

基本のKEY リュスティック
~手混ぜとパンチで作る生地(グルテン)~
フランス語で「野趣的な」という意味のリュスティックは、フランスパンの一種で丸めも成形もせずに焼くパンです。
リュスティックは、レイモン・カルヴェル氏という日本では「パンの神様」と崇められるフランス人のパンの先生が作られたもので、比較的新しいレシピです。
作り方はパンとしては独特で、加水率が高めの扱いにくい生地なので「成形」をしません。
中級編第6回目では、一般的な「捏ねて作る生地(グルテン)」ではなく「手混ぜとパンチで作る生地(グルテン)」をマスターしましょう。
通常の捏ねるパンの場合、捏ねている間に空気を抱き込み、生地の酸化が始まります。
パンは生地を酸化させないと、きれいな形には焼けませんが、酸化が進むことで風味や香りが少しづつ落ちていきます。
リュスティックは、最小限に酸化を抑え、風味や香りを最大限引き出したパンです。
上手に出来ると、小麦粉のカロテンが残って内層の色がクリーム色になります。
酸化が最小限に抑えられた証です!
是非、挑戦してみましょう。
【シェフのワンポイントアドバイス】
手で捏ねますが、しっかりとグルテンを繋げる生地ではないので、ハード系生地を取り扱う際の入門編としてもおすすめです。
※関連レシピ手で捏ねますが、しっかりとグルテンを繋げる生地ではないので、ハード系生地を取り扱う際の入門編としてもおすすめです。
Pain rustique/パン リュスティック(冷蔵法)
パン・ド・ ロデヴ
材料 (2個分)
材料名 | 分量 |
---|---|
200g |
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4g |
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1.6g |
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1g |
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水 |
160g |
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【道具】 |
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作り方
1.下準備
・塩、セミドライイースト、ユーロモルトをそれぞれ水に溶かしておきます。
【シェフのワンポイントアドバイス】
ほとんど捏ねない「手混ぜ」の生地なので溶け残りを防ぐために、塩、セミドライイースト、ユーロモルトは、それぞれ水に溶かしておきます。
ほとんど捏ねない「手混ぜ」の生地なので溶け残りを防ぐために、塩、セミドライイースト、ユーロモルトは、それぞれ水に溶かしておきます。

2.ミキシング(手混ぜ)
ボウルに、イースト溶液、粉、ユーロモルト溶液、塩溶液の順に入れて、手でざっくり混ぜ合わせます。
粉けが残ったり、水気が残っていなければ、手混ぜ終了です。
【手混ぜのPointを動画で!】
3.発酵
ある程度なめらかな状態になれば、分量外の油脂を塗ったタッパーにいれます。
温度27℃、湿度75%で約30分発酵させます。


タッパーを反転させ、作業台に形を崩さないように慎重に生地を移します。
軽く叩いてガスを抜きます。
全周囲から生地を折りたたみながらパンチをし、そのままタッパーに戻します。
【パンチのPointを動画で!】
5℃の冷蔵庫に入れ、一晩寝かせます。(冷蔵長時間発酵)
再度パンチをしてから、20℃まで復温させます。

4.分割
タッパーを反転させ、作業台に形を崩さないように慎重に生地を移します。
スケッパーでカットする位置に予めラインを引き、垂直に素早く生地を2分割します。
【気泡をつぶさない成型のPointを動画で!】
5.ホイロ(最終醗酵)
キャンバス地を敷いた天板に並べ、温度30℃、湿度75%で約50分最終発酵させます。

6.焼成
軽く粉を振ってクープを入れます。
230℃のオーブンでスチームをかけて、約25分焼成します。
※オーブンの機種や小麦粉の違いにより、焼き上がり時間や焼き上がり方は異なります。お持ちのオーブンに合わせて、温度や時間を調節してください。 
