オリーヴ・ドゥ・リュックのリュック・ドゥマンジュです。
「プロヴァンスのBon!を食卓に♪」

12月になり、いよいよ季節は冬本番ですね。
街にはクリスマスのイルミネーションが灯り、お花屋さんではシクラメンやポインセチアなどの冬の花々が見受けられるようになりました。
さて今回はプロヴァンスの冬についてのお話となります。

クリスマスの愉しみ
Joyeux Noël

南フランスの冬の訪れと言えばオリーヴの収穫から始まると言っても過言ではありません。
私は毎年オリーヴの作柄のチェックと、工場視察を兼ねて11月中旬から12月中旬にかけてフランスへ行っております。
この時期に収穫されるオリーヴの実は、熟成が進んで黒々としていてオイリーなのが特徴であります。
昔ながらのまろやかなタイプのオリーヴオイルの原料に最適なものであります。

モンペリエのオペラ座

またこの時期は夜になるとクリスマス向けにライトアップされた町が美しく、いつ訪れても何十年と変わらない我が故郷の風景にホッとします。
日本ではお正月に家族や親戚と過ごすことが多いと思いますが、フランスでは、家族や親戚、はたまた友人や恋人と過ごす事が多いのは年末年始ではなくクリスマスになります。

プロヴァンスのクリスマス

クリスマスの時期になると、フランスでは「クレッシュ」と呼ばれるクリスマスの飾りつけをする習慣があります。 プロヴァンス語で「小さな聖人」を意味するサントン(santons)人形と呼ばれる陶器でできた人形などを市場で買い、各家庭で色を塗って、キリスト誕生の様子を再現して飾りつけるのですが、フランスではこの習慣をとても大切にしています。
昔我が家にあった古い写真が出てきましたのでご覧ください。

クレッシュの飾りつけ

そして、クリスマスには家族揃って家庭料理を堪能します。
何といってもフォアグラ用の鴨を一羽買ってきて家族でいただくのですが、私の子供の頃の作り方と現代の作り方が異なる話をいたします。

血管を取り除き、塩コショウを振って一晩寝かせるところまでは今も昔も同じ下処理方法です。
その後の工程ですが、現在フランスでは電子レンジを使って「チン」します。
手軽につくれるこの製法ですと、直ぐに食べるか冷蔵庫で保管しても、数日が限界です。

レンジでチンして作ったフォアグラ

私が子供の頃の作り方はといえば、下処理したフォアグラを瓶に詰めて、お湯にかけて中心温度が105℃になるまでじっくりと約1時間煮沸して作るのです。 そうして作ったものは、全体にムラが無く鮮やかな綺麗な色をしています。それを地下室で1年間保存し来客があった時などにいただくのですが、何と1年も冷蔵庫に入れることなく食べられるのです!
そして今度はフォアグラを取り出した後の鴨肉です。
今はどこの家庭でもオーブンで焼いて直ぐ食べるのですが、子供のころは鴨の油で塩漬けにして陶器で煮込み、やはり地下室で長期保存をしていました。


昔ながらの製法で作ったフォアグラ

現在、日本に住む私の悩みはといえば、おいしいフォアグラ作りを楽しめないことです。
良い材料が入手できない…。時間がない…。地下室がない…。の、「ないない尽くし」の生活であります。

今は昔の物語でした。


寒い日は体の芯から暖まるスープなどが食べたくなりますよね。
フランス料理のスープと言えば、「スープ・ド・ポワソン」ですが、プロヴァンスのBon!~夏~でご紹介しましたので、今回は白いんげん豆を煮込みんでつくる「カスレ」という料理をご紹介します。

私の故郷、プロヴァンスの隣の地域(スペイン寄り)であるカルカソンヌ地方の名物郷土料理です。
白いんげん豆とソーセージや鴨肉などをカソールと呼ばれる深い土鍋に入れて長時間煮込んで作る豆シチューです。
材料を混ぜて煮込むだけ!簡単で、カラダが温まる寒い冬にぴったりな逸品です。

煮込む際のホールトマトを私どものラタトゥイユ・プロヴァンサルに変えていただくとプロヴァンス風に仕上がりますよ!

