基本のKEY ストレート法 ~基本の製法~

ストレート法とは生地を作るための仕込みが1度で済み、焼成までを1日で行うパン作りにおいて最も基本的な製法で、【ディレクト法】【直捏(じかごね)法】などとも呼ばれています。
作業工程が他のパン作りの製法と比べ、簡単で分かりやすく発酵に必要な時間も短いのが特徴です。
そのため、ストレート法で作ったパンは、素材の風味や旨味などをダイレクトに感じやすく、小麦の味わいを生かしたフランスパンや欧風パンなどに向いています。

まずは、基本の製法のポイントを押さえて、パン作りのスキルを高めていきましょう。

【シェフのワンポイントアドバイス】
シンプルな製法だからこそ生地の調整が難しく、配合や生地などを後で調整することができないので、美味しいパンを焼きあげるためには、1つ1つの工程を慎重に行う必要があります。
材料の配合やミキシング、発酵の加減など少しの差で出来上がりが大きく左右されるので注意しましょう。

作り方

1.ミキシング

全ての材料を混ぜ合わせて、なめらかな状態になるまでしっかりと捏ねあげます。



■推奨捏ね上げ温度目安:約27~28℃

綺麗に丸めて分量外の油脂を塗ったボウルに入れます。


【シェフのワンポイントアドバイス】
パンの種類によっては、材料の入れ方や入れる順番などがポイントになってきます。
作りたいパンの仕上がりイメージによって、副材料(砂糖や乳製品など)や、レーズン・くるみなどを加えていきましょう。
たとえば、ソフトな食感の食パンを作る際の油脂を加えるベストなタイミングは、グルテンがしっかり形成されたのを確認(グルテンチェック)した後になります。

2.フロアタイム(一次発酵)

2倍程度の大きさになるまで、温かい場所や発酵器などで発酵させます。
(目安:温度30℃ / 湿度75%(発酵器)/ 約60分)
フィンガーチェックなどをして、発酵の完了を確認します。



【シェフのワンポイントアドバイス】
フィンガーチェックは生地の一次発酵の状態を確認する方法の1つです。
膨らんだ生地の中央に、小麦粉を軽くつけた人差し指を第二関節まで差し入れ穴をあけ、穴が閉じていくようであれば発酵不足、そのまま穴があいた状態か少し戻る程度であれば発酵完了の目安です。
生地が萎んでしまったり、大きな気泡ができている状態は過発酵状態となります。一度、発酵し過ぎてしまうと生地を修復することができないので生地の様子を確認しながら発酵させましょう。


備考
パン作りのコツを学ぼう!

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