センスの高さが抜群!

Vittorio Graziano
ヴィットリーオ・グラツィアーノ

 
 
 
 
 
モデナの南、Collina(コッリーナ)と呼ばれる小高い丘が続く地域。カステルヴェートロにヴィットーリオのカンティーナはある。近代化・大型化が進むランブルスコの現状を憂い、本来のランブルスコ造りを追求。50年以上前の古樹を引き継ぎ、自然環境を優先した農法。樹のバランス感を尊重し、必要最低限の介入。あまりの収穫量の少なさに、周囲からは奇人扱いされてしまうほど。醸造についても当然のことながら酵母添加は行わず、温度管理やポンプなどを避け重力を用いるなど、近代的な設備を使用せず、瓶内2次醗酵(再醗酵)、そして最も驚かされるのが、その後オリと共に約24か月もの瓶内熟成を行う。「DOCの中で本当に旨いランブルスコは造れないよ。」と笑うヴィットーリオ。オリ抜きをせずに造られる彼のランブルスコ、美味しいを通り越して気持ち良ささえ感じる。想像を越えた味わい。
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Smilzo 2018
ヴィットーリオ・グラツィアーノ / スミルツォ [2018] 記載ロットRS14
ランブルスコ ソルバーラ、樹齢16~30年。収穫後、ごく短期間のマセレーション、木樽にて醗酵を行う。進行段階と残糖分を確認しつつボトル詰め、瓶内で再び醗酵が始まる。その後瓶内にて約6か月の熟成。スボッカトゥーラ(オリ抜き)は行わずにリリース。SO2は収穫時にごく少量使用するのみ。
Ripa di Sopravento 2016
ヴィットーリオ・グラツィアーノ / リーパ・ディ・ソープラヴェント [2016]
トレッビアーノ モンタナーロ、トレッビアーノ ディ スパーニャ、樹齢16~30年。収穫後ごく短期間のマセレーションを行い木樽にて醗酵を行う。進行段階と残糖分を確認しつつボトル詰め、瓶内で再び醗酵が始まる。その後瓶内にて約24か月の熟成。スボッカトゥーラ(オリ抜き)は行わずにリリース。SO2は収穫時にごく少量使用するのみ。
Sassoscuro 2015
サッソスクーロ 2015
グラスパロッサ、マルボジェンティーレのほか5種類、計7種類のモデナ近郊に残る地ブドウ、樹齢40年。収穫時期の異なる7種を、完熟した順番に収穫し木樽へ。果皮と共に醗酵がスタート、そこに後から収穫したブドウを足していき、最終的に圧搾するのは12月以降、約2か月果皮と共に醗酵を続ける、という常軌を逸した手法によって「樽の中で7つのブドウがひとつになる」。圧搾後、木樽にて24か月の熟成。2015は十分な糖度と果皮の成熟。ヴィットーリオの意識する「複雑さ・多様性」を生まれながらにして持った恵まれたヴィンテージ。

Lambrusco”Fontana del Boschi” 2017
ランブルスコ・フォンタナ・デイ・ボスキ [2017]
グラスパロッサ主体、樹齢16~30年。
収穫後約5日間のマセレーションを行い木樽にて醗酵を行う。土地由来の強い果実味が整う(原酒が完成する)まで」12~18カ月熟成。酵母の進行段階と残糖分を確認しつつボトル詰め、瓶内で再び醗酵が始まる。その後瓶内にて約6か月熟成。スボッカトゥーラ(オリ抜き)は行わずにリリース。SO2は収穫時にごく少量使用するのみ。
 
 

ヴィットリーオ・グラツィアーノとは

 
 

