2021.09.08
Joshin 試用レポート
小型でハイスペック!ASUS SIMフリースマホ「ASUS Zenfone 8」を実機レビュー
ASUS SIMフリー Zenfone 8
ASUSから、現行最高峰のCPU「Snapdragon 888」を搭載した5G対応SIMフリースマホ『Zenfone 8』が登場。
ハイエンド機の性能を持ちながらも、片手操作がしやすい5.9インチのコンパクトボディを実現した、小型スマホ愛用者必見のモデルです。
待望の防水・防塵性能と「おサイフケータイ」にも対応し、機能も使いやすさも従来モデルから大きく進化した「Zenfone 8」を詳しくレポートしていきます。
ライター:もあ
ASUS SIMフリースマホ「Zenfone 8」
セット内容:本体、充電用ケーブル(USB Type-C)、ACアダプター、専用ケース、SIMイジェクトピン、ユーザーマニュアル、製品保証書
ハイスペックなスマホが次々と登場するけれど、見るたびに大型化していって、ポケットには入らず両手で操作するのが当たり前になった。
そう思っていた時に登場した、ASUSの最新フラグシップ機「Zenfone 8」は、従来モデルから画面サイズがグンっと小さくなり、片手操作が可能な5.9インチを実現。
「毎日持ち歩くスマホは断然小さい方がいい!」派の筆者はコレコレ!と言いたくなる、ちょうどいいサイズ感です。
小型サイズが特徴のZenfone 8ですが、すごいのがハイエンドモデルとしての性能の高さ。
CPUは現在(※2021年9月)スマホに使われる中で最高峰の「Snapdragon 888」を搭載し、高いパフォーマンスが必要なゲームや動画視聴もストレスなくサクサク動きます。
さらに、Zenfoneシリーズで初めてIP65/IP68※の防水・防塵性能と、非接触決済「FeliCa」を使ったおサイフケータイに対応しました。
※ IP65:粉塵が中に入らず、あらゆる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響がない
IP68:粉塵が中に入らず、継続的に水没しても内部に浸水することがない
今回レポートするのはZenfone 8ですが、前モデル「Zenfone 7」と同じく180度回転するフリップカメラを搭載した「ZenFone 8 Flip」も同時に発売しています。
Zenfone 8 Flip と何が違うのかスペックを見比べてみましょう。
「Zenfone 8」と「Zenfone 8 Flip」のスペック
Zenfone 8 | Zenfone 8 Flip | |
---|---|---|
OS | Android 11(ZenUI) | |
CPU | Qualcomm Snapdragon 888 5G オクタコアCPU(Qualcomm Adreno 660) | |
ディスプレイ | 5.9 インチ AMOLED(有機EL) ディスプレイ | 6.67 インチ AMOLED(有機EL) ディスプレイ |
リフレッシュレート | 最大 120Hz | 最大 90Hz |
メモリ(RAM) | 8GB / 16GB | 8GB |
ストレージ | 約 128GB / 256GB | |
生体認証 | 顔認証/ディスプレイ指紋認証 | |
カメラ | [広角] 有効画素数 約6400万画素 (SONY IMX686イメージセンサー) [超広角] 有効画素数 約1200万画素 (SONY IMX363イメージセンサー) [インカメラ(広角)] 有効画素数 約1200万画素 (SONY IMX663イメージセンサー) |
[広角 メインカメラ] 有効画素数 約6400万画素 (SONY IMX686イメージセンサー) [超広角 2ndカメラ] 有効画素数 約1200万画素 (SONY IMX363イメージセンサー) [望遠 3rdカメラ] 有効画素数 約800万画素 (3倍光学ズーム / 12倍デジタルズーム) |
バッテリー容量 | 4000mAh | 5000mAh |
イヤホンジャック | 〇 | - |
外部ストレージ | - | microSD |
防水/防塵 | ○(IP65/IP68 対応) | - |
おサイフケータイ | 〇(FeliCa) | - |
本体サイズ(高さ×幅×奥行) | 約 148 x 68.5 x 8.9mm | 約 165 x 77.2 x 9.6mm |
質量 | 約 169g | 約 230g |
カラーバリエーション | オブシディアンブラック / ホライゾンシルバー / ムーンライトホワイト | ギャラクティックブラック / グレイシアシルバー |
