5.png 1.png 6.png
  モーゼルでビオ・ディナミを実践する生産者では明らかにトップクラスの注目すべき存在。
酸が非常に素晴らしく焦点のぼやけたドイツワインが多い中凜とした表情が実に素晴らしい!
熟成による表情の複雑さも期待できるドイツ注目の生産者!
ワインを選ぶ
 
Marienburg Auslese Lange Goldkapsel X 2007 375ml

Sold Out

Marienburg Auslese Lange Goldkapsel X 2007 375ml
マリーエンブルク・アウスレーゼ・ランゲ・ゴールドカプセル X [2007]375ml
【リースリング100%】
 
生産者を知る
 

地域:Mosel モーゼル                                   
地区、村: Pünderich ピュンダリッヒ
造り手:Clemens Busch クレメンス・ブッシュ
栽培品種 : リースリング92%、ミュラートゥルガウ5%、シュペートブルグンダー3
平均収穫量:59hl/ha
自社畑面積:16ha
 加盟醸造所団体:ECOVIN(エコヴァン、ドイツのビオ醸造家からなる団体)
HomePagewww.clemens-busch.de/
 

ドメーヌ解説:

数世代に渡り、ピュンダリッヒャー・マリーエンブルクの畑を所有し、ワイン造りを行ってきた蔵元。現当主のクレメンス・ブッシュ氏は1974年からワイン造りに携わり、1975年から醸造を任された。その当時、畑の面積は2ha75年から除草剤の使用をやめ、化学合成肥料ではなく有機肥料を使用するなど、有機栽培へ転換していった。同志の醸造家8人で、『オイノス』(ギリシャ語でワインを意味する)というドイツで最初のビオの醸造家団体を結成した。この取り組みが、ドイツにおける有機農法指針をつくり、1986年にドイツ連邦有機農法葡萄栽培者連盟Bundesverband Ökologischer Weinbau、略称『エコヴァン』として、当時60の生産者による全国規模の団体が成立した。2006年から息子のフロリアンと共にビオディナミに本格的開始。現在、モーゼルはもとよりドイツでも最上のビオの生産者に数えられている。
年間生産量:約100,000/
 

醸造:

手作業でブドウを選りすぐった後、非常に優しく圧搾して、木樽の中で発酵させ、丁寧にビン詰する。全て時間をかけて行い、ブドウの果汁やワインを傷めないように作業する。その際、清澄剤や発酵を促進する物質は使わず、ただ自然な手法だけを用いる。一番大切なのは、必要なだけ時間をかけること。培養酵母は使わずに野生酵母だけを使用。長年に渡る有機農法でブドウ畑には独自の酵母が生育している。亜硫酸の添加は必要最低限の量にとどめており、収穫時、マセレーション、マストの段階では亜硫酸を加えることはせず、澱引きしてからビン詰め前に加えるのみ。
 

畑についての考え:

土壌とはそもそも何であるのか?それを味わうことはできるのか?この
ように考えてみた時、土壌や畑の傾斜、畑の向き、水分や腐葉土、そして畑におけるミクロ気候-それら自然が与える全ての要素が一体となってワインがもたらされると考えることができる。これらの影響はワインの質を決める重要な要素となり、そのワインに比類のない独自の味わいを与える。もちろん作り手は、その自然の及ぼす影響を前提に畑の手入れを行わなければならない。それぞれの区画から収穫されるブドウは、近くにある別の区画のブドウとは全く違う、その区画独自の味わいがする。その独自の味わいというのはまた、以下のような要素にも起因する-どのくらいの量のブドウを一本の木から収穫するか、ブドウの木に残しておく葉は十分か、土は柔らかいか、肥料は適切に与えられているかなどである。たくさんの要因がワインの味わいを決める決定要因となる。しかし確実に言えることは、畑に合った手入れをしブドウを栽培することによって、ワインはバランスのとれた独自の味わいとなり、飲み手はそれを楽しむことができるということである。
 

各畑の特徴 

 Marienburg (マリーエンブルク) : クレメンス・ブッシュ醸造所の所有する畑の大部分は、約11haPündericher Marienberg(ピュンダリッヒャー・マリーエンブルク)畑である。この畑はピュンダリッヒのモーゼル川の川岸ほぼすべてを囲むようにして、ぐるりと南向きから南東向きに角度を変えながら広がっている。70年代にワイン法が施行されるまでは、マリーエンブルクは更に細かいいくつかの単一畑に分かれていた。これら単一畑は当時は別々に登記されておりマリーエンブルクとして統一された後でも、それぞれの畑から作られるワインは独自の個性に富んでいる。畑ごとに異なる粘板岩の土壌だけではなく、特別なミクロ気候も重要な役割を果たす。マリーエンブルク畑におけるこれらの特別な違いを際立たせる為に、ワインにはかつての登記に基づいた名前をつけている。つまり、マリーエンブルクには以下の畑から成る。それはFahrlay(ファーライ)Fahrlay-Terrassen(ファーライ・テラッセン)Falkenlay(ファルケンライ)Raffes(ラッフェス)、また、Rothenpfad(ローテンプファ)Felsterrasse(フェルステラッセ)である。もともとピュンダリッヒャー・マリーエンブルクは灰色粘板岩に覆われてる。
 
