2022.05.17 tue

よろしく関西

著者:黒澤

皆様こんにちは!
ring大阪店の黒澤です。

この度ring大阪のお仲間に加えて頂きました黒澤 芽瑠(くろさわ める)と申します。
お気軽に「める」とお呼びください!
石川県金沢市出身、1999/6/6生まれの22歳です!よろしくお願いします!!

所属は大阪店ですが家は京都に借りていましてお隣の県から通勤しております。
金沢からの引越し作業や片付けもようやく落ち着き、先日のお休みで京都の街を散策に出かけました。

小京都などと呼ばれる金沢を飛び出し正真正銘の地へ。
京都を訪れるのは久しぶりなのでベタに「京都観光」などと調べて家を後にした。

地下を走るカラスにゆられ目指した先は「絶景かな、絶景かな」
春には桜を愛でながら大盗賊が見得を切った、その舞台。連休で幾度の人々を迎え入れたであろう初夏の三門は、そよ風だけが通り過ぎる、どこか寂しさも感じさせる空虚の口に私を誘った。
傾斜のキツい石階段を上がると、京都の初夏を鮮やかに彩る「青もみじ」が視界を埋めた。登り坂で少し息の上がった肺が新鮮な空気を欲しがっている。まるで呼吸するのを忘れていたかのようにゆっくり息を吸い込み、体の中に京都の空気が広がる。考えてみれば休みらしい休みは初めてで、すっかり深呼吸というものを忘れていた。
風の音、鳥の鳴き声、前を歩く夫婦の会話、憩いを得た身体に入ってきたのは空気だけではなかった。

順路に沿って足を進めると木造の寺郡とは異なるレンガ、花崗岩造りのアーチ型の橋脚、「琵琶湖疏水事業」の片鱗に出会う。明治維新後の京都を復興させるべく、琵琶湖の水を引いたそれは、近代化を物語るようでもあり、古代ローマの水道橋をも思わせる。れんが、材木も直営で生産し、ほとんど人力だけで成し遂げられた業績は、言葉を発さずとも訪れる人々に精根傾ける大切さを享受させる。

帰路についた時、木造のカフェに立ち寄った。普段は気恥ずかしく、一人で入ったりしないのだが、何かこの場所を訪れた証を作りたかったのかもしれない。京都の方言やイントネーションが散りばめられた売り子の薦めを頼んだ。

初夏の気持ちの良いそよ風が吹き込むテラスで頂く「ジブラルタル」が喉の渇きを潤す。ジブラルタルとは"ジブラルタルグラス"を使用して提供している飲みもので、エスプレッソとスチームミルクで作られるが、カフェラテやカプチーノよりミルクの量が少なく、温度も低めに作られている。エスプレッソの香ばしさをしっかり感じつつミルクの優しい甘味が加わり、まるでミルクチョコレートを食べているかのような濃厚な幸せが流れ込んできた。

「おおきに」と笑顔の売り子に見送られ「こちらこそおおきに」と心の中で呟いた自分に驚いた。身体に入ってきたのはコーヒーだけではなかった。

これからも少しずつ関西の魅力を知りたいと思います!素敵な場所もぜひぜひ教えてください!!大阪店でお待ちしております!


くろさわ める

ring fukuonsei

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