2機種の主な違いはサイズと、Zenfone 8は防水/防塵、おサイフケータイ機能が搭載、Zenfone 8 Flipはフリップカメラを搭載し、外部ストレージ(microSD)に対応している点です。
スペックを見比べると、Zenfone 8 Flipが上位モデルのような印象を受けますが、どちらもCPUに「Snapdragon 888」を搭載したハイスペックモデルです。
Zenfone 8 Flipは、前モデルのサイズ感に慣れていて、スマホに高画質を求める方向け。
新搭載の、カメラを前方に向けて撮影する時に商品を優先してピントを合わせる「商品レビューモード」も使うシーンが多そうです。
前面にカメラがない分フルスクリーンで使えるので、大画面で映画やゲームを楽しみたい方にもおすすめですよ。
Zenfone 8は4000mAh、Zenfone 8 Flipは5000mAhの大容量バッテリー
Zenfone 8は4000mAhの大容量バッテリーを搭載しています。
前モデルが5000mAh搭載していたので、少なく感じる方もいるかもしれませんが、個人的にはこのコンパクトサイズで4000mAhはすごいと思います。
実際にリフレッシュシートを120Hzに固定してYouTube動画を1時間再生したところ、減少は7%でタフなバッテリーを実感。
本体が熱を持っている感じもなく、ひんやりしていました。
付属の30wの急速充電ACアダプターを使えば25分で約60%まで充電できるので、実際に使用する中でバッテリー面の心配はありませんでした。
新しく「バッテリーケア」機能も備わり、充電のペースをゆっくりにしたり、上限を80%に制限することでバッテリーの劣化を抑え、寿命をより長くすることができます。
画面ロックは顔認証/ディスプレイ指紋認証に対応
生体認証は2機種とも、顔認証とディスプレイ指紋認証に対応しています。
指紋認証は前モデルは電源ボタンと一体になっていましたが、Zenfone 8はディスプレイ埋め込み型になり、画面内に表示された指紋マークに指をあてて解除します。
ボタンのように出っ張りがなく目視しなければならないので、ポケットから取り出したときにはすでにロック解除済みという使い方はできませんが、認証時間はとてもスピーディで、指をしっかり押し当てると一瞬で解除されます。
「画面を見る必要があるなら、顔認証の方が手間がないのでは?」と思いましたが、今はマスクをつけることが多いので、指紋認証がメインになりそうです。
シリーズ初!防水・防塵と「おサイフケータイ」に対応
シリーズ待望の、IP65/IP68特級の防水・防塵性能が搭載し、非接触決済の「Felica」に対応しておサイフケータイが使用可能になったのは、Zenfone 8の大きな注目ポイント!
アウトドアシーンやキッチンなどの水回りでも安心してスマホが使え、スマホをかざすだけで電子マネーや交通系ICでスピーディーに支払いができます。
この2つの機能をずっと待ってた!というユーザーも多そうですね。
片手で操作できるコンパクトボディ
Zenfoneのスマホは自身の姿が反射するほど艶やかで、グラデーションになったカラーが印象的でしたが、Zenfone 8は雰囲気がガラッと変わり、光沢のないすりガラス仕上げで落ち着きがあります。
よく見ると中央のロゴも「ZenFone」から「Zenfone」に変わっていました。
マットな質感で指紋は目立ちにくいけれど、ツルツルしているので片手操作では滑って落としそうになることも。
付属の専用ケースに滑り止めが付いているので、外で頻繫にスマホを使う方は付けておいた方がよさそうです。
実際に持つと少し厚みがあるように感じましたが、幅が狭く正面にかけて緩やかなカーブがあるため、親指が端まで届きやすいです。
さすがに上部までは届きませんが、画面の下のバー付近を下にスワイプすると画面表示が下にズレる「片手モード」があるので、上部の操作も片手でスムーズに行えます。
右側面に音量ボタンと電源ボタン、底面にはカードスロット、充電端子、スピーカーが配置しています。
電源ボタンはスマートキーにもなっていて、画面のオン/オフだけでなく、長押しや2回押しでGoogleアシスタントを開いたり、スクショを撮ったりなどカスタマイズできます。
カードスロットには両面1枚ずつ入れられ、2枚のnanoSIMカードを使い分けできる「DSDV(デュアル SIM デュアル VoLTE)」に対応。
ここは欲を言えばZenfone 8 Flipと同じく、microSDカードも入れられるトリプルスロットが良かったなと思うところ。
上部には、前モデルではなかったイヤホンジャックが復活しています。
ハイレゾ再生に対応しているので、変換アダプターなしで有線イヤホンが使えるのは本当にうれしい!