 

マリーエンブルクから作られるリースリングワインはまた、ドイツ高品質醸造所連盟(VDP)により認定された最高級畑から収穫される厳選されたものである。VDPが定める厳しい基準を満たした最高級畑だけが、このマーク を掲げる事が許される。畑はVDPにより監視・調査され、収穫量は低く抑えられ、ワインは官能検査に合格しなければならない。このErste Lage(エーアステ・ラーゲ)からの最高の辛口ワインだけがグローセス・ゲヴェクス(Grosses Gewächs)の名称を冠する事ができる。(ラベル上では“GG“の表記)
(ラシーヌ取扱いワイン)

  • Riesling „vom grauen Schiefer“
  • Riesling „vom roten Schiefer“
  • Riesling Trocken „low sulfer“
  • Pünderricher Riesling Kabinett
  • Marienburg Grosses Gewächs

 
Rothenpfad (ローテンプファ) : 樹齢70年。マリーエンブルクの下には鉄道が走っており、このローテンプファトは電車の高架上にまたがっている畑である。歴史的なモーゼルブドウ栽培地図の中でも最高の区画として記述されている。ここには赤色粘板岩を含む鉱脈があるのだが、これはモーゼル沿いでは非常に珍しい種類の粘板岩で、この畑から作られるワインはとりわけスパイシーな香りがする。この辺りは2006年頃にやっと公道ができたのだが、その当時までに畑はほぼ荒地と化していた。この公道によって現在1ha少々ほどの畑を耕作することが可能になった。この畑には樹齢の古い木も含まれてる。荒地となってしまった箇所には新しい木を植え、2010年からは少しづつ収穫も始めてる。ローテンプファトの赤色粘板岩が占める土壌からは、ハーブのようなスパイシーさをもった香り、適度に残る甘さによって、バランスのとれた味わいのワインとなる。


Fahrlay (ファーライ) : 樹齢20-70年。約1haの畑で、‘Fahr’(ファー)という渡し船を意味する単語と’Lay’(ライ)という粘板岩を意味する単語をつなげたものがファーライである。マリーエンブルクの中でも唯一、青色粘板岩が大部分を占めている畑。とりわけ石が多く含まれる基層においては、植物は水と栄養を得る為に、地中深くの層まで根を伸ばさなければならない。それにより、ワインの味わいには塩味を感じさせる、凝縮したミネラル溢れるものになる。
(ラシーヌの取扱いワイン)

  • Marienburg Grosses Gewächs Fahrlay 
  • Marienburg Fahrlay Terrassen

 
Falkenlay (ファルケンライ) : 樹齢40-70年。Falken(ファルケン、鷹、ハヤブサ類の意味)が岩の割れ目に巣を作っていたことに由来する。この畑はファーライとローテンプファトの間に位置する。ここの地層は深くまで達し、灰色粘板岩に覆われてる。古くから生産者にとって、ピュンダリッヒ村の中で最上の宝のような存在の畑である。特別な畑は東にある山の鞍部からの冷たい風に守られ、ここのブドウはいつも特に完熟した。この完熟したブドウから作られたワインはフルーティで、滑らかなテクスチャーを持ち、味わい豊かなだけでなく同時に上質な酸に富んでいる。
また、ファルケンライに位置するテラスの最上部の古い区画から、健康に熟したブドウだけを特別に選果して作ったワインをRaffes (ラッフェス)としている。しっかりと選果をすることにより、毎年濃厚で凝縮したワインとなっている。
 
Felsterrasse (フェルステラッセ) : 樹齢70年。堂々としたワインを生み出す堂々とした畑、と言える。古いテラス畑の木は、ワインにいつも凝縮したミネラル、上品さ、深みを与え、数年熟成させて初めてその真価を発揮する。この畑の色調の明るい灰色粘板岩は、鉄分が含まれている地層に由来し、近隣の畑の粘板岩よりは風化していない。
 (ラシーヌの取扱いワイン)

  • Marienburg Felsterrasse

 
これまで述べてきた我々が愛すべき畑での仕事というのはもちろん簡単ではないし、岸壁からの多くの落石によりブドウの木が倒れてしまうこともある。しかしこういった苦労はワインができることで報われるのだ。

 
生産者の醸造所

 

Wine Shop WINEHOLIC