■家具の木地について

無垢について

無垢材は長い年月を経過しても耐えられるよう、家具になる前に4~8ケ月乾燥されます。

1.まず天日で乾燥

無垢材はまず天日で乾燥されます。
乾燥される期間は無垢材の厚さにより異なりますが、久遠で使われる無垢材は6ケ月以上乾燥され、含水率を数パーセントまで下げます。
これにより胴管(木の中の水の通る道)が細くなり無垢材の密度を高めます。

2.熱による乾燥で虫を除去

次に乾燥室に移され、熱により乾燥されます。熱により加熱されることで木の中にいる虫を除去します。

3.含水率を戻し、無垢材の伸縮率を下げる

その後、数パーセントになった含水率を十数パーセントまで戻します。
数パーセントのままですと無垢材の収縮率が大きく、家具には適さない無垢材となってしまいます。
含水率を十数パーセントまで戻すことにより、無垢材の伸縮率は1パーセント程度となります。とても重要な工程です。

芽生で扱う木地の紹介と特徴

ブラックチェリー

滑らかな手触りと長く使っているうちにあめ色に変化していくのが特徴です。ブラックチェリーは、硬く強度もあり、古くから愛されている高級木材です。
手触りの滑らかさだけではなく木目の美しさも兼ね備えており、淡いピンク色が何とも言えない上品さがあります。

山桜(ヤマザクラ)

芽生の家具ではちゃぶ台に良く使われています。クリ材等に比べると重さはありますが、堅く、しっかりとした無垢材です。一つの木でも、濃い所ものから薄いものまで、とても色の変化に富んでいるのが特徴です。
そのため、山桜の木を貼り合わせた時に、山桜独特のカラーの変化がでて面白い。木目は浅く目が細かいので、主張しすぎない奥ゆかしさが魅力です。

クリ

芽生の家具では主に、ちゃぶ台によく使われます。ヤマザクラ等に比べ柔らかいので、多少傷が付きやすいですが、針葉樹に比べると堅くしっかりしています。
無垢材の中では軽量で、頻繁に移動させることが多いテーブルなどには最適な無垢材です。
木目は深くはっきりしていて、小さな節が点在しているので、無垢材ならではの自然味溢れる質感を楽しむには是非お勧めしたい木の一つです。

ナラ

芽生ではテーブルや収納家具に使われます。芽生では主に美しい縞模様の「柾目」を使用。
アンティーク調家具の「久遠シリーズ」との相性がよく、久遠の家具はほとんどがナラ材で作られています。
ナラは狂いが生じやすく加工は難しいとされていますが、昔から高級家具の材料として使われてきた無垢材です。

タモ

芽生の家具では主に「水屋箪笥」「水屋シリーズ」に良く使われる無垢材です。
木目がはっきりとしており、堅く重厚感があるのでテーブル等頻繁に使う家具に適しています。また、塗装もムラになりにくく綺麗に仕上がります。(オイル塗装の場合)

ウォールナット

北アメリカやカナダで産出されており、チークやマホガニーと共に『世界三大銘木』の一つに数えられています。芽生の家具では主に、テーブルや椅子に使われています。
独特の色合いから、ウォールナット材のファンも多く、他の材木に比べ値段は高いですがとても人気の高い無垢材です。ヨーロッパ家具の歴史では「ウォールナットの時代」と呼ばれるほど持て囃されてきました。
シックな色合いがお好みの方は、ウォールナットの家具で統一してみてはいかがでしょうか?

桐(きり)

芽生では引出しの内部に使われている材木です。調湿作用があり、狂いが少ないので、引出しにするにはとても適した材木です。また、桐は発火しずらい木材で、金庫の内部などにも用いられているそうです。

※上記、「木地の特徴」はあくまでも芽生で取り扱っている無垢材の中での比較です。
※無垢材は自然のものですので、「木地の特徴グラフ」の限りではない場合がございます。

針葉樹と広葉樹

芽生の家具は「広葉樹」の木で作られています。 広葉樹は針葉樹に比べ、比較的堅く、強度があり傷が付きにくいというのが特徴です。(但し何万種類もある広葉樹の中には柔らかく軽いものもあります。)
その為広葉樹は主に、土足であがる欧米の床材や、日常的に使う事の多い家具の材料に多く使われてきました。
針葉樹に比べ、重さはありますが、重厚で傷が付きにくい物をお求めでしたら、芽生で使われている、ヤマザクラ・クリ・ナラ等の広葉樹の無垢材で作られた家具をお勧めいたします。
逆に針葉樹で作られた家具は比較的軽く、持ち運びしやすい・柔らかくソフトなイメージ、という特徴があります。
家具に使われる針葉樹としては主に、パイン材(マツ)や杉・ヒノ木などがあります。