ただ、Zenfone 8 Flipでは非搭載になっています。
イヤホンジャックがあるZenfone 8か、トリプルスロットがあるZenfone 8 Flip・・・両方搭載のモデルが切実にほしい。
本体前面の上部と下部にはスピーカーを2基搭載。
Zenfone 8は特に、小型スマホから出ているとは思えない迫力の音で、臨場感のあるサウンドを楽しめます。
120Hz高速駆動のAMOLEDディスプレイを搭載
ZenFone 8のAMOLED(有機EL) ディスプレイは、1秒間に何回画面が更新されるかを計る値「リフレッシュレート」が最大120Hzと非常に高く、画面スクロールがとっても滑らか。
コンパクトサイズですがベゼルが狭い分画面は大きく、文字が見えづらいと思うことはありません。
速めにスクロールしてもブレがなくサクサク動くので、長文のネット記事やSNSのタイムラインが読みやすいです。
ホーム画面には、Google系のアプリやFacebookなど定番のSNSアプリが入っています。
ラディウス社のハイレゾ対応の音楽アプリ「NePLAYER」をASUSスマホ用にチューニングした「NePLAYER for ASUS」も搭載していて、データ圧縮のない繊細な音を楽しめます。
ハイレゾ再生は課金制ですが、スマホでハイレゾ音源が聴けるのはすごい!
「Apple Music」や「Spotify」などストリーミングサービスの曲も管理できるので、ハイレゾで聴かない方も音楽アプリとして使用できますよ。
画面を2分割にして動画とwebページを同時に見れる「マルチウィンドウ」や、特定のアプリを複製する「ツインアプリ」など、覚えておくと便利な機能がたくさんあります。
中でも、ゲームユーザーのためのアシストツール「Game Genie」は個人的に使用頻度が高そうだと思いました。
ゲーム起動後に、左端を右にスワイプすると表示されるGame Genieのメニューには、メモリーの解放、ゲームプレイ動画の録画やライブ配信、検索、通知の制限など、ゲーム向けの便利な機能がたくさんあります。
不要なアプリのメモリーが解放されることでより安定したプレイができ、他のアプリや着信の通知をオフにすることでゲームに集中できます。
複雑な設定はなくタップ1つで操作できるものばかりなので、ゲームをプレイ、配信する方は重宝しますよ。
ソニー製の高性能センサーを使用したカメラで撮影
ZenFone 8のメインカメラは、約6400万画素の広角カメラと、約1200万画素の広角カメラのデュアルカメラ。
カメラは全てソニー製の高性能センサーを採用しているため手ブレに強く、ノイズの少ないキレイな写真が撮れます。
スマホカメラとしては充分満足できますが、望遠もできるトリプルカメラ搭載のモデルが増えてきているので、ハイエンドモデルとしては少し物足りなさを感じるかな・・・。
被写体をAIが認識して自動で適切な色味にする「AIシーン検出」や、ポートレート、パノラマ、夜景モードもあり、昼夜問わず見たままの景色をキレイに残せます。
広角カメラと超広角カメラの切り替えが、タッチ1つでカンタンに行えるのもうれしい!
「AIシーン検出」をオンにして、食べ物や風景を撮影しました。
広角カメラは高い画素数を持っているだけあって、解像度が高く色鮮やかです。
同じ場所から超広角カメラで撮影すると、周りの風景も入って写真の雰囲気がガラッと変わります。
ワイドな画角で撮りたいときや大人数での撮影にピッタリです。
広角カメラよりも暗めに写る印象なので、少し光量を上げて撮ってもいいかもしれません。
最短4cmまで近づけるマクロ撮影はピントがなかなか合わず、風のある日や動く被写体は難しい印象です。
個人的には白飛びせず色をハッキリ写してくれる夜景モードがお気に入りです。
書類やホワイトボードを撮影するときは、台形補正のできる「ドキュメントモード」が便利です。
まとめ
片手で操作できる小型サイズが特徴の「Zenfone 8」。
ここが他モデルと大きく違う!といった個性はあまりなくシンプルですが、ハイエンド機らしい高スペックを持ち、防水・防塵性能、おサイフケータイ対応と、とてもつかいやすいスマホです。
ページの処理速度が速く動きも滑らかで、上部含めすべて片手で操作できる「片手モード」は荷物を持っているけどちょっとスマホを確認したい時に重宝しました。
スマホで本格的な写真を撮ったり、動画をたくさん保存したい方は「Zenfone 8 Flip」の方があっていそうですが「とにかくスマホは小型がいい!」という方はZenfone 8で間違いありません。
「サイズが大きすぎる」という理由でハイエンド機にするのをためらっている方は、ぜひチェックしてみてください!
2021.09.08 (もあ)