個性的かつ圧倒的な感性を持つヴィットーリオ。圧倒的な味わいと繊細さ、唯一無二ともいえるランブルスコを造りだす。
  モデナより南へ10km、丘陵地との境目にあるカステルヴェートロ ディ モデナ。ランブルスコの中でもグラスパロッサを用いた「Modeneseモデネーゼ」と呼ばれるランブルスコの銘醸地でもある。ヴィットーリオのカンティーナはカステルヴェートロの南、小高い丘の上に位置。標高は200m~220m、カンティーナ周辺の1haと標高300mにある丘陵地4ha。周辺の土壌は非常に強い粘土質、そして石灰質を含む土壌。丘陵地特有の風に恵まれた土地という事もあり、夏場の高温と夜間の温度差は、酸の強いランブルスコに欠かせないものでもあります。
畑の樹齢は2030年、ヴィットーリオは近年の大量生産のランブルスコ造りというものを嫌い、古くから残っていた古樹・品種を尊重したうえで自然環境を重視した栽培、そして瓶内での2次醗酵という古典的な醸造にこだわる。
ブドウはランブルスコ系のグラスパロッサ、サラミーノ、ソルバーラ。そしてトレッビアーノ モンタナーロ、トレッビアーノ ディ スパーニャといった地品種を栽培。
 栽培については、ヴィットーリオの考える「最低限必要な介入」、化学的な農薬や肥料は一切使わず、最小限の銅を使用。硫黄についてはほとんど使用しない。肥料については数年に一度、自宅で飼育する鶏糞を元に醗酵・熟成した堆肥を、耕転した段階において使用するのみ。雑草については基本的に刈り取ることさえしない(ブドウ樹が埋もれてしまう場合のみ刈り倒す程度)という栽培。収穫量については驚くほど少なく、樹1本あたり1.5㎏~2㎏。
完全に自然環境が残る畑から生まれる、それぞれ十分な個性を持った果実。
 「ランブルスコ系でいえば、モデナを代表するといってもいいグラスパロッサは、その名の通り梗(及び葉)が赤く、果皮の厚みと房の大きさあるブドウ。

だけど、巷にあるグラスパロッサには、この畑にあるような個性はほとんど見られないな。そのように改良されてしまっているんだ。そして最も古くからあるとされているソルバーラ、結実がとても悪く色調も薄いものの、素晴らしく繊細な香りと酸を持っている。そして房が小さいサラミーノは果実が密集、豊かなタンニン。トレッビアーノについても同じ、モンタナーロは暑い果皮と十分なエキス分。そしてスパーニャは未知な部分が多いブドウだけれど、繊細な酸と奥行きのあるブドウ。」そう語るヴィットーリオ
 醸造においてもその考えは一貫しており、培養酵母や温度管理を行わない手法にこだわっている。使う道具にしても、ステンレスタンクやポンプ、フィルターといった機械は使用せず、重力を使ってのオリ引きやボトル詰めを行っている。それほどにワインに負荷をかけたくないというヴィットーリオの思い。「樽を鎖で高く上げればポンプなんて必要ないし、時間をかけており引きすればフィルターだって必要ない。ステンレスタンクよりも木の柔らか味、呼吸することがワインには必要だと思わないか?」
 収穫後、木樽にて短期間のマセレーション(ランブルスコにおいては約7日)を行い、酵母添加や温度管理を行わずに醗酵。その後オリ引きを行った後、ボトル詰め。内2次醗酵の段階でも一切の添加を行わずにブドウ自身の糖分と酵母のみでの醗酵を促す。(年によってブドウの糖分が変わるため、ガス圧に変化が出る場合に限り、同様に収穫したブドウをアパッシメント(陰干し)して造ったパッシート(甘口ワイン)を添加することで調整。)その後オリとともに最低でも24か月の熟成を行うことで、オリからのエキス分を十分に引き出すことができる。しかしそれだけの期間がたったというのに、オリの持つネガティブな要素が一切感じられないという事に驚かされてしまう。
必要な事だけを追求する、自然環境を優先した栽培と独創性豊かな醸造哲学。ランブルスコの常識を覆す圧倒的な旨さ。唯一無二の造り手。

 

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