COLUMN#65
眠る才能。

 

 

多くの現代人が悩まされている「 不眠 」。

 

いままでのわたしも、そのうちの一人。
とにかく夜の過ごしかたが下手でした。

仕事が終わり帰宅。ご飯を食べたあとリビングのこたつでうたた寝。
ひと眠りのつもりが夜深い時間まで寝てしまうことも多く、そこから冷めたお風呂に入浴。
あがってテレビやスマホで動画を見ながら、ダラダラ家事。
やっと就寝と思いきや、さっき寝てしまったからあまり眠くない…。
でも明日起きられなくなったら、という不安感を抱えながら無理やり目を瞑って寝る。
そんな日の目覚めはやっぱりよくなくて、昼の活動も体がだるいままで、
疲れ切って帰ってきて、また夜はリビングでうたた寝。

同じ境遇のかた、いるのではないでしょうか…(笑)

 

こんな悪循環が続いた毎日。
体調不良や仕事の質の低下にも繋がりかねないと思い、見直すことにしました。

色んな解決策を試しながら、ふとした疑問。
とりあえず睡眠時間長くとればどうにかなるのでは?と思ってしまったんです。
でも、そういうわけではありませんでした。

結論、大切なのはたくさん眠ることより「良く眠ること」でした。
今回はその「良く眠る」について、皆さんにシェアしたいと思います!
眠りの質がよくなったわたしの、最近の寝る前の習慣もあわせてご紹介します。

 

人生の3分の1を占めるといわれている睡眠。うまくつきあっていきたいものです。

 

不眠?快眠? 睡眠セルフチェック

まず、自身の眠りの状態を知ることが大事です!
睡眠にどのような悩みがあるか、セルフチェックで確認。
不眠となる原因を探る手掛かりにしてみてください。

 

/ あてはまる悩みをクリック \

 

上記のような状態を自覚している場合は睡眠を十分にとれていない可能性があります。
自覚をしていなくても、昼間に眠気やだるさを感じているとしたらそれは熟睡できていないサインです。
ではどうすればいいのでしょうか。一つ一つ解決策を探っていきましょう。

 
\ 01.02 にあてはまった方はこちらをチェック /

冷えと睡眠の関係

わたしたちの体温には1日を通じてリズムがあり、睡眠とは深い関係があります!

日中は体温が上昇しますが、夜になると体にたまった深部体温が下がり、
体が「休息モード」に切り替わります。
その体温の変動が「眠気」となって、体の自然の眠りの体制になります。

しかし、手足が冷えていると「これ以上体温を下げてはいけない」という防御機能が働いて
熱を放出されにくく、スムーズに眠りに入る事が難しくなってしまいます。

その結果、体温の変動が少ないために「眠気」が来ず、なかなか眠れないようになってしまうんです。

足の裏のほてりで眠れない…というのも、実は手足の冷えによるもの。
体が防御反応をおこし、熱を集めて冷えから守ろうとします。
ところが、冷えが進むことで血巡りが悪くなり、足の裏に熱が滞ってしまいます。

 

A . 足首をあたためる

体が冷えて眠れないときや足の裏がほてるときは「足首をあたためる」のがベスト!
ひとは足首が温まると、足の裏に汗をかき、その汗が蒸発して気化熱で血液が冷え、
血液が内臓をめぐって体温を下げる。その結果ぐっすり眠れるというリズムになっています。

足首をあたためることで、血管が緩み、
体内から熱が放出され体内深部温度が下がるので、心地好い睡眠へと導かれます。

ひとの体温以上の熱を持つ電気毛布や、足裏に汗がたまる靴下であたためるのはNGです!
開放的なフットカバーや、湯たんぽでじんわり温めてあげてください。

 

わたしはコンフォートハグのかかとモイストパックカバーを使っています。
お風呂から上がるタイミングで足首を温めておくことで、
手足の熱の放出がスムーズになり、うまく「眠気の波」に乗ることができています。
同時に踵ケアも叶えてくれるので、冬場の乾燥対策にも使えますし、
エアコンの冷えからも守ってくれるので、夏場も助かってます!

