あの夏のミックスジュース

夏には夏の、音がある。

うるさいほどのセミの声、
遠くから聞こえるお祭りの賑わい、
おなかに響く打ち上げ花火。

その中でも一番夏を思い出すのは、
ゴトゴトと音を立てて回るジューサーの音。

夏には夏の、味がある。

暑いのも構わず外で遊んで、
帰ってくると母が作ってくれるミックスジュースは
私にとって「宇宙でいちばん」の飲み物!

爽やかなフルーツに、
まろやかな牛乳、砕かれた氷。

コップに注がれたそばから飲み干して、
すぐさまおかわりをおねだりしてたなぁ。

思い出の味の楽しみ方は、
懐かしむだけじゃない。

再現してみるのもまた一興!

母の味に必要なのはミカンとバナナと…、
あとなんだっけ?

大人の自由研究の、はじまりはじまり。

関西の人には懐かしの、他地域の方には新鮮な。
簡単!美味しい!ミックスジュースを楽しもう!

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他の用途も考えて
マルチ機能にしてみるも良し

ミックスジュース -Basic recipe-

(2~3人分)
バナナ1本
ミカン缶150g
桃缶100g
牛乳200cc
砂糖大さじ1
50g

バナナは適当なサイズに切り、みかんと桃は缶詰のシロップを半分ぐらい一緒に入れます。氷が粉砕できるミキサーでない場合はクラッシュアイスなどより細かい氷を投入します。あとは全体がクリーミーに混ざるまで撹拌するだけ10秒ぐらいで出来上がりです。

ややミカン強めで仕上げるのがポイントです。濃い感じがお好みの方にはバナナ多めにされると良いですが少々ゴッテリします。フルーツ以外に缶詰のシロップで甘みが付くので砂糖はお好みで調整ください。牛乳は調整乳などにされるとややサラッとします。氷が粉砕できるミキサーをお使いの場合は事前に粉砕しておくとサラッと感が増します。お好みに応じてそれぞれ調整してみてください。

カスタマイズレシピ

ミックスジュースの起源は余りものの果物を材料としたところから。よって、基本的に何を入れていただいても結構です。ブルーベリーやイチゴを追加しても合いますし、隠し味に「ヤクルト」を入れるという人もいます。ご自身のお好みに応じてオリジナルのレシピに挑戦してみてはいかがでしょうか。

大人になった今、
自分でミックスジュースを作って飲んでみる。

同じ味のはずなのに、なぜか物足りない。

それはきっと
汗をかいて遊びまわった子どものころに

喉を潤したあのミックスジュースが
母からの想いそのものだったからだ。

「お母さんのミックスジュースは宇宙でいちばん!」

あの愛は、偉大さは、
私の中に育っているだろうか?

甘ったるいまろやかさは私を包み込み、

砕かれた氷の冷たさは物思いにふけるうちに
消えていく。

ミックスジュースをより楽しむアイテム

epilogue

当たり前だと思っていたことの中に、
とても大切なものがある。

そして往々にして、
人はそれを手にしている時には
その美しさに気が付かない。

自分が包まれていたものの大きさに気が付いた時、
足元がぐらつくような感覚を覚える。

それでも前を向こうと思えるのは、
記憶の中のミックスジュースが

私の背中を優しく支えてくれるからだ。

過去は私の中でもう一度生まれ、再構成されていく。

あの夏のミックスジュースは、
私を強く優しく、支えてくれている。

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