高麗人蔘は古来その強壮作用で知られる薬効によって珍重されてきました。

栽培は困難で18世紀までは山に自生しているものを摘み取るしかない貴重品でありました。大変に高価な生薬で一般の人が手に入れることも不可能でありました。
李氏朝鮮の頃初めて栽培に成功するも、その数量は限定されており、しかも天然物に比べると残念ながら薬効は落ちることは否めませんでした。しかしながら、韓国が気候や土質が高麗人蔘の生育に最適な自然環境に恵まれていることも事実であります。韓国において、たゆまぬ研究の結果、安定した品質による商品化が成功した歴史があります。

由来

高麗人蔘が強壮剤として薬物史に現れたのは中国前漢時代の約2000年前。漢方医書の原本と言われている「神農本草耕」には、その薬効と応用について具体的に説明されており、野生の高麗人蔘の自生地など紹介されている。
学名　Panax ginseng （＝万病を治療する）という意味です。

栽培

高麗人蔘の生育に適した地域を用意し、有機土壌を１～２年かけて準備します。決して直射日光が当たらないよう日よけを配置します。高麗人蔘の脳頭、胴体、各部がバランス良く育てるのが重要で、6年根ともなると、脳頭が肥大し、胴体は長さ７～１０cm、直径２～３ｃｍに成長し、いくつかの球根が形成され、根全体の長さ３４ｃｍ、重さ４０－１２０ｇにもなります。

栽培後の加工

高麗人蔘は収穫後の貯蔵が難しく腐敗と損傷が起きやすい。（加工してない状態のものを水参と呼んでいます。）その為、保存加工の方法によってその呼び名も異なります。

• 白参：4年根の皮を剥いで熱風等により乾燥させたもの。
• 紅参：6年根を表皮のまま蒸気その他の方法で蒸して乾燥させたもの。
  6年根となると根や皮やひげにサポニンの栄養素が貯まるので表皮のまま加工したものです。
• ３． 太極参：水参を熱湯機に入れて茹でた後乾燥させたもので、直立の形です。紅参と白参の中間状態の人参と言えます。

高麗人蔘の服用と
料理のための手入れについて

一番基礎的なことは人参についている土とごみを取り去ることです。土をざっと落としたあと歯ブラシを使用して流水にさらしながら細部に挟まっている土を取り落とすことが重要です。

• 水参２０ｇ＋牛乳１８０ｍLをミキサーにかけて朝空腹時、または飲酒時に飲用。
• 蒸すか乾燥させた水参７５０ｇ（２ｍｍ大にカット）を蜂蜜１．８Lにつけて冷蔵庫に保管し、随時服用。
• 煎じて服用（水参２００ｇ＋ナツメ８～１０個＋生姜２～３個）を２～３時間煎じ随時服用
• 高麗人蔘料理としては、サラダ、キムチ、和え物、蔘鶏湯など根全体の水参を使った料理がお勧めです。