 

*冷え… 疾患ではなく、体が冷えていること

 
\ 03.04 にあてはまった方はこちらをチェック /

不安で眠れない夜

「眠らないといけない」を意識しすぎると、
寝床に入っても神経が立ってかえって眠れなくことがあります。
暗い寝室でつい不安ごとばかりを考えてしまい、気が休まらないなんてことも。

人間関係や周囲環境にストレスがかかっていると、交感神経が刺激されその働きが強くなります。
交感神経が優位になると脳が興奮して、寝付きにくくなってしまいます。

睡眠は脳の休息であるので、記憶を定着、集中できる脳づくりの大事な基盤。
睡眠が不十分だとストレス処理もうまくいかず、負のスパイラルに陥ることになります。

 

大切なのは、心身を緊張ほぐすこと。

 

A . マインドフルネスで心身をリセット

マインドフルネスとは直訳すると瞑想。
自己の内面を観察することによって、注意の向きをコントロールし、今ここに集中している状態です。

心の状態をリセットできるかが重要になるため、
眠れない原因である「余計なことを考える」「不安になることを考える」ことと一旦切り離して、
今自分が感じているものだけに注意力を集約していきます。
外に向かっていた注意を内面に向けると、
脳のデフォルト・モード・ネットワークの過剰な活動が抑えられます。

マインドフルネスを通じて、リラックスを意識したときの神経回路とストレスを緩和する
緩衝材を脳内につくりだし、「今」という瞬間を五感で感じる。

そうすれば、睡眠の質が改善されます。

 

実際わたしが行っている入眠前の息抜きをご紹介!

右足(左足)のつま先指先にまで心を向けて、感じとります。
5秒かけて吸って5秒とめて5秒かけて吐く、スローな鼻呼吸を繰り返しながら、
吸った空気が血液にのってそのつま先にまで流れていくのをイメージします。
それを全身にひろげていく。繰り返すことで、身体がほぐれ眠りに入りやすくなります!

 

息抜きや睡眠は、ほっと心を解きほぐすアロマをお供にするとより◎。

落ち着きのある香り、ラベンダーやリフレッシュできるベルガモットが一般的に良いとされていますが
眠りに良いとされていても、香りが苦手であれば神経がたって眠れません。
そんなときは、心地好いと思える精油や自分自身のすきな香りを使ってみてくださいね。

 

わたしは入眠の1時間前に、シーツや枕などベッド周りにピローミストを吹きかけることが多いです。
お気に入りは、爽やかな甘さがある柑橘ネロリの香り。
深呼吸をしてから寝床に入ると、香りに満たされて余計なことを考えることも少なくなりました。

あと、寝る前はリビングで用もなくだらだらしがちだったわたしですが、
香りを仕込ませておくことで、早くベッドにいきたい~!と
自然と寝室にいく時間が早まったようにもおもいます。

 
\ 05.06 にあてはまった方はこちらをチェック /

寝酒は役に立つの?

そもそも睡眠の仕組みは
性質の異なる浅い眠りレム睡眠、深い眠りノンレム睡眠の2つ構成されています。
この2つの眠りを周期的に繰り返すことで、疲労回復し心身を健康に保つことができます。

話を戻しまして…就寝前に酒を飲む行為、寝酒。
お酒を飲むと、寝入りがよく眠れたような気がしますよね。
ですがそれは徐波睡眠のおかげで、実はアルコールの血中濃度が低下すると
覚醒作用が働きノンレム睡眠を減少させます。
それ以降レム睡眠が増え、浅くしか眠れないようになってしまいます。

またアルコールが体から抜けてくると喉が渇いたり利尿作用が働き、夜中に起きる回数も増えたりします。
中途覚醒が起こることでさらに深い睡眠がとれなくなり、熟眠感が欠如。
爽やかな目覚めにも影響を及ぼします。

 

