• 刺しゅう作家 越智通子さん スペシャルインタビュー!
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本日は、絵画的な構成力と表現力、そして感受性豊かな色彩に定評の、刺繍作家 越智通子先生にお話を伺いたいと思います。オリムパス刺繍キットの、四季折々の刺繍を楽しめる「Memory of seasons」、初心者にも取り組みやすい「フラワーピンクッション」など、シュゲールでもお取り扱いさせていただいております。

−−−本日は、よろしくお願いいたします。クロスステッチ、フランス刺繍、カットワークなど、多彩なレパートリーで、ご活躍と伺っております。刺繍に携わることとなられた、きっかけは、どのようなところからでしょうか。

昔のことですが、亡き主人と初めて会いました時に、ハンカチを持っていなくて、ズボンで手を拭いており、次のデートの時に白いハンカチに雨の日を現す傘と年月日を刺繍してプレゼントしました。それからですね。娘のナフキンや手さげなど、当時は可愛いのを売ってませんでしたので随分刺繍しました。

−−−「Memory of seasons」は、シュゲールでも発売後、とても好評です。見る者を引きこむ美しい構図と、上品かつ繊細でありながら、親しみやすさを合わせ持った作品が、人気の秘密でしょうか。このような刺繍図案を考えられるのは、いつ、どんなときですか。また、そのときに心がけていらっしゃることなどありましたら、お話しください。

コッツウオルズ・シリーズ、世界遺産シリーズ等風景シリーズを出して頂ました。また、らぶりーなうの表紙も当時行ってまいりましたドイツやベルギーなどの風景を出して頂ました。このたびは初心者でも楽しめる風景とのことで、このシリーズはどこの国でもありません。私の頭の中のメルヘンの風景です。でもこの中の部分部分には、18回位いきました各国の風景がちりばめられていると思います。

越智通子先生の作品
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−−−今回の「Memory of seasons」もそうですが、四季折々の刺繍を楽しめるキットを、シリーズでデザインされていらっしゃいます。刺繍を楽しむときも、お部屋に飾るときも、季節を感じられるというのは、とても素敵だと思います。先生の、一番好きな季節と風景、また、それにまつわる思い出などありましたら伺えますか。

やはり一番好きなのは、ヨーロッパです。ブルージュとコッツウオルズは何度でも行きたいです。心に残る旅は風景は勿論ですが、メンバー全員が初めてお会いした人とも心を合わせて仲良く行ってきた旅です。

−−−「Memory of seasons」の、空の部分は、1本取り、真ん中の部分は2本取り、手前の部分は3本取りで刺すことで、奥行きを出す工夫がされている、と伺っております。パソコンの画面では、わかりにくいですが、実際の作品を拝見したときに、なるほど…と思いました。またシュゲールのお客様からは、「風景の刺しゅうキットは刺しやすくて素敵」とのお声を多くいただいております。個人作品と、一般向けのキットでは、苦労されるところも異なるかと思いますが、それぞれ、どのような点に心を砕かれますか。

風景とは基本的に「距離」を刺すものと考えます。個人作品では「濃淡」「粗密」「混色」で1枚の絵としてのバランスを厳しく要求しています。これらの基は「イメージ」です。何を一番現したいか、刺す人の心の中で深くイメージできれば、その作品は成功すると信じています。キットは「たのしく」を一番に考えます。途中でイヤにならないよう、いろいろの要素を盛り込みます。

越智通子先生の作品
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−−−個展を主催する傍ら、お教室でのご指導など、幅広くご活躍されていらっしゃいます。刺繍は中世ヨーロッパでは上流階級の女性の教養として広まったそうですが、最近のお客様や生徒さんの、雰囲気や作品の傾向は変わってきていますか。

最近の生徒さんは世の中にすばらしく美しいものがあふれており、その中で目は肥えていらっしゃいます。花や風景をスケッチしてそのまま正確に写すのではなく、よりイメージ的、幻想的にとらえたいと思いますが、これから勉強、努力しなければと心に念じています。

−−−今後のご予定や、ファンの方へメッセージなどございましたら、お願いいたします。

1枚の布と少量の糸で自分の心の中のイメージを表現できるとは何とすばらしいことでしょう。時間はかかりますが、できた時の達成感をたのしみましょう。

−−−本日は、お話を伺わせていただき、ありがとうございました。越智先生の作品の奥深さのひみつを、少し垣間見ることができたような気がいたします。刺繍ファンのひとりとして、一針一針楽しみながら、達成感を味わいたいと思います。今後も、素敵な作品を期待しておりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

越智通子先生の作品



越智通子

山口県徳山市(現 周南市)出身
欧風刺繍を朝山ふみ先生、日本画を宮崎恭子先生、デッサンとパステルを大成瓢吉先生、デッサン・油絵を山田基稔先生、抽象画を田中稔之先生に師事。
小田急美術サロンで個展6回、銀座ポーラ・アネックスで3回、田中画廊で1回、船橋東武百貨店、徳山市で展示会多数。
東武船橋店友の会教室、目黒教室、船橋自宅教室で指導しています。連絡先TEL:047-433-4359




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