基本のKEY カレーパン
~フィリングの包み込み~

こんがりときつね色に揚げられた衣と、中のカレーの濃厚な味わいや風味が魅力のカレーパンは、日本発祥のパンです。
カレーフィリングを包み込むには、中級編第5回で行った包餡のポイントを抑えながら、柔らかく具材感のあるフィリングを包み込むコツを掴んでください。
今回は定番の揚げカレーパンと、オーブンで焼くことによりヘルシーな焼きカレーパンの2通りのレシピをご紹介します。
丸形とフットボール形、形が違う包み込み方をマスターするとアレンジの幅が広がりますので是非マスターしてください。

【シェフのワンポイントアドバイス】
適正な最終発酵時間を取る事と揚げる前にパン生地やパン粉に付いている水分を完全に乾燥させる事(ラックタイム)により、カレーパンを揚げる際に弾けにくくなります。
また、揚げる場合、焼く場合どちらも、成形時にしっかりと閉じることがポイントです。

材料 (6個分)

材料名 配合率 分量

【生地】

 

 

強力粉(イーグル)

100%

200g

カレーパウダー

2%

4g

グラニュー糖

6%

12g

2%

4g

セミドライイースト 金

1.5%

3g

68%

136g

無塩バター

4%

8g

 

 

 

カレーフィリング

 

約270g

パン粉

 

適量

揚げ油

 

適量

 

 

 

【トッピング】

 

 

パセリ

 

適量

作り方

1.下準備

・強力粉、カレーパウダー、グラニュー糖、塩を混ぜ合わせておきます。
・セミドライイーストを水で溶かします。

2.ミキシング

ボウルにイースト溶液、混ぜておいた粉類の順に入れて捏ねていきます。
グルテンチェックをし、ある程度なめらかな状態になればバターを加えて、さらに捏ねていきます。
なめらかな状態になれば、綺麗に丸めて分量外の油脂を塗ったボウルに入れます。

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~
     ■推奨捏ね上げ温度:27~28℃

3.フロアタイム(一次発酵)

温度32℃、湿度75%(発酵器)で約60分発酵させます。

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~

4.分割

1個約55g(6個分)に分割し軽く丸めます。

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~

5.ベンチタイム

約20分生地を休ませます。

6.成形(揚げ)

生地をめん棒で延ばし、手のひらの上でカレーフィリング(1個につき約45g)を包み込みます。 少しずつ回すようにして包み込み、最後はしっかりと閉じて丸めます。

【シェフのワンポイントアドバイス】
生地をめん棒で延ばす際は、中央部分だけ少し厚めになるようにします。
特に慣れないうちは包餡の際に中央を押してしまいがちなので、均一な厚さのパン生地では破けやすくなります。


【成形のPointを動画で!】



【シェフのワンポイントアドバイス】
●カレーフィリングをキレイに包み込むPoint
・具材の大きさに気を付ける。
具材の大きさは小さめで大きさを揃えておく方が、包み込みがしやすく火の通りが良くなります。
ゴロゴロと大き目で具材感のあるフィリングにする場合は、生地を破いてしまわないように具材の面取りをしましょう。

・フィリングの硬さに気を付ける。
市販のフィリングは包み込みがしやすいように硬さが調節されていますが、自家製で作る際にはじゃがいもなどのデンプン質の多い具材を入れると硬さが付き包み込みやすくなります。
また、残ったカレーなどを使用する場合は水溶きコーンスターチや水溶き片栗粉などで硬さを調節してください。
その他、ゼラチンなどの凝固剤でフィリングを固めると、包み込みやすくなると同時に揚げた際に溶けてジューシーな状態に戻るのでオススメです。

・手粉を付けすぎない。
包み込む際に手粉を必要以上に使うと、生地が乾燥しすぎてしまいます。
閉じにくかったり、揚げている際にはじけやすくなってしまうので、注意が必要です。


成形した生地表面を水で軽く濡らし、パン粉をまぶします。

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~
    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~

7.ホイロ(最終発酵)(揚げ)

温度34℃、湿度80%(発酵器)で、55分発酵させます。

【シェフのワンポイントアドバイス】
発酵時間を適正に取りましょう。
最終発酵が短いと生地の元気が良すぎて揚げる際にはじけやすくなる上に、キレイな形に膨らまない場合があります。
生地が緩むのを確実に確認してから揚げると形良く膨らみます。
ただし、発酵させ過ぎると火ぶくれしやすくなるので、ちょうど良い発酵を見極めることが大切です。

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~
    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~

8.揚げ

発酵させた後、常温で約5分程置き、表面を乾燥させておきます。(ラックタイム)

【シェフのワンポイントアドバイス】
ラックタイムを取ってパン生地やパン粉の水分を完全に乾燥させてから揚げる事で、はじけにくくなって油はねが減ると共に火の通りが良くなります。
揚げ時間が短くなって吸油が少なくなるため、カラッと揚がります。また、揚げた後生地に油が戻って柔らかくなってしまう事も少なくなります。


揚げ油を170~180℃に調温しておきます。
揚げる直前に竹串やつまようじなどで、生地の3ヵ所程度に穴をあけます。

※生地に穴をあけることで、揚げる際に破裂しにくくなります。

生地を揚げ油に入れ、両面で3分~4分程度揚げていきます。

【Pointを動画で!】


きつね色(お好みで)に揚がれば、網などに上げて油を切ります。

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~
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9.完成

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~

10.成形(焼き)

生地をめん棒で延ばし、手のひらの上でカレーフィリング(1個につき約45g)をのせます。
生地の端を合わせるようにして閉じ、しっかりと押さえます。
閉じ目が下になるように置き、少し押さえてフットボール形に整えます。


【成形のPointを動画で!】




成形した生地の上面のみを水で軽く濡らし、パン粉をまぶします。

11.ホイロ(最終発酵)(焼き)

温度34℃、湿度80%(発酵器)で、60分発酵させます。

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~
    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~

12.焼成

210℃に予熱しておいたオーブンに入れ、約13分焼きます。

※スチーム機能がある場合はスチームを入れ、無ければ霧吹きをして焼成してください。
※オーブンの機種・小麦粉等の違いにより焼き上がり時間・焼き上がり方は異なります。 お持ちのオーブンに合わせて、温度や時間を調節してください。

焼成後、パセリを飾ります。

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~
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13.完成

    基本のKEY カレーパン ~フィリングの包み込み~

備考
レシピ作成者:Shimizu、photo:Sawai
所要時間:3時間

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