しており、Nikonらしい高級感を感じます。

重さはレンズ交換式のミラーレスカメラとしてはとても軽く、キットレンズ「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」を付けた状態で約540gとペットボトルと同程度。
お出かけの際にZ30をカバンにサッと入れて、どこにでも気軽に持っていく事ができます。
※バッテリーおよびメモリーカードを含む。

背面の液晶モニターは自撮りに便利な「バリアングル式モニター」を採用しています。
モニターはタッチパネルですので、設定や操作は簡単です。
ボタンなどの操作系はNikon Zシリーズ上位モデルと同様の位置に配置されていますので(注:同じボタン配置では無く、デザイン上の位置が同じ)現在Nikonのカメラをお使いの方からすると使い勝手もよく、サブカメラとしても魅力的です。

  • 正面からみて右側面 各種端子類
    Z30 正面からみて右側面 各種端子類
  • Z30 正面からみて左側面 Nikonのカメラお馴染みの赤色ライン
    Z30 正面からみて左側面 Nikonのカメラお馴染みの赤色ライン
  • Z30 上面 ダイヤル類
    Z30 上面 ダイヤル類
  • Z30 底面 ボディの薄さが際立つ
    Z30 底面 ボディの薄さが際立つ

端子類は正面から見て右側面に「外部マイク端子」「HDMI Type-D端子」「USB Type-C端子」が搭載されています。
USB Type-C端子は通信のほかに、充電・給電も可能です。
Z30は1回の撮影で最長125分の長時間記録が可能ですが、付属バッテリーのみで撮影すると最長約75分でバッテリーが無くなってしまいます。
そのため、長時間撮影する場合はUSB Type-C端子を利用して、給電しながらの撮影となります。

カメラの左側面にはNikonのカメラでお馴染みの赤いライン。
デザインは今までにはない新しい形ですが、Nikonらしさはしっかりと入っています。

上面はアクセサリーシューを挟んでステレオマイクが搭載されており、ボタンとダイヤル類はグリップ側に集中して配置されています。
コンパクトなカメラですが操作ダイヤルはグリップ前面のサブコマンドダイヤルと上面のメインコマンドダイヤルと2つ搭載していますので、操作性はとても良いです。

性能比較

Z 30 Z fc Z 50
外形寸法
(約)幅×高さ×奥行mm(突起部を除く)
128×73.5×59.5mm 134.5×93.5×43.5mm 126.5×93.5×60mm
質量(本体、バッテリー、メモリーカード含む) 約405g 約445g 約450g
カメラ有効画素数 2088万画素
撮像センサー 23.5×15.7mmサイズCMOSセンサー
APS-Cサイズ/DXフォーマット
ISO感度(※拡張ISO設定時) 静止画 100-51200(※100-204800)
動画 100-25600
内蔵フラッシュ - 手動ポップアップ方式
ガイドナンバー:約7
(ISO 100・m、20℃)
ファインダー - 電子ビューファインダー
0.39型XGA OLED約236万ドットモニター
モニター 3.0型約104万ドットモニター
タッチパネル
バリアングル
3.2型約104万ドットモニター
タッチパネル
チルト
動画最長記録時間 125分 29分59秒
USB Type-C端子
(SUPER SPEED)
Micro-B端子
(Hi-Speed USB)

※フルHD 24p/25p設定時、常温25℃のとき。その他の条件ではバッテリー寿命やカメラの内部温度によっては125分に達しない場合があります。4K UHD時の撮影時間目安は約35分です。

動画撮影時に便利な機能

  • 前面に録画状態が確認出来るRECランプを搭載
    前面に録画状態が確認出来るRECランプを搭載
  • バリアングルモニターを開いたところ
    バリアングルモニターを開いたところ
  • ストラップ取り付け口は通すタイプに変更
    ストラップ取り付け口は通すタイプに変更

Z30はVlogやこだわりの動画撮影時に便利な機能を搭載しています。

瞳AF/動物AF

人物、犬、猫の顔や瞳を検出する瞳AF/動物AFを搭載。
難しいピント合わせはカメラにお任せで、構図に集中出来ます。

RECランプ

前面には、動画の録画状態が確認出来る『RECランプ』が搭載されています。
RECランプは、初心者からベテランまでついついやってしまう録画ボタンの押し忘れを防げます。