カスレ

材料

材料名 分量

ポジリポカンネッリーニ(白いんげん豆の水煮)

400g

玉ねぎ

1/2個

セロリ

2/3本

にんにくペースト

小さじ2

オリーヴオイル

大さじ2

あらびきウインナー

4本

ベーコン

400g

600ml

トマト缶(ホール、カットどちらでも)

200g

白ワイン

50ml

コンソメ

小さじ4

塩・コショウ

適量

パン粉

適量

ミックスオリーヴ

お好みで

ハーブ(セージ、パセリ、バジルなど)

お好みで

作り方

下準備
・白いんげん豆の水気を切っておきます。
・セロリの筋をとっておきます。

1.

玉ねぎ、セロリをお好みの大きさでみじん切りにし、ベーコンは2cm程度の厚さに切ります。

2.

鍋にオリーヴオイルをひき、ベーコンを炒めます。ベーコンから油がでてきたら、玉ねぎとセロリを入れ炒めます。

3.

玉ねぎがしんなりするまで炒めたら、白ワインを加えて中火でアルコール分を飛ばします。

4.

水、水気を切った白いんげん豆、トマト缶、コンソメ、にんにくペーストを加えたら弱火で30分ほど煮込み、塩コショウで味を整えます。

5.

耐熱皿にうつし、パン粉を振りかけます。お好みの大きさに切ったソーセージを並べ、再度パン粉をかけたらオリーヴオイル(分量外)を回しかけます。

6.

200度のオーブンで約10~15分焼き、仕上げにパセリを振りかければ完成です。

カスレはどんな具材でも良く合うのでお好みの具材でアレンジしてくださいね。
もちろん、オリーヴとも相性抜群です!ぜひ、お試しください。

使用アイテムは
コチラ

ODL
オリーヴオイル
エクストラヴァージン

フルーティで香り高く、さらりとした食感が特徴のオリーブオイルです。生のままでも加熱しても風味が損なわれないので様々なお料理にお使いいただけます。

Midi Conserves
にんにくペースト

新鮮なにんにく、塩とひまわりオイル、レモン汁を使用した香り高いペースト。芯が出る前に収穫されたにんにくを使用しているので、自然な甘味が感じられます。

Midi Conserves
ラタトゥイユ
プロヴァンサル

プロヴァンスのハーブとたっぷりの野菜を使用した南仏料理ラタトゥイユの瓶詰めです。そのままでも、パスタやグリル料理へのトッピングにもおすすめです。

ARNAUD
ミックスオリーヴ
プロヴァンサル

5種類のオリーブとタイムを赤ワインビネガーとひまわりオイルで漬け込みました。それぞれに違うオリーブの味と食感に合わせ、色もお楽しみいただけます。


あとがき

熱々のカスレを囲みながら、美味しいバゲットと、ワインを飲んで、家族や友人と楽しいひと時を過ごしてくださいね♪
テーブルにはもちろん、オリーヴの塩漬けもお忘れなく!


merci,au revoir

これまでのお話は
コチラから♪

プロヴァンスの味
ご家庭で味わいませんか?

Olives de Luc
オリーヴドゥリュックカタログ

選りすぐりの価値ある食材。オリーヴドリュックの美味しい食材。
南仏出身のリュック・ドゥマンジュ氏が自ら現地で選んだ、プロヴァンスの香りを感じさせるオリーヴドゥリュックのこだわりの食材をお届けします。できるだけ添加物を使わず、古くから伝わる伝統製法で作られる、安心と美味しさを追求した選りすぐりの食材は、有名ベーカリー、デリカ、レストランでも使用される自信の商品ばかりです。