だからといって、寝る前に水分を取らないのはNGです!
ひとは眠るとき約1℃の体温低下が必要です。
就寝中に体は寝汗をかき、約500~1000mlほどの水分が失われます。
そのため水分が足りていないと発汗による体調調整が上手くいかず、
睡眠中に喉が渇いたり、脱水状態を起こし、結果睡眠の質の低下につながります。

 

A . 落ち着く温かい飲み物を

入眠前の飲み物は慎重に選びましょう。

カフェインにも覚醒作用と利尿作用があるため
深い眠りにつけなかったり、夜中に起きる頻度が増え寝付けなくなったりすることがあります。
入眠前や入浴前後は、カフェイン・アルコールを含まない
心地よい香りの落ち着く飲み物を飲むといいですよ。

 

といったものの、わたしは紅茶やコーヒーが苦手で…。入眠前に温かい飲み物を飲んでいません(汗)
なにを飲んでいるかというと、リンゴ酢。
お酢には血糖値の上昇をゆるやかにする働きがあるので、睡眠の質を高める力が期待できます。
お湯で割ってもいいですし、わたしはハチミツをいれてジュース感覚で飲むことが多いです。

 
\ 07.08 にあてはまった方はこちらをチェック /

寝る前スマホ、卒業

ベッドでスマホやテレビの画面を浴びていると「なんとなく目が冴えてくる」というのはよくある話。

スマホやテレビの強い光ブルーライトは脳を刺激し交感神経を活性化させます。
明るい光が脳に届くと体が昼間と勘違いして、
睡眠を促すホルモンであるメラトニンが分泌されにくくなります。

光は、なんとコーヒー2杯分の覚醒作用があるといわれています。

体を休息モードに切り替えるには、寝床に入る1時間前にはデジタル(電子機器)を断つことが大事!
光の刺激を避けるだけで、熟睡効果が期待できるんです。
電子機器の代わりになるものをみつけて、就寝前のダラダラスマホやテレビを卒業しましょう。

 

A . 代わりにマッサージやストレッチを

ストレッチを行うことで、体が休息モードに切り替わり
副交感神経を優位にし自然に眠気につながります。

就寝前は1ストレッチに10~30秒かけることがおすすめです。
体を激しく動かすのではなくリラックスしてかつしっかりと体をほぐしてください。

もちろんスマホやテレビを見ながらのマッサージはNGです!
休息モードの副交感神経を、活動モードな交感神経にしてしまうので気をつけてくださいね。

 

絶対マッサージをしないといけないわけではありません。

子どものころのアルバムを整理したり、ぷちぷちと刺繍を縫ってみたり。
一度取り掛かるとすごく集中できるような何か新しい趣味を開拓してみるのも良さそうですね。
「スマホの代わりに今日は何をしようかな」と考えるのも、毎晩の楽しみになるのではないでしょうか。

 

ですがスマホを卒業しても、寝室に入る際にはどうしてもつけないといけない電気。
これで一気に目が覚めてしまうことも多いですよね。

蛍光灯にもスマホと同じ、ブルーライトが含まれています。
寝床に入る1~2時間前くらいから、
照明を暗めにして睡眠環境を整えておくのがいいかもしれません。

睡眠にいいとされているのは、暖色系の光。
キャンドルや間接照明など、あたたかみのある色と弱い光で眠りやすさをサポートしてあげてください。

しかし直前に明るい光を避けたとしても、パソコン仕事やスマホを見すぎで
気付かないうちに疲労がたまっていることも。
そんなときはホットアイマスクで目元をあたためるのもひとつ。
血流を促し心地よい睡眠へ誘ってくれますよ。

さいごに

眠る前の行動を意識するだけで、
毎日の眠りの質がよくなり、毎日良い寝覚めを迎えられるかもしれません。
毎日のイキイキした活動は、深い眠りとスッキリした目覚めが支えています。
" 起きる才能 " は、" 眠る才能 "。

生活を豊かなものにするために、今から、良い睡眠を心掛けてみて下さい。

 

 

スタッフ じかん

 
 

BACK NUMBER
サンテラボのコラム