希望の雫 開発者インタビュー

s こんにちは、いわゆるソフトドリンクのお店塚本です。
秋と言えば……僕の中では当然「食欲の秋」!
食べることが大好きなのであります。
という事で2016年10月、この「りんご」の旬の時期に当店で大人気りんごジュース「希望の雫」について青森県のJAアオレンさんにインタビューさせて頂きました。
一般的にJAさんのジュースといえば地産品として主に地元やお土産などで流通しているイメージですが、この「希望の雫」は当店のようなネット通販の他、全国のスーパーなどでも取り扱われ日本中で愛されているといってもいいりんごジュースだと思います。

原材料は りんご のみ!搾ったままの無添加ストレートジュースの「希望の雫」、
多くのお客様を魅了する美味しさの秘密をJAアオレンの橋本さんにうかがいました!

青森りんご生産の苦境で生まれた「希望の雫」

塚本
今日はよろしくお願いいたします。
橋本
橋本雄太と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
塚本
早速ですが、当店ではすっかり定番のりんごジュースとなっているこの「希望の雫」なのですが、いつごろ発売された商品なんですか?
橋本
平成20年(2008年)になります。この年は青森県内で降霜・降ひょう災害があり、市場に出荷出来ないりんごが大量に発生しました。これを、農家の方達の支援を目的に本会が全量を受入れ、そのりんごを使って作ったのが「希望の雫」でした。
塚本
「希望の雫」の誕生にはそんな背景があったんですね。調べたんですが、平成20年の降霜・降ひょう災害は過去最大の規模のひょう害で本当に大変だったようですね。そこで見た目などの問題で出荷できなくなったりんごを加工品にすることになった訳ですね。
りんごの木
※写真は青森県のりんごと岩木山。青森県は平成20年(2008年)4月中旬から5月中旬に降霜、5月、6月、9月には県内広範囲に降ひょうがあり、被害額100億円以上となり、ひょう害としては過去最大の規模。
橋本
はい、災害果を使用した「希望の雫」は販売終了後も、お客様から定番化して欲しいという お声をいただき、コンセプトはそのままに価格を据え置いて再発売を致しました。
塚本
そうなんですね。この商品名にも大きな意味がありそうですね?
橋本
はい、商品名の「希望の雫」は、多大な被害を受けたものの「希望」を失わず、前向きに生産を続けようとするりんご農家の意欲を表現した「希望」と ジュース=「雫」をかけ合わせ名づけられました。
塚本
「希望の雫」の名前には、そんな意味が込められていたんですね。

「酸化させない」から無添加でおいしい!JAアオレンの「密閉絞り」

塚本
この「希望の雫」はストレートジュースで、酸化防止剤も使っていない商品ですね。 ストレートジュースの魅力・味の特徴はどういった所ですか?
橋本
ストレートジュースでは搾ったジュースを濃縮などぜず、そのまま容器に詰めることで、りんご本来の味を味わっていただけます。
塚本
濃縮も還元もしていない、りんごを搾ったそのままのストレートジュースだからこの美味しさなんですねぇ。 そもそも酸化防止剤を使わない事で味にはどんな影響がありますか?
橋本
酸化防止剤(ビタミンC)は体に害があるものではございませんが、それ自体は酸味があり、りんご本来の風味を多少なり損なってしまいます。
塚本
へー。では希望の雫では酸化防止剤を使用しないためにどうしてるんですか?
橋本
「密閉搾り」という製法を使っています。 ジュースは酸素と触れると酸化してしまいます。そこで酸化防止剤(ビタミンC)を使用するんですが この製法では、りんごが空気に触れない状態ですりおろし搾るので、酸化防止剤を使用しません。
塚本
酸素を取り除いた環境にしてるんですね。
橋本
はい、この「密閉搾り」で香りの飛散も最大限おさえることで、りんご本来の風味を損なわず、りんごまるかじりの美味しさを楽しんでいただけると思います。
密閉絞りのイメージ図。りんごに含まれるポリフェノールは酸素に触れると酸化し茶色く変色してしまうが、窒素を満たした密閉型の装置内で絞ることにより酸化を防ぐと共にりんごの美味しさ、香りをまるごと楽しめるジュースができる。
塚本
良い所づくしの密閉搾り製法ですが、大変な事などはあったりするんですか?
橋本
酸化防止剤(ビタミンC)を使用せず搾ったりんごジュースは約30秒〜1分程で茶色く褐変してしまいます。りんごを搾る工程で空気の混入が無いよう製造段階では細心の注意をはらっています。
塚本
そんな僅かな時間でりんごは酸化して色は変わってしまうんですね。
橋本
さらにこの「密閉搾り」製法は原料りんごの風味を最大限活かしておりますので、使用する原料へも気を配っております。収穫の時期、年産による味の違いも楽しめますよ。
塚本
そこまで リンゴそのままの味を出せるのは凄いですね! ちなみりんごジュースを作る際、りんごの皮はそのままだと思うんですが、皮は味にどういった影響がありますか?
橋本
本会ではりんごを搾る際、擦りおろすように搾っている為、皮等に含まれる香りや風味も一緒に商品に詰めております。味だけでなく香りも密閉することでより一層生のりんごに近い風味に仕上げております。
塚本
りんごの皮っていい香りがしますし、栄養も豊富っていいますもんね。それをまるごとおいしく摂取できるっていいですね。