自分撮りモード

自撮りや俯瞰撮影の際にとても便利なバリアングルモニターは、レンズ側(被写体側)に回転させると『自分撮りモード』に切り替わり、タッチパネルを利用して直感的に操作が出来るようになります。
『自分撮りモード』はタッチパネル操作に変更される変わりに本体のボタン操作が一部出来なくなりますので、本体のボタンで設定したい方は設定から『自分撮りモード』を解除する事も可能です。

ストラップ取り付け口

Z30のストラップ取り付け口は、従来のカメラで利用されてきた吊り金具を利用せずに、ストラップを金具に通すモデルになりました。
吊り金具の場合、金具が動く音が動画撮影の際にノイズとして収録されてしまいますのでこの取り付け口への変更は非常に良いと思います。

ステレオマイク

  • ステレオマイクを搭載
    ステレオマイクを搭載
  • 実は、動画のクオリティとして「音」は非常に大事なポイントです。
    せっかくキレイな映像がとれても、人物の声が聞き取りにくかったり、風の音や周りの音が大きく入っていると、動画を視聴してくれる人たちが残念な気持ちになってしまいます。
    Z30は音のクオリティが高いステレオマイクを上面に搭載しています。
    マイクは設定で周りの音を拾いやすい広帯域と、人の声を拾いやすい音声帯域に切替が可能なので、環境音が大事な風景撮影では広帯域、Vlogなど人物の声が大事な撮影では音声帯域と切り替えて収録できます。

    また、外部マイク端子も備えていますので、撮影環境に応じてマイクのチョイスを行うと、さらに良い音での撮影が可能です。
    少し残念なのは、マイクの音をモニタリングする用のヘッドホン端子が搭載されていない事。
    音を重視して撮影する場合は、一度テスト撮影して音の入り具合を確認することをオススメします。

作例 写真

  • 突然の夕立で雨宿りしているネコ。
    突然の夕立で雨宿りしているネコ。
    キットレンズ16mm(換算24mm)で撮影
    NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
    絞り:f/3.5 シャッター速度:1/13秒
    ISO:800 露出補正:0
  • 暑いにゃー。
    暑いにゃー。
    キットレンズ50mm(換算75mm)で撮影
    NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
    絞り:f/5.3 シャッター速度:1/60秒
    ISO:6400 露出補正:0
  • LEDではなく最近あまり見なくなったネオン管。
    Creative Picture Control
    ポップで撮影
    NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
    絞り:f/6.3 シャッター速度:1/160秒
    ISO:100 露出補正:0
  • 同じ位置からWズームキット250mm(換算375mm)で撮影。
    Creative Picture Control
    ドラマで撮影
    NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
    絞り:f/6.3 シャッター速度:1/160秒
    ISO:100 露出補正:0
  • 夕立上がりの地面。
    夕立上がりの地面。
    NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
    絞り:f/3.5 シャッター速度:1/25秒
    ISO:1800 露出補正:0
  • ISO7200の高感度でもノイズは目立ちません
    ISO7200の高感度でもノイズは目立ちません
    NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR
    絞り:f/6.3 シャッター速度:1/400秒
    ISO:7200 露出補正:0
  • 夕立が去った後の空。
    夕立が去った後の空。
    NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
    絞り:f/3.5 シャッター速度:1/60秒
    ISO:100 露出補正:0
  • 観覧車を長時間露光。
    観覧車を長時間露光。
    Creative Picture Control
    ソンバーで撮影。
    NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
    絞り:f/10 シャッター速度:10.0秒
    ISO:100 露出補正:0

