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福井県敦賀市にある本社から北海道紋別へ!出発〜 まずは、車で2時間かけて中部空港へ! 早速チェックインして、早めの昼ご飯を食べましょう♪ 名古屋といえば…ウナギときしめん! 腹ごしらえも終わったので、いざ北海道へ! 2時間ほどで北海道の上空に。4月中旬なのに雪が残ってます! 女満別(めまんべつ)空港に到着!天気は良いけど寒い〜 ※オホーツク紋別空港の方が近いんですが、羽田空港からしか飛んでいないので。 レンタカーで紋別を目指します! 1時間ほど走ってるんですけど、紋別までまだ60キロもあります。遠いな〜。 ちなみに、道路の上に付いている矢印「↓」は、除雪の目印らしいです。 雪に覆われて、どこまで道路か分からなくなるそうです。 サロマ湖と白樺の木。いかにも北海道っていう感じですね〜
紋別までもうすぐ。案内看板にカニのマークが!笑 女満別空港から車で走ること約2時間30分。日没までになんとかホテルに到着しました! 明日はAM3時に起きて毛カニ漁に同行するので、食事はホテルで簡単にすませましょう。 温泉に入ってから至福のひととき♪早く寝ないといけないんですけど、ビールが進みます… いよいよ毛ガニ漁へ! AM3時30分、紋別港に到着。眠いです…。そして寒い!(氷点下1℃) この赤色の丸いカゴが、毛カニ漁で使うカゴです。
何やら漁師さんの会話を聞いていると、沖の方の波がけっこう高いようで、 もしかすると漁を諦めて途中で引き返すかもしれないとのこと。嫌な予感… 残りの船も次々に出港します。 ここ紋別では、6隻の漁船が船団を組み毛ガニ漁をしています。 1隻だけ漁に行って、残りの船は行かないとかいうのはなく、すべて一緒に行動します。 漁場まで1時間ほどあるので、船室に入ってしばし仮眠…。 沖に出るにつれて波が高くなっているのか、船が大きく揺れ始めました。 「やっぱダメだわ。港に引き返す。」と漁師さん。 毛カニ漁の船は10トンほどでそれほど大きくなく、 船の横からカゴを引き上げながら漁をするので、波が高いと転覆の危険があるのです。 残念ですが帰港…。自然相手の仕事なのでしょうがないですね。 他の船も、次々と帰港してきます。 ちょうどタラバガニの刺し網漁の船が港に入ってきたので、写真だけ撮らせてもらうことに。 活きの良いタラバガニです! アラスカ産やロシア産と比べると、北海道のタラバガニは小さめサイズですね。 毛ガニ漁は見れなくて残念だったけど、また明日に期待! ホテルに帰って2時間ほど仮眠して起きてみると… 雪が降ってます!やっぱり北海道は寒いですね〜 あいにくの天候で毛ガニ漁はなかったのですが、 前日にイケスに入れておいてくれたので加工場は予定通り視察できるとのこと。 紋別港のすぐ近くにあるニチモウ株式会社さんの紋別工場へ。
ニチモウ紋別事務所の縞所長に、紋別の毛ガニがなぜ美味しいのか?他の産地とどう違うのか? その秘密をじっくり1時間かけて教えてもらいました。
それでは、加工場を見学させてもらいましょう! 生きたまま熱湯でボイルすると、生存本能で足を外すので、まずは真水で〆ます。 足折れや身入りの悪いカニを検品しながら、輪ゴムで足を縛ります。 さすが手慣れた熟練の職人さんなので、あっという間に作業が進みます。 このスピードと検品の正確さで、最終製品の品質が決まります。 続いて釜茹での工程です。専用の大釜を用いて高温で一気に茹で上げます。 この時の塩加減と茹で時間がとても重要で、カニの大きさによって微妙に変えるのが職人技です。 茹で上がったら真水のタンクにカニを移して荒熱をとります。 ちょっとした事ですが、この時に氷を入れて低温でギュッと身を締めると、 ゆで卵と同じで食べる時に殻の身離れが良くなるのです。 ウォッシャーマシンで茹で上がりのアクや汚れを洗い落とします。 休む間もなく流れ作業で毛ガニを処理します。 真水で〆てから急速冷凍するまでの時間が早ければ早いほど、 「鮮度が落ちない」=「味が落ちない」っということなので、しつこいようですがスピードが重要なのです。 っとはいえ、味はもちろんのこと見た目も重要です。丁寧に1尾ずつブラッシング。 最終検品をしながら、一級品の毛ガニにだけ「ニチモウブランド」のタグが付けられます。 最終検品をクリアした毛ガニを手に取ると、確かにズシッと重量感があります。 そして、なんとも言えない鮮やかな茶色をしています。 いよいよ最後の急速凍結の工程へ。 凍結に入る前にカニの芯温を測り、しっかり冷却できているかチェック。 なぜ冷却する必要があるかというと、凍る直前まで冷やしこんでおくと、 冷凍段階で素早く凍結できるため、細胞が壊れずに品質劣化が少なくなるからです。
