高地栽培のオーガニックイチジク畑へ

次の産地に向かう途中でランチタイム。トルコではポピュラーなトルコ式ピッツア。
そして初体験の塩入り牛乳(AYRAN)。牛乳は苦手でしたが、さっぱりしていて一気に飲み切りました!
昼食場所から約30分程度移動して山間部へ。
Happy Village Project 参加したファーストビレッジ
山の中腹に村が見えます。
少し前までは、村に行くためにこの山間を登っていたそうです。
1991年、ISIK社の提案によって「Happy village」プロジェクトがスタートしました。
このプログラムは、ISIK社と農家がともに協力して有機による農法を広めるプログラムです。

この村は、「Happy village Project」に最初に取り組んだ村です。1991年に全農家140軒が賛同して始まりました。現在では150以上の村が賛同しているプログラムです。
ここは、そのスタート地となった記念すべき村で、「First village」と呼ばれています。
(現在、この村では約300ヘクタールの畑で年間約1000tのイチジクを収穫しています)
ISIK社は村から収穫されたオーガニックイチジクを買い取るだけでなく、生活用水のパイプライン設備や建物の改修など、産地に住む農家の生活水準向上のために、あらゆるサポートを行なっています。
「Happy village Project」とは、有機栽培を通じて消費者も生産者も豊かになることを目指す仕組みです。現在では、「Happy village」プロジェクトに200の村が賛同して、オーガニックイチジクを栽培しています。
Happy villageプロジェクトに参加している農家は一軒ごとにオーガニック栽培の認定を受けています。そして、当社が取り扱うイチジクは、「どの山のどのエリアで収穫された果実であるか」を特定することができます。
現地を訪れ、オーガニック認証に必要なトレーサビティ(追跡能力)がしっかり働いていることを確認できました。

更に登ること約30分、標高600m以上の高地に到着しました。
車が入ることができない山の斜面を登り、ようやくイチジク畑に到着です。
イチジクの木は斜面に植えられています。しかし、予想以上の急勾配です。
景色は素晴らしいですが、機械も導入できないこの斜面では、毎日の収穫作業はとても重労働です。
こちらの写真は道路脇に設置された昇降機です。
収穫したイチジクの運搬に使います。
確かにこの急斜面の収穫作業には、欠かせない道具ですね。
Photo by ISIK Tarim Urunleri A.S. Izmir / Turkey
このように高地では、収穫から運搬まで、すべて人の手によって行われています。
また、冬には畑を耕し、土を柔らかくする必要がありますが、この作業には機械ではなく牛や馬などの家畜が使われます。
傾斜の耕起には、機械よりも家畜の方がバランスをとって耕すため、優れているそうです。
そして、こちらの耕地でもオリーブの木が植えられています。
オリーブの木にぶら下がっているペットボトルは、害虫用のトラップだそうです。
容器にはビネガーとシュガーを混ぜた液体が入っていて、匂いにつられて容器の中に入った虫は外に出られません。(今は液体が蒸発して虫の死骸だけが残っていました)
さて、高地のイチジクは低地に比べて10日から2週間程度収穫が遅いため、この時期はまだ本格的に収穫は行われていません。
もうすぐ収穫が始まると言う直前に訪問しましたが、低地に比べて高地のイチジクはとても綺麗に感じます。
イチジクは、天日干しで乾燥させるように思いがちですが、木に実っている段階である程度乾燥した状態にして収穫します。

そして雨よけのために畑の近くに設けられたビニールハウスで5日程度天日干しされたのち、低温貯蔵庫に保管されます。
山の中のイチジクの畑に一時乾燥させるためのビニールハウスが点在しています。
ビニールハウス内での乾燥工程
今年のイチジクは、最高に近い出来栄えとの情報です。
現在工事中の一時低温貯蔵庫。
品質を保つための重要な拠点となっています。間も無く機械も導入され温度管理され本格的に稼働されます。
イチジクが一定量がストックされると、いよいよ原料を工場に移動させます。
農家の皆さんに対して、尊敬と感謝の気持ちを抱きつつ、翌日は工場見学に向かいます。

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