いろんな青森りんごから作られるジュース

塚本
ジュースである「希望の雫」にも旬な時期はあるのでしょうか?やっぱりりんごが多く出回ってくる秋から冬にかけてがおいしいんですか?
橋本
もちろんりんごの収穫時期である秋から冬にかけてのりんごを使用した商品も美味しいのですが、本会では年間を通して美味しい商品をお客様へお届けしたいので時期の異なるりんご果汁をブレンドし商品を作っております。 収穫の時期等によっては味の異なる商品となってしまいますが、本会では収穫時期や品種の異なるりんごをブレンドし、糖度や酸度の基準値を設定することで年間を通じ美味しい商品をお届けできるよう努めております。
塚本
品種や収穫時期ごとに糖度や酸味が違くても、品種ブレンドだからこそ味の均一化も出来るんですね。「希望の雫」で使われてるリンゴについて聞きたいのですが 原材料には主に「ふじ」 「王林」 「ジョナゴールド」の3種類のりんごが使われているそうですが、その配合比率は時期などによって違うということですか?
橋本
そうです。この3種が主な原材料ですが、その他の品種も含め配合比率は決まっておりません。「品種ブレンド」ですのでその名のとおり様々なりんごを使用しております。
塚本
いくつものりんごを使うことによって酸味や甘みのバランスをとるんですね。その「ふじ」「王林」「ジョナゴールド」それぞれどんな特徴のりんごなんでしょう?
橋本
「ふじ」は青森県を代表する品種の1つです。青森県の1年間で収穫されるりんごの半分がこの「ふじ」です。酸味と甘さのバランスが良いのが特長ですね。 「王林」は一般的な赤いりんごと異なり黄色(おうしょく)系というのが1つの特長です。甘さが強く女性にも人気です。「ジョナゴールド」は生のままだと少し酸味が強い品種ですが、ジュースなどの加工品に使用することで程よい酸味を味わうことができます。
ジュースに使っているりんご一覧
塚本
へー。特徴を聞いただけでも全然違ったリンゴなんですね。それぞれの良さを活かしきることで「希望の雫」のあの味が生まれる訳ですね。
橋本
そのとおりです。ちなみに近年発売された商品として「黄色い林檎」という商品があります。 青森県全体で推奨している黄色品種系の(トキ、きおう、王林)をブレンドした商品です。希望の雫とはまた違った柔らかくしっかりした甘さや香りが特長の商品です。 こちらも「希望の雫」とはまた違った美味しさのりんごジュースですので、是非一度お試しください。
塚本
これからもまだまだ美味しいりんごジュースがJAアオレンさんから生まれそうですね。
今日は「希望の雫」のお話、ありがとうございました!

希望の雫と黄色い林檎
今回インタビューに答えてくださった方
JAアオレン(青森県農村工業農業協同組合連合会)橋本雄太さん
JAアオレンへ入会1年目より営業課に配属。2016年で配属7年目。
「県内、外のお客様へ安全で安心な商品をお届けできるよう日々販売活動に精進しております。」
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※このインタビュー記事は2016年10月のものです。リンク先の商品ページは内容等がリニューアル・改廃している場合がございます。