冷やし込みに問題がなければ、カニをリフトで釣り上げて… マイナス18℃のブライン溶液に漬け込み、わずか30分間で急速凍結します。
凍結開始から、わずか30分で凍結が完了しました。 漁場&漁期限定、漁法、凍結方法までこだわった一級品の毛蟹が完成! 工場の視察も無事終わったので… ちょっと早いですが、夜ご飯でもたべに行きましょう♪ 地元の漁師さんお薦めの「居酒屋じん兵衛」さん。 仕事終わりに飲むサッポロ生ビールとつぶ貝。最高ですね〜 まずは定番のたこザンギ!(北海道では唐揚げのことを「ザンギ」といいます) そして、アスパラベーコン! ツボ鯛の一夜干しがあったので迷わず注文! 以前は当店でもネット販売してたんですけど、ここ数年急に品薄になり現在は販売休止してます。
こちらは注文してないんですけど、店主からのサービス! 前浜の底引き網漁でとれるズワイガニ。食べて飲んで、もうお腹いっぱい(^^) これで明日の早朝、天気が回復して毛ガニ漁に行けると文句なしなんですけどね〜 翌朝、さらに寒波が強くなり、2日連続で毛ガニ漁に行けず…。 仕方ないので、こうなったら紋別観光でもしましょう!巨大なカニ爪… こちらは流氷を割りながら進む大人気の観光船「ガリンコ号」。 残念ながら今シーズンの運航は終了し、陸揚げされてました(^^ゞ あちこち観光してたらお腹が空いたので… 生ネタの海鮮丼を豪快に!北海道ならではですね〜♪ 結局、2日間とも毛ガニ漁に行けないまま、帰りの飛行機の時間が迫ります…。 天気予報によると、今日の夕方から風も止み南風に変わるとのこと。 もう一日あれば毛ガニ漁に行けたかもしれない… 結局、飛行機のチケットをキャンセルし、ホテルも延泊。 せっかく北海道にまで来て毛ガニ漁の船に乗らず帰るのは、カニ職人としてのプライドが許しません。 こうなったら意地でも毛ガニ漁に行ってやると心に決めたのです! 早朝3時30分に港に行ってみると、天気予報通り無風です。 いざ、念願の毛ガニ漁へ! 全速力で1時間ほどかけて漁場へ。 沖まで来ると陸地と違って風が強くて、とにかく予想以上の寒さにビックリします。 風速1mで体感温度が1℃下がるといわれていますので、 この日の最低気温が0℃だったので、おそらく体感温度はマイナス5℃以下…。 それぞれの持ち場に付いて、いよいよ毛ガニ漁の開始! 水深120mから次々にカゴを引き上げていきます。 念願の毛ガニとご対面! あれっ?っと思うかもしれませんが、カゴに入っている毛ガニの半分くらいは海へ戻します。 脱皮直後の身の詰まり具合の悪いカニだから、漁獲して工場に持って行っても結局製品になりません。 「やっぱり、身入りの悪いカニを漁獲すると市場でのセリ値が下がるからですか?」と聞くと、 「キロ当たりのセリ値は品質の良し悪しに関係ない」とのこと。 では、なぜそこまで厳しく検品するのでしょうか? ましてをや、今年は昨年の半分くらいの不良だそうです。 普通だったら、漁獲量を確保するために選別の基準を甘くしてしまうと思うのですが…。 漁師さんいわく、 「この身入りの悪いカニも来年になれば、しっかり身の入った毛ガニに育つし、 海の資源は限られているから、乱獲してたら自分たちの仕事もなくなってしまうからね。」 うーむ、、、目先の利益にとらわれない自然と共に生きる重い言葉に圧倒されました! 身入り8割以上の堅ガニのみ漁獲しています。 甲羅の幅で大・中・小の3規格に選別します。 漁獲した毛ガニは次の漁の邪魔にならないように船室へ。 休む暇もなく次の漁場へ向かいます。 船の前方からの毛ガニ漁の様子。 船の上から。 このポジションからの撮影は、船が揺れるので結構怖かったです!笑 ちなみに、カゴの中に入れるエサは凍ったスルメイカを輪切りにしたもの。 こちらは、同じ船団の船を横から撮影した写真です。 船の後ろから。 毛ガニ漁のカゴは1個ずつ手で結んでいるんですけど、1秒くらいの神業です。 AM11時。漁の開始から6時間で約1000個のカゴを引き上げて毛ガニ500kg漁獲しました。 情けない話ですが、寒さに耐えきれず撮影の合間にちょくちょく船室でコーヒーを飲んで温まってました。 漁師さんはというと、漁場から漁場の移動中も、カゴの手入れなどで休む暇がありません。 AM12時。紋別港に到着。 すでに同じ船団の2隻は帰港し、荷揚げしています。 続いて、僕らの船も荷揚げ開始。 次々と荷揚げされます。 大型トラックに積まれて、すぐさま加工場へ運ばれます。 平栄丸の皆さん、ありがとうごいました! 飛行機の時間が迫っているので、急いで紋別空港へ。 少し時間があったので、網走ビールで旅の思い出にふけりながら一杯♪ 飛行機に乗り込む時には大粒の雨が降り始めていました。 3泊4日の毛ガニ買い付けの旅も、なんとか無事終了。 |