Gelveri Gelveriジョージアのイメージに非常に近い アンフォラで作られるトルコ極めつけのワイン! Gelveri Gelveriジョージアのイメージに非常に近い アンフォラで作られるトルコ極めつけのワイン!
 ジョージアのイメージに非常に近い アンフォラで作られるトルコ極めつけのワイン!
 Ukuzgozu - Bogazkere Kup 2012
エキュツゲツュ・ボガツケレ・キュップ [2012]
<畑名 : 畑名なし>
土壌 : 凝灰岩土壌
畑の標高 : 標高1,000-1,200 m
畑の向き : 平地なので特定の方角には面していない
栽培面積 : 3ヶ所の畑、計2.2haから収穫したブドウを使用
仕立て方法 : ゴブレ式
品種 : エキュツゲツュÖküzgözü 50%、ボガツケレBogazkere 50%
平均樹齢 : 80-450年
植樹密度 : 不明
収穫量 : 15,000 kg/ha
<醸造>
選果の場所 : 畑の中
マセレーションの有無 : あり
マセレーション期間 : 全収穫量のうち40-60%の量の果皮と共に、6-8ヵ月
酵母の添加有無 : なし
醗酵容器 : アンフォラ
アルコール醗酵期間 : その時の気候によるが、12日から2ヵ月間
醗酵温度コントロールの有無 : なし
熟成容器 : アンフォラ
熟成期間 : 2年間
濾過 : なし
清澄 :  なし
醗酵中の亜硫酸添加量 : 0 mg/L
総亜硫酸量 : 15 – 20 mg/L 
SO2添加のタイミングと量 :
当キュヴェの年間生産量 : 1,500本
【このVTの味わい】
【ワインまたは畑の名前の由来】:
エキュツゲツュÖküzgözüは『雄牛の目』、という意味で、この品種の果粒が大きいことに由来。約3,500年前にヒッタイト語族により名付けられました。ボガツケレBogazkereは、アナトリア南東部に位置するディアバキアDiarbakir地区でのみ栽培されています。当地区は、これまで知られている最古のブドウ栽培地域(肥沃な三日月地帯)に属しています。
【追記】
エキュツゲツュÖküzgözü のブドウはGüzelyurtギュゼルユルト村近くの畑から収穫したもの、ボガツケレBogazkereのブドウはディアバキアDiarbakir地区から収穫したものを使っています。
 
 

ゲルヴェリとは

 
 

オーナー : Udo Hirsch ウド・ヒルシュ
地域 : Cappadocia, Turkey カッパドキア, トルコ
地区、村 : Güzelyurt ギュゼルユルト
醸造責任者 : Udo Hirsch ウド・ヒルシュ
栽培責任者 : Udo Hirsch ウド・ヒルシュ
コンサルタント : なし
 

【ドメーヌについて】

ドメーヌ創業年 : 2008
 

【ブドウ品種について】

トルコには1200以上のブドウ(以下、同じ)品種があるが、その全てがワイン醸造に向いているわけではない。公式には毎年400万トンを超える葡萄がワイン・干し葡萄・シロップに加工され、国内では主に生食用として流通しているが、広く行われている個人的な葡萄栽培の収穫は、この数字には含まれない。西アナトリア地方にあるギュゼルユルトGüzelyurtで、私は様々な地元のブドウを使って計画的に実験を行った。その際、味覚的にさほど影響を与えないと思われるバルーン型ガラス容器で醸造を試みた。その結果、ワイン醸造に向いていることが分かった3種類の土着品種と、隣接する地域の3種類の品種を、現在用いている。
 

