普通にグラスに注いで飲む以外にも、世界にはいろいろなワインの飲み方があります。日本人の私たちには「エッ、美味しいの？」と思ってしまうようなものも、現地ではごく一般的なんです。飲み残したワインがあったら、ぜひためしてみてくださいね。
焼いた大麦の粉（日本でいう、はったい粉のこと）と砂糖を、赤ワインに入れてかき混ぜたドリンク。カフェの定番メニューにあるほどチリではメジャーで、特に中高年の男性に人気があります。麦がふやけないうちに一気に飲み干すのが流儀で、現地では二日酔いやダイエット、体力増進に効果があるという話も。
赤ワインをコーラで割ったカリモーチョは、スペイン人の大好きな飲み方。日本の酎ハイやサワーの感覚で、スペインの若者はカリモーチョでお酒を覚えます。ラムをコーラで割ったカクテルのキューバ・リブレに対し、キューバ・リブレ・デル・ポブレ（貧乏人のキューバ・リブレ）と、昔は呼ばれていたそうです。
ワインに、レモンやオレンジのスライス、シナモンやクローブなどの香辛料、ハチミツを入れて温めた、寒いドイツの冬に欠かせない飲み物。風邪予防や疲労回復に効果があるといわれ、赤ワインは体の芯まで温まり、白ワインは頭がすっきりするのだとか。人が集まった時などは、大鍋で大量に作ります。
ワインにブランデーを加えて造られるポルトガルの酒精強化ワイン、マデイラワインにブランデー、ラム、卵、砂糖を入れシェイクします。グラスに注ぎ、冷やした牛乳を加えたカクテルです。お酒が入らないエッグ・ノッグは牛乳のようにパックでも売られていて、そこにお酒を足して家で作って飲んだりもします。
スペインにはポロンという、吸い口の付いたデキャンタがあります。吸い口から直接ワインを口の中に流し込み（口が付かないように）、仲間と回し飲みをします。ポロンからグラスに注ぐのはNGなので、もしスペイン旅行でポロンを差し出されたら、それは友好の証。ためらわずに飲んで楽しみましょう！