Raw(生の、未加工な) + Food(ごはん) = RawFood

広まりつつあるエアドライ・低温乾燥フード

我々人間だと 7-9m あると言われている腸ですが、ペットに関しては長いと言われている大型犬でも腸は 3m ほどしかありません。
短い腸で炭水化物を消化するのが苦手なペット達の為に「穀物不使用 / グレインフリー」がスタンダードになってきています。また「穀物不使用 / グレインフリー」ではないフードでも原材料情報をよく見ると「加水分解炭水化物」といって、消化しやすくした炭水化物を使用するメーカーさんもいます。

本来は肉食の犬や猫は炭水化物の消化が苦手

まず私たちが飼育している犬や猫って、本来は肉食ですよね。
RawFood というのは「グレインフリーのフードでも、あのカリカリにする為には押出成形と焼き上げ行程ってあるわけで、その時の加熱で損なわれるビタミンや酵素やミネラルとかの栄養素ってたくさんあって、結果的にはそれを補う為に後から色々混ぜて消化率悪くなっちゃう。そういうのやめて、ものすごく自然で高消化率な生食(RawFood) に戻ろうよ」っていう思想なんです。
だけど、いくら生食に戻ろうと言ってみても、実際には私たちのお店にも、他のペットフード売り場にも冷凍・冷蔵設備がなかったり、肉だけで補えない栄養素もあるから、個人的に生のお肉を手作りフードでっていうのは、忙しい現代人にとってなかなか現実的ではなかったりします。
(もちろん、ブリーダーなどの専門で生き物に携わっている方たちや、一部の愛犬愛猫家の中には手作りフードでRawFoodを実践している人たちもいます。)

一番手作りごはんに近いフード

フードの加熱方法のアプローチをもう一度組み立て直して、肉だけじゃ補えない栄養素を自然に補ったり、消化不良とかにも気を使ったRaw Food の最先端が、「エアドライ製法フード」「低温乾燥フード」と言われる、ペットたちの為の一番新しいフードジャンルなのです。
もしかして【一番手作りごはんに近いフード】って言ってもいいかもしれません。

エアドライ・低温乾燥

一般的なドライフードというのは、エクストルーダーという加圧押出成形機で成形したキブル(粒状のフード)を高温で加熱します。
このジャンルのフードはここが決定的に違っていて、お肉素材を生のまま低温でゆっくり乾燥させます。メーカーやブランド・商品ラインによって他の原材料については様々ですが、基本的にタンパク源はこの方法で加工されています。
これって栄養素やお腹に働く酵素を壊す事なく干物にしていくわけですから、とても栄養素が高く(ペットとの相性にもよりますが)消化率も信じられないくらいよくなります。
例えば、ある製品だと実際の生肉を食べるのに比べて3 倍の栄養素を摂取できるようになります。
ということは、必然的に給与量はかなり少なく済みます。人肌程度のお湯で戻すフードもあるので、水分がたっぷり摂取できたり、缶詰やアルミトレイとかのウェットフードを買うみたいに重くないし、場所もとりません。
「ドライはなかなか食べなくて」と悩んでいるオーナーさんは、ウェットフードの保管場所と重量、ゴミの問題も悩みの種だと思います。本当に嗜好性が高くて、安心できる中身のウェットを、ぬるま湯を注ぐだけで作れるのもいいですよね。

栄養素や酵素を壊さないようゆっくり乾燥

フードをぬるま湯で柔らかくしてから与える

確かに「高い」でも栄養効率がいいから少量でOK

はっきり言って、めちゃくちゃ高いって思いますよね。そうなんです、高いんです。
これがこのジャンルのフードの一番大きなデメリットかも知れません。しかし、果たして本当に高いのでしょうか。
ただ高いという前に、ちょっと中身をひも解いてみましょう。

価格を抑えるための粉食材や、つなぎ、かさ増し素材を入れていない

歩留まりを上げる作業を排除して、素材そのまま、
しかも[時間がかかる]低温乾燥で作る

もう笑えるくらい、安くなる要素がありません。
でも、これによって消化率が格段に上がり、給与量も便の量も減ります。
私たちがよく見て欲しいのはこのジャンルのフードの栄養価と給与量です。
フードの比較をする上で、[同じ重量を与えて、どれくらいの栄養を摂取できるのか]という要素はかなり大切です。
そういう意味では低温乾燥でゆっくり栄養素を壊さずに作っていくので、必要な栄養素をしっかり摂取できるのは間違いないです。

その上めちゃくちゃ消化率も高いので、そもそも少量のフードですむっていうのもポイントです。
逆に言うと、見た目のkg 単価が安くても、消化率が悪いフードは栄養も便になって排泄してしまうんです。
つまり、そういうフードで必要な栄養を適切に摂取しようと思うと、結構たくさん食べなければならなくなります。
それだと結局kg 単価が安くてもあまり意味がないですよね。
ブリーダーさんたちが「うんちが大きくて増えちゃうフードはNG」と口を揃えて言うのはこのためです。
エアドライや低温乾燥フード、実はちゃんと与えるとちょっといいグレードのウェットフードの価格と変わらないくらいになったりします。決して安くはありませんが、単純に見た目のkg 単価ほどは高くないフードと言えますので、ぜひご検討してみてください。

栄養素が壊れていない低温乾燥フード(RawFood)
おすすめポイント

  • 高消化率だから少量のフードでOK
  • 不安になる混ぜ物が全然入っていない
  • 省スペース(お湯でふやかすタイプのウェットフード比較)

エアドライ・低温乾燥フード ブランド一覧
RawFood Brand List