• 刺しゅう作家 オノエ・メグミさん スペシャルインタビュー!
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今日は、上品な色彩と、ストーリー性を感じる優しい作風が人気の、オノエ・メグミ(尾上恵美)先生に、お話を伺いたいと思います。

−−−オリムパス製絲様から発売されました「少女のステッチ」は、とても可愛らしく、シュゲールのお客様にも人気の刺繍キットです。尾上先生の作風の、上品で淡い色彩と、優しくロマンティックなデザインのルーツは、やはり、ヨーロッパでしょうか?

フランスの印象派の画家や、シャガールの作品が好きです。特に意識したことはないのですが、その色の影響を受けているかもしれません。

−−−刺繍は絵画と違って、混ぜることができない糸を使って表現します。作品を作られるときに苦労をされる点や、色彩、色に対する、こだわりなどはありますか?

限られた色数の中での選択になりますのでまったく自由というわけではありませんが、その中で相性の良い好きな色はたくさんありますし、時には冒険して思いがけない色の組み合わせを発見する楽しみもあります。

オリムパス刺しゅうキット 少女のステッチ
  • オノエ・メグミ先生の作品
  • オノエ・メグミ先生の作品

−−−お母さまの尾上雅野先生(手芸家)は、現在の皇后様が美智子妃殿下の時に、刺しゅうの御指導にあたられた方で、日本での絵画刺しゅうの創始者でもあると伺っております。親子や兄弟など家族で手芸が好き、という方は多いと思いますが、同じ刺繍の分野に進まれたのは、何か理由はありますか?また尾上先生にとって、刺繍の魅力とは、どんなところにありますか?

母は本当に刺しゅうが大好きで、365日針を動かしていましたので、子供のころから刺しゅうが生活の一部に存在していました。糸も針も布もたくさんありましたので、自然に遊びのひとつとして幼稚園のころから何か手にしていましたが、その頃から真似をしたり、教えて貰うのではなくデザインもステッチも自分で工夫するのが好きでした。

−−−お母様との、手芸にまつわるエピソードや印象に残っている思い出などありましたら、お聞かせいただけますか?

刺しゅうを母から教わったことは一度もありません。でも母のすべての作品制作を横で見て育ったことになります。どの色がいいと思う?次はどんな図案がいいかしら?などといつも意見をきかれるので、一緒に考える習慣ができてしまったのかもしれません。手芸で唯一母が教えてくれたのは小学校3年生ごろに棒針でマフラーを初めて編んだ時です。水色の毛糸のメリヤス編みとガーター編みのシンプルなものに花のブーケを毛糸刺繍したのですが大事にして、今もとってあります。

デザイン:オノエ・メグミ オリムパス やすらぎの花たち デザイン:尾上雅野 オリムパス クロスステッチでつくる私のお気に入り
  • デザイン:オノエ・メグミ「バラのお城」
  • デザイン:尾上雅野「ブーケ(カーネーション)」

−−−欧風刺繍、リボン刺繍、刺繍絵画など、新しいテクニックを取り入れての、お教室や作品を発表されていらっしゃいます。ファンの皆様に向けて、今後のご予定やメッセージなどございましたらお願いいたします。

刺繍は糸と針1本あれば、できてしまいます。でも歴史的にも地理的にも本当に種類が多くてびっくりします。しかも同じ図案で同じ材料でも刺す人によって出来上がりのイメージは違ってきます。今回発表したシルエットの女の子のシリーズではお花の色をチョイスできるようにしました。世界に一つしかない自分らしい何かを表現できたらきっと刺しゅうがもっと楽しいものになると思っています。

−−−素晴らしいお話を、ありがとうございました。すでに、お子様のころの遊びや生活の中から、作る喜びや、自由に表現する楽しさを、感じていらっしゃったのですね。私たちも、一から生み出すのは難しくても、ちょっと、ひと工夫して、どこか自分らしさ出してみる…、そんなところから、手芸の楽しさを味わうのもいいかもしれないと思いました。今後も、より多くの人々に手づくりの素晴らしさが伝わると良いと思います。

オリムパス刺しゅうキット 少女のステッチ



オノエ・メグミ

手芸デザイナー。刺しゅう絵画、欧風刺しゅう、パッチワークのデザイン、製作、指導に従事。西洋美術史の研究に携わりながら、ドイツでデッサン、織物を学んだ。淡い色彩の優しさあふれる作風を特徴とするが、新しいテクニックにも幅広くチャレンジしている。尾上手芸研究所主宰。




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