パン作りには強力粉？
小麦粉は、小麦粉に含まれるたん白質（グルテン）の質と量によって、「強力粉」「中力粉」「薄力粉」に分類するのが一般的です。パン作りに適しているのはたん白質の含有量の多い「強力粉」です。たん白質は水を含むと粘りと弾力のあるグルテンが形成されます。パンがふっくら膨らんだり、うどんなどの麺のシコシコした食感は、このグルテンの働きによります。
強力粉でも「ふんわり」した軽いパンや、「もっちり」した噛み応えのあるパンなど、たんぱく質の含有量の違いや小麦の特性などで様々です。
強力粉と薄力粉の違い
薄力粉と強力粉ではグルテンの含有量が異なるため、強力粉はパン作りに、薄力粉はお菓子作りになど、使用用途に違いがあります。また、強力粉は「硬質小麦」、薄力粉は「軟質小麦」と、小麦の種類が違うため、粒子の大きさや手触りが違います。強力粉は粒子が粗いため手からサラサラと滑り落ち、薄力粉は粒子のきめが細かいので、手にまとわりつき離れにくい特性があります。保存容器に移し替え、強力粉と薄力粉が分からなくなった際は、粉をにぎって、ダマにならずサラサラと元の状態に戻ったら強力粉です。
小麦粉の分類と特性
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グルテンとは？
小麦粉に含まれているたん白質の約85％がグルテンとグリアジンです。このふたつに水を加えて捏ねることでグルテンが形成されます。パン作りでは、グルテンがイーストの発する炭酸ガスを覆うことで、パンが膨らみます。また、グルテンをよく形成されるためには、小麦粉のたん白質の量に応じた分量の水を加えることが必要です。生地の温度が低すぎるとグルテンは形成されにくく、温かくすると形成が速くなります。お菓子作りの際は、たん白質が少ない薄力粉を使用し、グルテンが形成され過ぎないよう軽く混ぜることが大切です。
灰分とは？
灰分（かいぶん）とは、カリウムや鉄、マグネシウムなどの食品中の無機質の量のことです。小麦の皮部や胚芽部に多く含まれ、灰分が少ないと白色の粉となり良質とされ、灰分が多いと褐色の粉になります。また、繊維質、ミネラル分は灰分が高いほど多く、酵素活性も高くなります。
