信楽焼 たぬきの製作過程
信楽焼のタヌキが出来るまでの製作過程です。
これが原材料の土です。
乾燥しないように暗いところに保管しておきます。
原材料の土を大きなタンクの中で水と混ぜ合わせ、ドロドロのペースト状にします。
狸の原型である型を組み立てます。
型は石膏で出来ています。
狸の型を並べ、順番に先ほどのペースト状の土を流し込んでいきます。
沢山の石膏型へ流し込んでいきます。
ギリギリ一杯まで流し込みます。
型に土の流し込みが終われば、この状態で3〜4時間程待ちます。
時間経過後、型の中のペースト状の土を流し出します。
土がいっぱい入っている型は、かなりの重量があり、大変な作業です。
土を流し出した後は型の内側部分にだけ土が残ります。これが狸の原型です。
型を半分外してみると・・。
狸の背中が出来ています。
型を両方とも外せば、
夫婦狸が現れました。
今度はちょっと大きめの狸です。
残り半分を外すと・・。
ここで狸の大まかな原型が完成します。
次に顔や細かな部分の、型で出来ないところの作業です。
細部への作業が終わると、次は乾燥です。冬場は4〜5日、夏場は2〜3日、日陰でしっくりと乾燥させます。
狸の大きさや状態によっては暖房や強く利いた乾燥室で、もう少しの間、置く場合もあります。
完全に乾けば次に狸全体の色付けです。釉薬を空気圧スプレーで吹き付けていきます。
次に細かな部分の色付けです。通い帳の字や徳利の字、目などです。
お腹や通い帳に文字入れの場合は、この時点で書きます。
ここまできてやっと窯入れです。
高さを合わせながら隙間無く詰めていきます。
そしていよいよ火入れです。とは言っても今はガス窯が主流です。この写真の狸の窯は電気窯です。約1200度で15時間くらい焼きます。
長い色々な工程を経て、やっと可愛い狸の出来上がりです。
とても優秀な職人さんによって生み出されただけあって、みんなとても可愛い表情をしています。
この子達はどこのお宅へ行って福を呼ぶのかな。
信楽焼の職人達が丹精込めて作り上げた狸、ぜひお宅にいかがですか?
きっと福を呼んでくれますよ☆