黄金のマリアージュであるチーズとワインですが、種類が多くて、合わせ方に迷う時もありますね。チーズとワインを同じ産地にすると良いとよくいわれます。そこで、フランスの代表的なAOP(原産地呼称統制)チーズと、それに相性の良いフランスワインの主なアペラシオンをご紹介しましょう。
食後に甘いものを食べる際は、チーズやバター、チョコレートやナッツなどを使った、脂肪分を含むスイーツの方がワインには合います。反対に、ゼリーやシャーベットなどのさっぱりしたものや水分の多いものは、口直しにはぴったりですが、ワインと一緒に楽しむには向きません。食後にフルーツを食べる際はカットした生のままよりも、ドライフルーツやコンポートにしたり、生ハムを添えるとワインが引き立ちます。
一にも二にも、温度。甘口ワインは、冷やすと美味しく楽しめます。適温は5~10℃です。「冷やしすぎた?」と思っても大丈夫。グラスに注げば空気に触れて、自然に温度が上がります。5~10℃の差はお好みで、複雑な熟成香を楽しみたい方は高めに、心地良い甘味を楽しみたい方は低めに温度を調整しましょう。両方楽しみたい方は、大きめのグラスでゆっくりと時間をかけて飲むことをおすすめします。
ポルトガルのポートやマディラ、スペインのシェリー、イタリアのマルサラなどがあります。なかでもポートは、日本に初めて伝わったワインで、昔の国産ワインに甘口が多かったのも、ポートの影響だといわれています。輝く色彩、コクのある甘味、芳醇な香りが心地良く調和した気品あふれる味わいから、“ポルトガルの宝石”と称され、ヨーロッパでは広く親しまれています。
もちろん構いません。ただ、軽い味わいのワインではコーヒーに負けてしまうので、樽熟の濃厚な赤ワインや、貴腐ワイン、ポートなど、コクのあるワインの方がコーヒーにはいいですね。また、ワインを飲む前や食中は、コーヒーを控えた方がいいでしょう。コーヒーの香りと苦味で、ワインの味わいがわからなくなってしまうからです。コーヒーはチーズとも合うので、ワインとコーヒーでチーズをつまみながら、食後のおしゃべりに花を咲かせるのも楽しいですね。