【アンフォラワインについて】

我々は友人のイルハンIlhanとともに窯業の町アヴァノスAvanosで最初のアンフォラワインを造ったのだが、そのワインは他人に分けることを控え、自家消費しなければならなかった。大型の陶製容器は、昔から様々な使用目的のために、粘土や泥質粘土が混じり合った地元の土を使って、様々な温度で焼成されてきた。ワイン醸造に向く容器は、そのごく一部だ。そういう知識を得るために、何百リットルも無駄にしなければならなかった。『正しいやり方』とされている方法が、実践においては常に上手くいくとは限らないので、私は実際にワイン醸造に使われていたことが判明している、古いワイン用アンフォラを探した。
やがて412世紀に造られた3つの『ビザンツ式』アンフォラ(カッパドキアの修道院のものだった)と、1819世紀に造られた4つの『オスマン式』アンフォラを入手した。更に私は、ジョージアでアンフォラについての見聞を広めた。ジョージアでは今日に至るまで、「クヴェヴリ」という大きいが非常に薄手の陶製容器が製造されている。ジョージアのワイン醸造においては伝統的にセラーがないので、そこではこの陶製容器はまるごと地中に埋める。
アナトリア産の非常にしっかりした厚手の古い容器「キュプ」Küpは、地上に立ててあることが多いが、安定させる為に下端のごく一部を地中に埋めることもある。経験を重ねた今では、どのように造られたアンフォラがワイン醸造に適しているかを心得ているし、友人と共にアンフォラワインの特別な味わいを楽しむようになった。
2002年にトルコでは新しい法律(No. 4733)が施行され、それにより自家消費用に一人あたり375ℓまでしか醸造できないことになった。が、それでは自分用と友人や知り合いが飲む分を合わせただけで、その枠を簡単に超えてしまう。また同時に、地元を訪れる観光客向けに、伝統的な方法で醸造した、地元産の自然なワインを提供したいという気持ちもあった。
一方でキュプ製の伝統的なワイン醸造をするのには、他の目的もあった。市場のニーズにあわせて工業的に造られるワインばかりがますます増えている中で、そうではないものに価値を見出そうとする試みであった。その為、1200種類以上にのぼる葡萄品種の遺伝子的多様性を保存しようと試みた。それは同時に、小規模生産者にとっては、伝統的かつ簡単で、エコロジカルでもあり経済的で持続可能な経営形態を提示することでもあると考えた。
こうして私はゲルヴェリ社Gelveri Ltd.の共同経営者となり、役所に商業的なワイン醸造の許可を求めた。手続きは非常に煩雑で、認可まで実に18ヶ月を要した。現在私は、公的に厳しく管理された醸造所の共同所有者である。認可をとるために必要だった少量のステンレスタンクによる『近代的』醸造よりも、アナトリア産のキュプによる伝統的な醸造に多くの時間と場所をあてている。
造り手略歴 :
醸造学の教育は受けたことはなく、ワインメーカーのもとで研修したことはない。
 

【畑について】

栽培方法 : ビオロジック
その栽培方法の開始時期 : 2008年にワイナリーを設立して以来だが、前オーナーも同じ方法で栽培を行っていた
その栽培方法を適用している畑名 : 所有している全ての畑
栽培方法の将来的な展望 : 将来的にも同じ栽培方法を続けていくつもり
ヴィンテッジの特徴 : 
雨の為、例年より収量30-40%減。
病害なし
 
認証機関 : 生産量が非常にすくないので、認証を取得する予定はない
土壌 : 凝灰岩土壌
微気候 : 標高1,200メートルの所に位置し、乾燥した気候
自社ブドウ畑面積 : 2.2ha
契約ブドウ畑面積 : 2.5ha
自社ブドウ畑の数 : 5ヶ所
自社栽培ブドウ品種 : ケテン・ゲムレクKeten GömlekÖküzgözüエキュツゲツュ、ボガツケレBogazkere他、各畑に4-6種類の品種が植っている 
ブドウ以外の自社農作物 : なし
ブドウ畑以外の自社畑総面積 : 0ha
主な仕立て方法 : ゴブレ式
仕立ての支柱の素材 : 支柱なし
仕立ての添え木の素材 : 添え木なし
堆肥 : コンポストを購入するが、肥料はほとんど使用しない
*一つの畑には4-6種類のブドウ品種が栽培されており、そのうち1-2種類のブドウのみが醸造用ブドウ。他のブドウはシロップにしたり、生食用に販売される。
 

【醸造について】

酵母のタイプ : 野生酵母
圧搾方式 : プレス機を用いず、手作業でブドウを潰す
醗酵容器の素材と容量 : 様々な容量のアンフォラとステンレスタンク
熟成容器の素材 : 様々な容量のアンフォラとステンレスタンク
セラー環境 : 半開放式のセラー内で、底部だけを凝灰岩土で囲って石積フレームに埋めたアンフォラ(写真参照)で醸造を行っている。赤ワインの醸造場所は屋外に面した場所、白の醸造場所及び熟成庫は地下。
年間生産ボトル本数 : 6,000 – 8,000
 

【ラシーヌの取り扱いの経緯】

今年の2月、ジョージア・クヴェヴリ・ワイン協会代表のラマツから連絡があり、「クヴェヴリ・ワイン協会に、カッパドキアでワインを造っているウド・ヒルシュUdo Hirschが仲間に入った。彼のワインがあまりに素晴らしいので、仲間として迎えることになった。とんでもなく古い樹齢のブドウとアンフォラで素晴らしいワインを造っている」と、知らされました。 5月にジョージアを訪問した際、ウド・ヒルシュさんから4本のワインを飲ませていただき、ワインの奥底から静かに輝く特別なものを感じ、迷わずその場で取引の約束を結びました。
 そして7月早々にラシーヌチームは現地を訪ねて状況を把握するだけでなく、互いのフィロソフィーとバックグラウンドについて理解を深めあってきました。
 近時イスラム色を強めているお国柄ゆえ、トルコではワインの生産だけでなく、高品質を保つ方式での輸出=輸入作業は困難を極めました。これまで輸出先はヒルシュさんの母国のみで、それもごく少量に限られており、日本はEU以外では初めての輸出先となりました。 ヒルシュさんの辛抱強い努力のおかげで、面倒な輸出手続きを何とか終え、貴重なワインはトラックでイスタンブールを発ち、アテネの港でギリシャワインとともに船積みをして、このほどリリースの運びとなりました。

 

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