スマートフォンと比べて圧倒的な画質

今回は気軽なスナップ撮影と考え、長時間露光を除きプログラムオートで撮影しました。
実際に撮影してみるとZ30のAPS-Cセンサーの諧調はとても豊か、高感度性能も優れています。
筆者はスマートフォンでの撮影も大好きなのですが、やはり大型センサーと大きなレンズから生み出される画像は比べてみると画質に圧倒されます。
Z30はスマートフォンと同じでカメラのシャッターを切るだけでキレイな写真が撮れますし、レンズを交換出来るので様々な表現が可能です。
とてもコンパクトで軽いので、街での撮影でも取り出しやすく非常に使い勝手が良いカメラです。

凄く簡単「iメニュー」

  • iメニューから簡単に設定変更が出来ます。
    iメニューから簡単に設定変更が出来ます。
  • スマートフォンで写真や動画を撮影する時は、アプリメニューから色や画質が簡単に変更出来ると思います。
    Z30は背面の『i』ボタンを押すことで、同じように色や画質などを変更できます。
    中でもピクチャーコントロール内の『Creative Picture Control』は[ドリーム][モーニング][ポップ][サンデー][ソンバー]等、20種類の映像表現が簡単に選べます。

    Wi-Fiの設定や顔認識などのオートフォーカスの設定も、このボタンから出来ます。
    難しい操作なしで、初心者の方も安心してクオリティの高い写真や動画が楽しく撮影出来ますよ。

作例 動画

  • 【動画】Nikon Z30
    【動画】Nikon Z30
  • 前半はVlog撮影、後半にマイク音、レンズ交換で撮影した映像をお届けします。
    Z30は小型で軽量なためVlog撮影に最適でした。 スマートフォンで動画を撮影すると、暗い所ではノイズが出てしまいますがセンサーサイズが大きいZ30ではクリアな映像が得られます。
    レンズを交換する事で本格的な映画のような表現も出来ます。

    他社の動画カメラは動画撮影時に映る範囲が写真の時より狭くなる機種が多いのですが、Z30は狭くなりません
    特に自撮りの際の映る広さはとても大事ですので、非常に良いポイントだと思います。
    ※「電子手振れ補正ON」時除く。

動画撮影のオススメTips

  • 持ち方に注意
    持ち方に注意
  • トライポッドグリップで撮影時に気付いたのですが、スマートフォンの自撮り棒感覚でカメラを外向きにして撮影すると、スマートフォンと違いレンズが前に出ているのでバランスが悪くなり、手振れを誘発しやすくなるようです。
    グリップを握る際はカメラとグリップの取り付け部付近を握る事で安定して撮影出来ます。

    自撮り時は、反対で自撮り棒感覚で持った方がブレにくいようです。
    角度とバランスを見ながら撮影するとキレイに撮影できますよ!

オススメの別売アクセサリー

    SmallRig トライポッドグリップ3070 リモコンML-L7セット

  • 自撮りの際に便利なリモコン付きグリップ
    自撮りの際に便利なリモコン付きグリップ
  • ミニ三脚としても利用が出来る
    ミニ三脚としても利用が出来る
  • SmallRigボタンを押しながらカメラを回すと
    SmallRigボタンを押しながらカメラを回すと

SmallRig社製のトライポッドグリップ3070はとても便利なアイテム。
今回の撮影でも大活躍でした。
脚を開くとミニ三脚、閉じると自撮り棒になり、脚にある凹部分にセットのNikon ML-L7リモコンがピッタリと装着できます。
銀色のSmallRigボタンを押しながらカメラを回すと、簡単にカメラの前後の向きを変えれるギミックがとても便利です。
カメラに常に付けておくことで、撮影の幅は間違いなく広がります。

ちょっと残念なのはセットになっているML-L7リモコンには少し注意点があり、リモコンをカメラに接続すると同時にスマートフォンアプリの利用が出来ません。
Bluetoothの接続の問題だとは思うのですが、ここは改善してほしい所です。

まとめ

初めてカメラを使う人でも安心の、簡単でわかりやすいメニューや持ちやすいデザインで高画質な写真・動画が撮影出来ます。
カメラに慣れてきたら、ワンランク上の撮影も出来ますので初めての1台にピッタリ!
すでにカメラをお持ちの方も、Z30はコンパクトで高性能なサブ機としてオススメですよ。 2022.08.29 (すいか)

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