

伝統の焼き菓子フィナンシェ
フィナンシェは、アーモンドとバターの香ばしくも豊かな味わいが楽しめるフランス発祥の焼き菓子です。
由来は諸説ありますが、フランス語で「フィナンシェ」とは金融家という意味で、その美しい焼き色と長方形が金塊に似ていることから名付けられたといわれています。
基本材料はマドレーヌとよく似ていますが、全卵を使うマドレーヌに対して、フィナンシェは卵白のみを使うので、 表面はカリっとしながら、中はもっちりとした食感に仕上がります。
また、「ブール・ノワゼット」という焦がしバターを生地に混ぜこむことで、より一層香ばしく芳醇な香りのフィナンシェに仕上がります。
シンプルな見た目と味わいなので、配合を変えてチョコレートや抹茶などお好きなアレンジでお楽しみください。
作り方
1.下準備
【焦がしバター】
・バターを溶かしやすいよう均一にカットしておきます。
・水又はぬるま湯の準備をしておきます。
【生地】
・アーモンドプードルと薄力粉をそれぞれふるっておきます。
・卵白を常温に戻しておきます。
・蜂蜜を人肌程度に温めてゆるませておきます。
【型】
・型に油脂(分量外)をたっぷりと塗っておきます。
【シェフのワンポイントアドバイス】
焼き上がったフィナンシェはもろく、生地には糖分が多く含まれているため型にこびりつきやすいので 綺麗に型から外れるように、型にはたっぷりと油脂を塗っておくようにしましょう。

2.【焦がしバター】
カットしたバターを鍋に入れ弱火にかけ、バターが溶けてきたら強火でしっかりと焦がしていきます。
【シェフのワンポイントアドバイス】
フィナンシェの特徴でもある「香ばしさ」を醸し出すために、しっかりと焦がして風味を引き出します。


程よく焦がせれば、予熱で温度が上がらないように鍋ごと水又はぬるま湯につけ、漉し器などで漉します。
【シェフのワンポイントアドバイス】
焦がしバターは火を止めても自身の熱でどんどん焦げてしまうので、ちょうど良く焦げたらすぐに火を止めて、温度上昇を止めるために 鍋ごとすぐに水又はぬるま湯につけて冷まします。
出来立ての熱い焦がしバターを氷煎してしまうと、水が一気に熱せられて水が弾いて火傷する危険がありますので注意してください。

さらに、キッチンペーパーなどを使用して再び漉して、冷ませば焦がしバターの完成です。


3.【生地】
ボウルに卵白とお好みでバニラビーンズペーストを加え、泡立て器で混ぜて卵白のコシを切りながらしっかりと混ぜます。


グラニュー糖と蜂蜜を加えて、ざらつきがなくなるまでよく混ぜ合わせます。


ふるっておいた粉類を加えてよく混ぜ合わせてから、焦がしバターを加えて丁寧に混ぜ合わせていきます。



生地を絞り袋に入れて、型に絞り出します。
型に生地を絞り出したら、トントンと軽く型を台に落とすようにして気泡を抜きます。


4.焼成
190℃に予熱したオーブンで、約15分焼成します。
※オーブンの機種・小麦粉等の違いにより焼き上がり時間・焼き上がり方は異なります。お持ちのオーブンに合わせて、温度や時間を調節してください。
焼き上がれば、型から取り出してケーキクーラーなどの上で冷ませば完成です。

5.完成
